2024-01-01から1年間の記事一覧
スーパーマーケットで、パクチーが半額だった。私はパクチーが好きでもないし嫌いでもない。ただ、使いようによってはとびきり光る、原石の野菜だとは思っている。いつもならスルーするが、こんな青々としたのが半額か。傷んでいるというよりは明らかに仕入…
洗濯機のなかから水色のシャツが出てきた。我が家にこんな、きれいな水色のシャツなどない。狐につままれた気持ちでもう一度洗濯機に手を突っ込み、引き上げる。白いはずだったドナルドのTシャツは、それはそれはきれいな水色をしていた。 デニムの色移りか…
※「7 days to end with you」というゲームの重大なネタバレを含むため、見たくない方は閉じてください。 日が短くなって、物悲しい。17時を知らせるチャイムが鳴ったと思うとあっという間に暗くなる。日が短いのはなんとなく苦手。急に暗くなると、寂しいよ…
ウォーキングがてら図書館へ。「MOE」のムーミンマグ特集を読んで、ムーミンマグの所有欲をむくむくと膨らませる。マグカップはもう足りているから要らないんだけど、もし渾身のひとつを買うとしたらどれにするか、雑誌コーナーにすわって妄想する。やっぱり…
お知らせです。 旅行エッセイ本をつくりました。ZINE(ジン)とよばれる自費出版のもので、このたび通販での販売を開始しました。 はてなブログに載せていた旅行記をベースに、かなり大幅に書き直しています。ブログには載せていない長野ライブ遠征、GW神戸…
いつもの中華料理屋で、いつもは頼まないメニューを開拓する。金曜の夜、一週間のきびしい労働に疲れ果てた夫は刺激を求めていた。通い慣れた店の知らないメニューに挑んでみるのはお手軽な刺激だ。いつもなら天津飯か麻婆飯を頼むところだけど、ニンニクが…
はじめてビーツを買った。存在だけは知っていたビーツ。いつか出会うことがあったら是非ともボルシチにしてやろう、と意気込んでいたビーツに、田舎の八百屋でばったり出会った。なんとなく硬い野菜であると思いこんでいたが、手に取ると思いのほかやわらか…
締め切りに追われる間に夏のピークが過ぎていた。いまぐらいの、暑いし汗ばむけれどインナーがびちゃびちゃにはならないぐらいの、ハンディファンがしっかり涼しく機能するぐらいの、このぐらいが「夏」をストレスなくやっていけていい。 この夏、ずっと旅行…
あんなに終わってほしいと思っていた猛暑も、夏が収束していくのを感じるとさみしくなる。勝手だ。 仕事帰りの夫と待ち合わせて、イタリアンでのむ。行きは肌がぬかるむほど汗ばんでいたのに、帰りの夜風は涼しい。おいしくアイスを食べ歩けるうちに食べてお…
スペイン新婚旅行8日目。観光はこの日が最後。デパートでお土産を買い、サンタ・カテリナ市場へ行き、カサ・バトリョを見学する。 (前回→スペイン旅行記⑩7日目 サンセバスチャン→バルセロナ - あおいろ濃縮還元) 朝食を自分たちでつくろう!と張り切って6…
日曜10時、朝ごはんのたぐいがない。常備しているグラノーラもそれにかける牛乳も、ヨーグルトも、冷凍ごはんも冷凍うどんも、ことごとく切れている奇跡的な朝。モーニングでも行こう、ということになる。コメダなら11時までモーニングやってるし。暑くて引…
いつまでも、売れないバンドマンみたいな人間でいる。そのことに負い目がある。食えもしない夢を語り、追いかけ、迷惑ばかりかけて生きてきた。やさしく協力的な人ばかりに恵まれ、応援していただいてなんとかやっているけれども、27歳になってもこのままで…
子宮頸がん検診を受けにいく。集団検診だとなんとなく恥ずかしいかな、と思っていたが、流れ作業のようにじゃんじゃん捌かれるぶん恥ずかしさはなかった。係のかたに導かれるまま問診票を出し、お金を払い、軽く問診を受けて、献血車みたいな感じのバスで検…
電車にいるおじさんは二極化している。女である私を異様に避けるおじさんか、逆にわざと触れるように足を広げたりするおじさん。どちらでもないニュートラルなおじさんは異様に少ない。私と同じ歳くらいの娘がいたり、学校の先生だったりして日常的に慣れて…
引越しが決まった、と書いた翌日には急転直下、ごたごたがあって契約を解除することにした。いやな話なのでさっさと切り替えて次を探す。進むのも早ければ引き返すのも早い。 夫とともに梅シロップを漬ける。とはいっても私は爪楊枝でヘタをとって、なんかへ…
