あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

ライジングサン2018 ⑪

キュウソのあとはエレカシとマイヘアを観てベボベで締める、つもりだった。

 

テントで仮眠をとり、目が覚めると尋常じゃなく具合が悪かった。アドレナリンでごまかしていたぶん一気に火を噴いたのだろう。ああ、エレカシ聴きたかったな。そんなことを思いつつ半ば意識を失うように眠る。

 

ところで私らの取ったテントサイトは、奇跡的にSUN STAGEに激近だった。音漏れどころか普通に歌もMCも聞ける。超聴きたかった『俺たちの明日』と『今宵の月のように』のときだけ目が覚めた。さあがんばろうぜ、という声で起きる贅沢。

 

マイヘアだけはどうしても見たくて、レインコートを着て外へ出た。雨に打たれつつ歩いていると猛烈な吐き気がして、ドロドロの地面にうずくまりながら諦める決断を下した。なんせRED STAR FIELDまで20分以上かかる。このときばかりは北海道の広大さを呪った。

 

ライブでは 「諦める決断」 が重要になる。フェスで倒れて本命のライブを見られず、救護室で泣く泣く音漏れを聴いたこともある。ライブハウスで倒れてしばし意識を失い、死を覚悟したこともある。普段はクソ頑固な私だけど、ライブのときばかりは自分の身を最優先に動く。倒れたら元も子もないのだ。

 

眠ったり起きたりを繰り返しながら聴いたDragon Ashもかっこよかった。それまで声すら知らなかったけど。

 

そこからは泥のように眠った。スカパラベボベも観たかったけど、もうどうにでもなれと思った。ただ、おぼろげな意識のなかで『白と黒のモントゥーノ』の 「燃やせ~!!」 が聞こえた気がのは夢じゃないよね。まどろんでいても届く斎藤宏介のロングトーン

 

 

 

 

 

 

次に目を覚ますと、夜はすっかり明け切っていた。時計を見る。朝8時。

 

朝8時?サンが完全にライジングしてるじゃん……。

 

ベボベ観れなかったどころか、朝焼けまでばっちり見逃してしまった。「ライジングサン」 だけに朝日が昇るのを眺めるところまでが醍醐味なのに。またここに来る理由ができてしまった。

 

顔を洗い、歯を磨いてぼんやりテントサイトへ戻っていると、冷やしパインを売り歩いている子たちがいた。自分と母にひとつずつ買おうと思ったが、財布をテントに置いてきていた。

 

ねえさっきパイン買おうと思ったんだけどさ、って話そうとしたら、母が冷やしパインをふたつ持っていたので大爆笑してしまった。考えてることが同じすぎる。冷やしパイン、この3日間ライジングサンで食べたもののなかでいちばんおいしかった。

 


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ライジングサン、総じて楽しかった~~!!

雨だったけど、雨だからこそ『君の瞳に恋してない』の「嵐の中濡れるぐらい構わないからバスタオルは任せた」 のところ楽しめたし、体調崩したのにエレカシも『白と黒のモントゥーノ』も聴けた。好きなバンドはより好きになり、初めましてのバンドの魅力を知れた。

 

sumika 片岡さんは 「日本全国いろんなフェス行かせてもらってる中でライジングサンほどバックヤードが充実してるフェスはない」‬ と、GENさんは「数あるフェスの中でもライジングサンは本物のロックフェス」‬ というようなことを言ってくれた。どのバンドもべた褒めしてくれてうれしい。地元の誇りです‬。

 

楽しかったなあ。地元を離れることになっても帰ってきたいし、家庭を持ったとしても子供を連れてきたい。3日間だけ現れる私のもうひとつの故郷だと思ってます。ほんとうに大好きなフェス。また来年も行きたいな~!!

