ブログを書かないでいるあいだ、ぜんぜん元気ではなかった。ゴールデンウィークのはじめ、意気揚々と2泊3日の神戸旅行をしたら、最終日にどうも腹の雲行きがあやしくなり、帰った翌日から高熱を出して寝込んだ。おそらく食中毒ではないかと踏んでいる。それで1週間ほど下痢が止まらず、下痢から解放されたと思ったらPMSにくるしみ、生理がきて吐き気で寝込み、結局5月の前半はずっと寝ている。
もっと、無印良品で買ったナンを焼いてお手製のバターチキンカレーと合わせたり、友達にもらったホットプレートを開封してたこ焼きかクレープをどっさり作ったり、未読の本を猛然と読みまくったり、というかスペイン旅行記を完結させるつもりであったし、やりたいことがたくさん、たくさんあった。わたくしの失われたゴールデンウィーク。遅れをいじらしく取り戻すように、レシピ本に書いてあった生姜のコンフィチュールをつくり、ヨーグルトにまぜたりお湯割りにしたりしている。いまは生理痛にあえぎながらも、元気な瞬間を見つけては皿を洗ったりエクセルをつついたり本を読んだり、また吐き気がこみあげて寝込んだり眠ったりしている。くるしむ合間に生活をどうにかねじこむ日々。
くどうれいんの「虎のたましい人魚の涙」というエッセイを夢中で読みながら、冷凍カレードリアを温める。まだ自炊する元気はない。生理中は座ってできる範囲のタスクしかこなせなくて、エクセルはいじれるけど料理はむり。カレードリアの温めはまず600Wで4分、そのあと左右をいれかえて3分。そのように書いてある。7分ストレートに温めるだけでは加熱むらがあり、左右をいれかえれば解決する!との判断でこうやって書いてあるのだろう。なんかいいな。加熱を待ちながら本のつづきを読む。ミラノ風ドリアに関する話があって、無性にドリアが食べたくなって現在に至る。カレーには牛乳を合わせるのが好きだから、カレードリアにも牛乳。夫には毎度へんな目で見られるけれど、インドカレー屋でラッシーが出てくるんだから牛乳をのむのも不思議なことじゃない。甘くないぶんむしろもっと合う、と私は頑なに思っている。左右をいれかえて温めたカレードリアはきちんと隅々まであったかい。