2020-01-01から1年間の記事一覧
2020年に読んだ本、観た映画、行ったライブ(有観客&配信)をまとめました。なかなか長いので、ブックマークでもして年末年始の暇つぶしにゆっくりお楽しみください。 これは新千歳空港で食べた帆立とウニといくらのごはん 【本】→40冊 伊坂幸太郎「モダン…
運命の人はいるとかいないだとか、いるとしたらそれは人生にふたり現れるのだとか、様々な運命論が提唱されて久しい。私が考えるに「運命の人」とは、ある人にとっての神や幽霊と一緒で、つまりいると思う人にはいるし、いないと思う人にはいないのだ。私の…
生きている、ただ最近は必死で生きている。PMSが酷くて漢方を処方してもらった。それでも熱だけが依然下がらず、無理にバイトを休ませてもらって心も体もズタボロになった。すべてがんばりたいのに、今はなにもうまくいかない。そういうターンなのだと言い聞…
労働の予定がなかったからオフにしようかと思ったけれど、丸一日を教習所に費やした。眠気をこらえながらブルーのマーカーを引きに引いた。本の発送をするために街へ行き、目についたケンタッキーで昼食をとる。おばちゃんがたの井戸端会議を聞きながら、昔…
ひとりで生きていくものだと思っていたから公務員を目指していた。仕事とかバリバリできるタイプじゃないし、会社員を選んだら何度かの転職を経てややホワイトな企業に落ち着き、特に昇進することもないまま万年平社員として静かにキャリアを閉じていくのだ…
つかの間の休みにマニキュアを塗る。青や黒や緑が好きだけど、最近スティーブ・ジョブズかというぐらい黒のタートルネックしか着ないから、暗い服装になるべく映えるように紫がかったピンクを塗る。休み、といっても接客バイトの休みであって、キッチンバイ…
慣れるまでは8時から、といわれていたバイトが4回目の出勤にして7時からになった。6時台の外はまだ仄暗く、心なしか空気も湿っている。犬の散歩をさせているおばあさんも、工事のおじさんがたもまだいない。まちは半ば眠っていた。最近観た「パンとバスと2度…
ほっといたら昼まで寝ているのがもったいないと思い、朝から昼にかけてのバイトを増やした。起きられるか不安だったものの、アラームが鳴る前に目覚めた。歯を磨き、顔を洗い、ごはんを食べてスクワットと腹筋までした。血行がよくなりそうだと思って白湯も…
何度だってどん底から這い上がれるみたい。きっと人より打たれ弱いけど起き上がるのも人一倍はやいから、また見くびった神様がありったけの試練を私の行く末に積み重ねる。悪路上等、北に生まれたものだからハイヒールで雪道を歩くのは得意なの。ここには咲…
いろんなことが日夜ぐるぐる、ぐるぐるまわっているけれどそれでも今日を生きるのだ。日が短くなりましたね。寒くもなった。最寄り駅前でいつも客引きをしているお兄さんはもこもこの白いマフラーをまとっていた。北海道の秋は東京の冬のはじまりぐらいの寒…
いま、敏感な人は本当にこれは読まないでほしいけど、 という前置きをしたうえでこれを読む人は同じように思っているかもしれないが、心底うんざりしてる。辟易してる。社会の情勢にじゃない。身の回りにこんなに馬鹿が大勢いると思わなかった。まだ若かった…
遠距離大変だね私だったら寂しすぎて耐えられない~みたいなことを死ぬほど言われるけど、もちろん楽しいことも山ほどある。ビデオ通話をつないで同じ本を読んだり、手紙に紅茶のティーパックを忍ばせて送ったり、絵本が送られてきたり、通話しながら金曜ロ…
温冷浴を繰り返すように洋書と和書を交互に読んでいる。英語に疲れたら、短編をひとつ読む。異なる国の言語が肌に浸透していくようだ。日本語は解像度の高い優れた言語であり、ゆえに生まれる複雑さを私は愛している。読んでいたのはハリーポッターなのに、…
結婚の話を最近よくする。結婚願望における価値観についての話、をバイト先でいろんな人とする。元同僚が長年付き合った彼女と同棲をはじめるけれど、彼女はともかく本人には結婚願望がない、というのが毎日のように話のネタに上がるから。私が元先輩と付き…
エアコンのない温室のような自室と、エアコンはあるけれど家族に無限に話しかけられてひとりの時間が持てない居間。そのどちらにも疲れて適当な装備で飛び出すこと、この夏は何回かあった。近所のパン屋でコーヒーだけを買うのは忍びないから、塩パンとアイ…