 

 

3ヶ月に渡ってダラダラ書いてしまったのですが、読んでくださってありがとうございます。今年中にはぴあフェスで観たフレデリックと、ロックの日(6月……!)に観たマイヘアのレポ仕上げたいと思ってる。思ってはいる。

あおでした。

 

ライジングサン2018 ⑩ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑩

21時からのキュウソネコカミを観るため、ピロウズが終わってすぐ会場に入る。

 

音をチェックするだけって感じでさらっと『MEGA SHAKE IT!』1番をやると、ものすごい拍手が起きた。「え!いまので拍手してくれんの~?!」 って嬉しそうに顔をほころばせるヨコタさん。

 

リハーサルでは『GALAXY』を。ライジング初出場のとき1曲目でやって、尋常じゃないほどスベった曲。3年前とは比べものにならないほど、というかリハと思えないほど爆発的に盛り上がった。

 

ライジングサンで21時に打ち上がる花火。どどーんと音がしてみんな一斉に後ろを向く。会場の出入り口から花火のてっぺんがかすかに見えて、そのたび歓声があがる。

 

 

 

キュウソネコカミ

音出し. MEGA SHAKE IT!

リハ. GALAXY

  1. 5RATS
  2. KMTR645
  3. メンヘラちゃん
  4. TOSHI-LOWさん
  5. KMDT25
  6. ビビった(本来2曲目)
  7. DQNなりたい、40代で死にたい
  8. ハッピーポンコツ
  9. The band
  10. MEGA SHAKE IT!(時間あまって急遽)

 

 

 

先に言っておくと今回のキュウソネコカミ、いままでライジングで見てきたなかで史上最高によかった。

 

3年前にEARTH TENTで観たステージは最高に楽しかったし、2年前のSUN STAGE(ライジングサン'16 ④ - あおいろ濃縮還元)なんか泣きそうになった。だけど今回はなんていうか、キュウソネコカミのいいとこ全部乗せみたいな、とにかく圧倒的なステージだった。

 

1曲目の『5RATS』からものすごい盛り上がりよう。こんな身の危険を感じるようなモッシュ久しぶり。だけど 「暴れたいから暴れてる」 って感じじゃなく、キュウソが観られて嬉しくて体が動いてしょうがないみたいなほほえましいモッシュだった。(ほほえましいモッシュ…?)

 

『KMTR645』の キュッキュッキュ~!もばっちり揃ったし、『KMDT25』の例の掛け声も盆踊りも、『家』でもみんな息ぴったり。一体感がハンパじゃなくて、楽しすぎて、たぶん脳内快楽物質みたいのめちゃめちゃ出てた。

 

 

どのくらいすごかったかというと、テンション上がったセイヤさんが本来2曲目にやるはずだった『ビビった』を飛ばしちゃったぐらい。7曲目のときにようやく知らされた。

メンヘラちゃんの前にもう1曲そこそこバカ売れした曲やるつもりだったの、熱気がすごくて飛ばしました!今からやります!」 とセイヤさん。そんなことある?勝負曲飛ばすなんてある…?

 

「おまえらの熱気がすごくて、"ビビった"!」

 

メジャーに行って1、2年で消えるバンド多すぎクソワロタ」 って歌詞、初めて聴いたとき、これでキュウソが1、2年で消えたら笑えないなと思ってた。そこそこバカ売れした時期に賑わっていたファンは離れていったかもしれないけど、キュウソがもし薄っぺらいファッションミュージックを鳴らしていたなら、いまこんなにもアツいライブはできていないと思うのだ。

 

キュウソが鳴らす一音、吼える一小節、すべて受け取って倍の熱量で打ち返すオーディエンス。北海道のお客さんはアツい、とよく言われるのだけど、これはそりゃ言われるわ。薪ストーブぐらいアツいもん。

 

 

DQNなりたい、40代で死にたい』。お馴染み 「ヤンキーこわい」 のコールアンドレスポンスに合わせ、ぎゅうぎゅうに詰まった観客の上を練り歩くヤマサキセイヤ。人の上歩かせたら天下一品。

 

この日の会場はEARTH TENTという屋根つきのハコ。ただし出入り口に扉などはなく、半野外のようになっている後の写真参照)。場外にまで溢れかえるオーディエンスを目の当たりにし、「テントの外まで行く!」 との宣言通りずんずん突き進んでいくセイヤさん。途中姿勢を崩しながらもテントを渡りきって、なんと本当にテントの外まで辿り着いた。謎にじんときてしまった。

 

『ハッピーポンコツ』でも待ちわびていたかのような歓声があがった。セイヤさん、「友達だけれど保護者みたいな あなたたちに恵まれ~!!!」 「おまえら愛してる~!!」 て歌ってくれてもう湧きに湧いた。楽しくて、幸せで、笑いながら泣きそうになった。キュウソのおかげで楽しい~!!!

