あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

梅雨未満

吹き込む風がつめたさを孕みはじめて窓を閉めた。夏至のころを過ぎても北海道はまだ涼しい。こないだ本を売ってから調子づいて、今度は真剣に本棚の整理をした。もう読み返すことはないだろう、というものを選んだら文庫とハードカバー含めて40冊ほどになり…

換気

ふと思い立ち、もう読まない本を紙袋に入るだけ詰め込んだ。11冊入った。私は元来コレクター気質であり、読み返さないとしても本は本棚に大切にしまっておきたいのだけど、そうも言ってられないほど蔵書が増えすぎた。本多孝好と乙一は私の青春だった。何年…

頭巾でヘブン

効かないイブに臍を噛みながら、睫毛も溶け落ちそうなほどグズグズに泣きながら、少しでも気持ちを和らげたくて星野源を延々流しながら、多大なる迷惑をかけながらもなんとか走り抜いた夜のこと、いつかハッピーエンドに変えてやるから忘れてなんかやるもん…

底抜け

恥の多い生涯を送ってきましたなんて言うつもりは毛頭ないが、大変長らく愛を知らない生涯を送ってきた。私自身は溢れんばかりの愛を叩きつけるように生きてはいるものの、愛され方がわからなかった。暗い話ではなく、ただ私の愛を受け入れる壺が底の抜けた…

ライウ

昨日の雷雨が嘘みたいに晴れ。襟ぐりのよれてきたラフな緑のワンピースは、お洒落な部屋着に降格させようか悩みながらも結局着ていくことにした。2ヶ月ぶりの電車にどことなく緊張する。昨夜発作のように泣いた瞼はすぐさま枕元にあったグリーンダカラで冷や…