引越しが1ヶ月後に決まった。正直はやすぎる。まあ仕方ないから、急ピッチでいろんなものを片付けにかかっている。冷凍庫にねむっている干物やミートソース、ファミリーパックのたこ焼きや餃子。赤だしとあわせ、2種類常備している味噌。買い足したばかりの…
5月、1度しか更新できなかったブログの月間PVが1000を越えていてへんな気持ち。誰がどうやってたどり着いているのだ、と思う。思うだけ。五月病っぽくてなんだかこう、しばらくなんの意欲もなかった。落ち込んでいるとのはまた違い、スイッチが完全オフにな…
ブログを書かないでいるあいだ、ぜんぜん元気ではなかった。ゴールデンウィークのはじめ、意気揚々と2泊3日の神戸旅行をしたら、最終日にどうも腹の雲行きがあやしくなり、帰った翌日から高熱を出して寝込んだ。おそらく食中毒ではないかと踏んでいる。それ…
IKEAに行く。ジャムをつけてたべるミートボールが恋しい&ゆるい絵柄のフリーザーバッグを補充したいな、という漠然とした動機で。1時間ほどの距離にあるIKEAへは、目当ての家具でもないとなんとなく行きづらく、訪れるのは1年ぶりぐらい。 IKEAのドリンクバ…
誕生日はスタバよりもコメダのチケットがほしいと言いふらしていたのが功を奏し、各所より2000円ぶんものコメダeギフトが集まった。相当うれしい。スタバも同じくらい大好きなんだけど、スタバチケットだと、このコーヒー単体だと値段が余るからカスタマイズ…
大学で文学を学び、仕事で美術に携わり、音楽を愛し、芸術に傾倒してきた人生で、いつも言われてきたのは「それなんの意味があるの?」ということ。文学は就職の役に立たないし、美術も音楽も不要不急で、だから意味なくない?必要なくない?と。うるせえん…
夫が半額のそら豆を焼いて出してくれた。そら豆、はじめて食べるかもしれない。実家で出なかったから。26歳にもなってまだ食べたことがないものがある、というのは喜ばしい。すべて知り尽くしてしまったらつまらないはずで、未知のものが多いというのはうれ…
スペイン新婚旅行7日目。サン・セバスチャンからバルセロナに戻り、キッチン付きのアパートメントホテルに滞在する。 (前回→スペイン旅行記⑨6日目 サンセバスチャン飲み歩き - あおいろ濃縮還元) 朝7:10の列車に乗るため、重たいまぶたをこじ開けて6時にチ…
新婚旅行6日目は、サン・セバスチャンのバルをはしごして飲み歩き。酒好き夫婦はこの日をいちばん楽しみにしていた。 ↑とはいえ酒好きなだけで強くはなく、基本的にオレンジジュースを飲みまくっていた (前回→スペイン旅行記⑧5日目 バルセロネータ、サンセ…
スペイン新婚旅行5日目。バルセロナのビーチを散策したのち、高速列車に6時間乗り、サン・セバスチャンというバスク地方の町へ移動する。 (前回→スペイン旅行記⑦4日目 カタルーニャ音楽堂、ピカソ美術館 - あおいろ濃縮還元) 昨日テイクアウトしたJonCake…
値引きされていたからと夫が買ってきた黒豚を、襟を正す気持ちで調理する。薄く柔らかな肉をバットにひろげ、大量の片栗粉をそれはそれは丁寧にまぶす。こういうのって、愛情だと思う。自分のためだけの食事なら、私は絶対に片栗粉をこんなにしっかりまぶさ…
スペイン新婚旅行の記録、4日目。カタルーニャ音楽堂とピカソ美術館をめぐり、芸術にふれる日。 (前回→スペイン旅行記⑥3日目 グエル公園、サグラダファミリア - あおいろ濃縮還元) 8時半、ホテルを出る。カタルーニャ広場へは歩いて20分ほど。 生ハム専門…
違和感のある指輪を買った。目標が叶うまでミサンガみたいな感じでつけていよう、と決めて選んだピンキーリング。私の肌にはシルバーが似合うから、わざと馴染みの悪いゴールドにした。私がいかにも好きな変わったデザインのじゃなくて、どシンプルな、華奢…
夕方に差し掛かった新幹線では、そこかしこでプルタブを引く音がする。小気味のよい、楽しげな音色。出張から帰るサラリーマンたちがビールをあける音。仕事というほどではないけれど、出張めいた旅を終えた私は、晴れやかな気持ちでミニッツメイドのオレン…
名もわからぬピンクの花を買った。旅先で手に入れた、真新しい花瓶に似合いそうだと思って。自分では黒や茶色のアイテムしか身につけない反動なのか、ピンクやオレンジの、明るくかわいらしい花が好き。似たような花で迷って、蕾のついた茎がぴょんと伸びた…