 

生で見る『The band』、言葉にできないくらい感動した。「やっぱりライブは最強だね すぐそこで生きてる最強だね 音源じゃ伝わりきらない 細かい感動がそこにはあるからだ!!!」 「リアルタイムで出会えたから ライブが見れるの最高だね」 なんて好きなバンドに目の前で歌われたらもうだめ。

 

時間余ったのでもう一曲(いやだからそんなことある…?)、と言って音出しで少しだけやった『MEGA SHAKE IT!』をやってくれた。自分のテーマソングだと勝手に思っているからすごく嬉しかった。

バカになることも必要さ バリバリ真面目にやってれば 溜まるストレス今ここで晴らそう」。私がキュウソのライブに足を運ぶ理由が、このフレーズに集約されている。

 

 

本当に、これまでに私が見たキュウソ史上最高のステージだった。5人の熱意もすごければ、打ち返す観客の熱量もとんでもなくて。最高の化学反応。楽しかったな~~!

 

 

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観客の上を歩いてこの出入り口抜けてったの、そんなんヤマサキセイヤしかできないでしょ…

 

 

次回 ⑪でライジングサンレポ最終回になります。もう少しお付き合いください。あおでした。

 

キュウソネコカミ The band 歌詞 - 歌ネット

キュウソネコカミ - 「The band」MUSIC VIDEO(YouTube ver.) - YouTube

 

ライジングサン2018 ⑨ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑪ - あおいろ濃縮還元

 

ライジングサン2018 ⑨

チューハイのみながらノリノリで sumika を観ていたら超いい感じに酔った。ライブの余韻とアルコールが程よくまわって、ふわふわと多幸感に満ちている。

 

そろそろ肌寒くなりそうだったので、上着を取りに一旦テントへ戻ることにした。(数ある夏フェスのなかで、真夏にもかかわらず防寒対策がいるのってライジングサンぐらいなのでは…?)

 

道中、風にのってどこからともなく山下達郎がきこえてくる。『クリスマス・イブ』をBGMに歩くの、どう考えても贅沢。この曲を生で聴けることがあるなんて思ってなかった。ライジングサン最高~~!

 

小腹が空いたので、トルネードポテトだかハリケーンポテトだか、とにかくなんか凶暴そうな名前のやつを食べた。バーベキューソースとよく合う。あたりは暗くなりはじめ、いちど止んだ雨がまた少しずつ降り出していた。

 

18:50~、EARTH TENTの場外にてピロウズを観る。クリープsumikaピロウズで温存した体力をこのあとのキュウソに全振りする算段だったので、体を揺らす程度に大人しくノるだけにとどめる。

 

the pillows

  1. I think I can
  2. Ride on Shooting star
  3. カーニバル
  4. サード アイ
  5. Advice
  6. アナザー モーニング
  7. Funny Bunny
  8. Thank you, my twilight
  9. LAST DINOSAUR
  10. ハイブリッド レインボウ
  11. Locomotion, more, more!

 

ピロウズに関してはどちゃくそにわかなんだけど、ユニゾンとの対バン(fun time HORIDAY 6 - あおいろ濃縮還元)と去年のBAYCAMPでお目にかかったことがあり、なんと観るのは3度目。

 

フェスということで、知っている曲も多くて楽しい。知らない曲だってどれもかっこいい。田淵さんが敬愛しているだけあるなあ。30周年を目前に控えるピロウズは、どっしりと風格を備えていてかっこよかった。俺も山下達郎観たかったぜ~!と『クリスマス・イブ』を口ずさみはじめて場が沸いた。

 

ずーっと後ろでぼんやり観ていたのだけど、なんだか居てもたってもいられなくなって、ラストの『Locomotion, more, more!』のときには会場の最後尾に突っ込んでいた。心躍らざるをえない最高のロックンロールでした。

 

 

次回⑩ は、もう今まで見た中でも本当にベストアクトだったキュウソネコカミについて。

あおでした。

 

ライジングサン2018 ⑧ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑩ - あおいろ濃縮還元

 

ライジングサン2018 ⑧

クリープハイプに引き続き、EARTH TENTでsumikaを観ることに。トイレに行っている隙にリハーサルが終わってしまったみたいで残念。たしか『栞』のカバーをやったのかな?