あーあもう何もかもがめんどくせえな、と思ってなんとなくルナルナを開けば生理が近いことがわかって、からだに流れゆく女性ホルモンの恐ろしさに打ち震えた。全部めんどくさい、振り出しに戻った就活も、学生時代の友人にハブられていることも、男友達がと…
例年のような夏らしいことはあまり出来ないまま、私の好きな夏という季節はあっけなく終わりへ向かっていく。いつも通りに花火大会があったとしても、遠方に住む彼氏と参加することは叶わなかっただろうからこれでいい気もする。そう言い聞かせる。せめても…
わかってたよ、だって合否を告げる封筒、前に合格を報せてきたそれと比べてやたら薄っぺらかったから。第一志望に落ちてわんわん泣いた数分後にはもう立ち直って次すべきことについて検索していた。大事な局面に立たされるほど研ぎ澄まされる。イチからとい…
ナウシカを観た、人生で初めて。みんなが当たり前に嗜んでいる物語を知らない、というのは教養が足りないようで恥ずかしかった。札幌シネマフロンティアに、直通エレベーターではなくエスカレーターで行くのが好き。グルメフロアから映画館のフロアへ続くエ…
不思議な夢を見た。とはいえ私が見る夢というのは大抵シュールで不思議なものが多い。こないだのは、ドライブスルー専門のマクドナルドの店員をやっていて、サーモンのマリネが食べたいと言い張る爺さんにそんなものはマクドナルドに置いていないと懇々と説…
幸せの絶頂にいると自覚したとき、今この瞬間に死にたい、と必ず思う。本気で自殺願望があるわけじゃない。スポーツ選手がキャリアのピークのうちに華々しく選手生活を終えたい、と思う気持ちとたぶん同じことだ。それとは対極に、もうこの世の面倒くさい全…
決まった時間に決まった場所へ行かなければならない、ということが本当に苦手である。アルバイトは平気だ。待ち合わせも平気。学校に行くことと、講座かなにかに通うことが本当に、本当にだめだった。高校時代、塾に通うという行為が嫌すぎて、猛然と自宅学…
トートバッグはあるけど入り切らないので仕方なく、という顔をしながら買ったものを何かしら手に持って歩くのがたのしい。レジ袋が有料になって以来手に持って歩いたもの。砂ずりポン酢、胡瓜のおつまみ、半熟ゆで卵。コンビニで買ったものをビジホまで持ち…
北海道の空はいまにも降り出しそうなアイスグレーに濁っている。「Bedroom Joule」を再生すると目を閉じた。滑走路を駆ける轟音は、物心つく前から聞き慣れているので何も気にならない。どころか眠くすらなる。離陸していく浮遊感とともに、眠りに落ちる。 …
吹き込む風がつめたさを孕みはじめて窓を閉めた。夏至のころを過ぎても北海道はまだ涼しい。こないだ本を売ってから調子づいて、今度は真剣に本棚の整理をした。もう読み返すことはないだろう、というものを選んだら文庫とハードカバー含めて40冊ほどになり…
ふと思い立ち、もう読まない本を紙袋に入るだけ詰め込んだ。11冊入った。私は元来コレクター気質であり、読み返さないとしても本は本棚に大切にしまっておきたいのだけど、そうも言ってられないほど蔵書が増えすぎた。本多孝好と乙一は私の青春だった。何年…
効かないイブに臍を噛みながら、睫毛も溶け落ちそうなほどグズグズに泣きながら、少しでも気持ちを和らげたくて星野源を延々流しながら、多大なる迷惑をかけながらもなんとか走り抜いた夜のこと、いつかハッピーエンドに変えてやるから忘れてなんかやるもん…
恥の多い生涯を送ってきましたなんて言うつもりは毛頭ないが、大変長らく愛を知らない生涯を送ってきた。私自身は溢れんばかりの愛を叩きつけるように生きてはいるものの、愛され方がわからなかった。暗い話ではなく、ただ私の愛を受け入れる壺が底の抜けた…
昨日の雷雨が嘘みたいに晴れ。襟ぐりのよれてきたラフな緑のワンピースは、お洒落な部屋着に降格させようか悩みながらも結局着ていくことにした。2ヶ月ぶりの電車にどことなく緊張する。昨夜発作のように泣いた瞼はすぐさま枕元にあったグリーンダカラで冷や…
なぜか引き出しから出てきたターコイズブルーのポスターカラーを捨てた。文字通り、ポスターの色を塗るのに適した鮮やかなテクスチャの絵の具。水彩絵の具と油絵の具のちょうど真ん中ぐらいの重さ。それからチャックの壊れた財布と金平糖の瓶と、引き換え損…