ウォーキングがてら図書館へ。「MOE」のムーミンマグ特集を読んで、ムーミンマグの所有欲をむくむくと膨らませる。マグカップはもう足りているから要らないんだけど、もし渾身のひとつを買うとしたらどれにするか、雑誌コーナーにすわって妄想する。やっぱり嵐に打たれるムーミンのやつがいいな。険しい顔で、色彩もほとんどなくて、よくもまあこれをグッズにしようと思ったものだ……というところがいい。引っ越して食器棚のキャパが増えたら欲しいな。これでカフェオレのみながら仕事とかしたい。
図書館にて、スマホのメモ帳に書き溜めていた日記を、日記帳にもりもり書き写す。3日前に考えていたことすら新鮮に感じて、書き溜めも悪くない。平穏なエッセイが読みたいと思っていたのに、おすすめコーナーに気になっていた「流浪の月」「新しい恋愛」があり、あんまり心揺さぶられたい気分じゃないんだけどな~~と思いながらもまんまと借りた。本は読みたい!と思ったときに読むのがいい。鉄は熱いうちに打て、本は気になったときに読め。
とにかく歩数を稼ぐため、遠くのスーパーへも足を運ぶ。立派なねぎが127円で、買う。外に出ると絶望的な大雨で、マクドナルドに文字通り駆け込んだ。てりやきチキンフィレオのセット。てりやきバーガーとチキンクリスプが好きなのに、なぜか間の子のようなてりやきチキンフィレオは今まで食べたことがなかった。当たり前にうまい。いちばん好きかも。いや、いちばんはマックグリドルかも。この歳になって初めて食べるものがある、というのは、贅沢でうれしい。サイドメニューをチキンナゲットにしたため、左手にてりやきチキンフィレオ、右手にチキンナゲットを持って頬張る瞬間が何度かあった。チキン好きすぎ人間。マスク越しにも漂ってくる金木犀を感じながら帰った。
ちょっとだけ良い豚肉(それでもグラム100円にも満たない)を入手した。せっかくだからちょっと良い生姜を千切りにして、しめじと炒める。酒と醤油と、適当にナンプラーなど入れてみる。こういう名前のつかない適当料理をつくり、思い通りの味に仕上がったとき、料理上達したなあ……と思う。
ハンバーグやカレー、名前のある料理ならレシピを見れば作れる。難しいものはあるにしても。私がめざしている"料理上手"とは、めちゃくちゃ美味いハンバーグが作れるというよりは、冷蔵庫の余りものでちゃちゃっとおいしい炒めものを作れる、というところにある。料理が上手になるというのは、名前のつかない料理がうまくなっていくことだと思う。母が時おり錬成する「適当に作ったのになんでこんなおいしいの…!?」という謎炒めに憧れていたから、きっとそう思うんだろう。
今夜は夫がいない。夕方からビールをあけ、本を読みまくっている。このまま「百年の孤独」を読み切ってしまおうか、ディズニープラスで「哀れなるものたち」を観ようか、「つづ井さん」のドラマも観たいし、さつまいものパウンドケーキも焼きたいかも。まだ夜は長い。