 

場外のモニターで、お酒片手に大人見を試みる。プラスチックのコップ片手にゆったりライブ観るやつ、いちどやってみたかった。17:20、陽気な音楽が流れてメンバーが登場する。

 

 

sumika

  1. フィクション
  2. Lovers
  3. カルチャーショッカー
  4. マイリッチサマーブルース
  5. ペルソナ・プロムナード
  6. ファンファーレ
  7. いいのに
  8. Summer Vacation
  9. 「伝言歌」

 

sumika、代表曲しか知らずに臨んだわけだけど、自然と手が上がったり頬がほころんだり、初心者にもやさしい楽しいステージだった。ライブ、というよりもショーを魅せられているような。

 

曲名しか知らなかった『カルチャーショッカー』のノリノリ具合と、『マイリッチサマーブルース』のタオル回しがすごく楽しかった。sumikaのタオルでもほかのアーティストのタオルでも大歓迎!と片岡さんがにこにこ言ってくれたのをいいことに、遠慮なくキュウソのタオルぶん回した。

 

曲はもちろんだけど、心から楽しそうに演奏するメンバーの姿や、片岡さんの言葉にも心打たれた。「YouTubeで音楽聴ける時代だけど YouTubeで満足してたらあなたたちはここには来てないですよね」 「想いを伝えようとしても1年 2年 3年 10年かけても伝わらないかもしれない。でも音楽なら1秒で伝えられると俺は信じてる!」 と言っていたのにじんときて、sumika ちゃんと聴いてみようと思った。いいバンドだなあ。

 

 

「フェスであんまりやらない曲をやりまーす!sumikaのこと好きになっちゃえば "いいのに"!♡」 という曲フリ、かわいすぎてオチそうだった。語尾にハートが見えたもん。

僕に寄りかかればいいのに」 という最後の歌詞、 「僕に乗り換えればいいのに」 って歌ったように聞こえたんだけども、わざとなのかただの空耳なのか判別がつかない。前者だったらおそろしい子だ…。

 

同じステージの前の時間帯、クリープハイプの尾崎さんが場外にまで観客が溢れかえっている光景を見て 「この景色をずっと忘れないと思います」 と言っていたのだけれど(ライジングサン2018 ⑦ - あおいろ濃縮還元sumikaの観客も余裕で場外はみ出してて、本来のキャパの3倍くらいは人いたんじゃないかな。

 

ほんとうに、すごい景色だった。しかも場外にいる人たちも結構ノリノリで。間隔はゆったりとりながらも、お酒片手に跳んだり踊ったりタオル回したり。棒立ちで見てる人全然いなくて、みんななにかしら体揺らしてた。片岡さんが何回も 「後ろのほうまで見えてるよー!」 と言ってくれたのも嬉しかった。

 

sumika、すっごい楽しかった!いつかおっきいアリーナとかでワンマン観てみたいな。

 

 

次回 ⑨ は、一瞬だけ聴いた山下達郎ピロウズについてさらっといきます。あおでした。

 

ライジングサン2018 ⑦ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑨ - あおいろ濃縮還元

 

ライジングサン2018 ⑦

クリープハイプのライブは15:50~、EARTH TENTという屋根つきのステージでおこなわれた。着いたころには会場はすでに満員御礼で、外に設けられたモニターで観ることにした。ちらほら小雨が降っている。

 

「雨だからみんなここ(EARTH TENT)来たのかな、とか卑屈なこと思っちゃうけど。中にいたほうがいろんな意味で濡れますよ」 とのこと。

 

クリープハイプ

  1. HE IS MINE
  2. 愛の標識
  3. 火まつり
  4. ラブホテル
  5. イト
  6. 新曲(今今ここに君とあたし)
  7. 5%
  8. 二十九、三十

 

 

いきなりぶちかます『HE IS MINE』。前戯もなしにねじ込んでくるような強引な攻め具合。例のコールアンドレスポンスのところ、会場の外にいる人たちも大声で叫んでいてかなり気持ち良かった。

 

『愛の標識』では「君の故郷を代表する "白い恋人" は たまらなくこの上なく甘かったな」 と歌い、道民の心をぎゅっと掴んでいった。

 

 

「北海道は寒いと聞かされてきましたが、テントはおかげさまで暑いですね。冷たい声で申し訳ないのですが『火まつり』という曲をやります」 とカオナシ氏が告げたときには息をのんだ。フェスにカオナシさんのボーカル曲を持ってくるのも、キーボードまで弾いていたのも驚きだった。

 

クリープハイプを初めて観て驚いたのは、1時間足らずのステージに自分たちの持ち味を惜しみなく投入することだった。そりゃもう潤沢に。余すことなくぜんぶ出してくれた。

 

 

夏のせい、と『ラブホテル』を歌いはじめると歓声があがる。夏フェスで聴きたかった曲ナンバーワン。曲の途中、間奏中にふつうに喋りはじめたのにはびっくり。

尾 「楽屋で間違えて人の水飲んじゃいました。間接キスだね。赤いイスの前にあったやつだれの?」
カオナシ 「僕のです」
尾 「恥ずかしい」
カ 「(小首を傾げて)夏のせい…ですかね?」

客 (歓声)

尾 「いちばん美味しいとこ持ってくなよ…」

このくだり、仕込んでたのかと思ったけどたぶんアドリブっぽかった。めちゃくちゃ綺麗に締まったね。

 

発売前の(※ライジングサン当時)新曲まで披露する贅沢っぷり。「昔々あるところに独特な世界観を持ったバンドがおったそうなという箇所でにやりとし、「だから今日も「決して開けてはいけません」と言われた扉を開け続けるのです」 というところにグッときた。

 

バンドバージョンの『栞』、ばっちばちにかっこよかった。802バージョンからポップさを根こそぎ削ぎ落として、クリープハイプ120%に濃縮還元した感じ。

 

尾崎さんが 「よくいるバンドみたいなこと言うけど、この景色をずっと忘れないと思います」 と言ったようにもう会場はパンパンで、場外に溢れまくった観客がみんな手を上げていて、ものすごく圧巻だった。

 

初めて生で観たクリープハイプ、すごく良かった。いろんな意味で濡れました。

 

 

次回 ⑧ はsumikaを。

あおでした。

 

ライジングサン2018 ⑥ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑧ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑥

UNISON SQUARE GARDENはフェスでも一切手を抜かない。田淵さんの組むセットリストは毎回えげつない。

 

2年前のセトリを見ると(ライジングサン'16 ⑥ - あおいろ濃縮還元)なんと1曲目に『クローバー』をやっている。知る人ぞ知るバラードをやる大暴挙。さて、今回はどれだけ掻き回してくれるんだろう。

 

ニゾンはリハで曲を歌わない。リハは準備運動に過ぎないので、曲は本番で聴いてほしいらしい。そのかわり音合わせのセッションが超かっこいい。説明しづらいのでいつか見に行ってほしい。

 

14:10~ SUN STAGEにて、ユニゾンのステージがはじまる。

 

UNISON SQUARE GARDEN

  1. 春が来てぼくら
  2. 桜のあと (all quartets lead to the?)
  3. オリオンをなぞる
  4. フィクションフリーククライシス
  5. 天国と地獄
  6. シュガーソングとビターステップ
  7. オトノバ中間試験
  8. 君の瞳に恋してない
  9. Invisible Sensation
  10. Cheap Cheap Endroll

 

 

ライジングサン以前のフェスでは 「1発目にマイナーめの曲をかます」 という組み方をしていた。それが今回は、最新シングル曲からスタートを切る。『春が来てぼくら』、しっとりめのテイストだと思っていたけれど、ステージ映えする曲だった。アガる。

 

『桜のあと』で一気にテンションマックスに。田淵さんは自分たちのライブについて 「自由に楽しんでくれ」 と言う。煽らないし手拍子も求めない。やりたいと思ったら手拍子も踊るのも歌うのも好きにしてくれ、他人に合わせるんじゃなく君の好きにやれ、というスタンス。

だからユニゾンのライブでは決まったレスポンスなんてないのだけど、この曲のラララだけはめちゃくちゃ揃う気がする、いつも。だってやりたくなっちゃうもんね。

 

ノンストップで『オリオンをなぞる』へと畳み掛ける。なんだこのヒット曲オンパレード。もう客席大沸騰。

 

 

UNISON SQUARE GARDENです!」 みたいなことを一言だけ言って、すぐさま次の『フィクションフリーククライシス』へ。新アルバムのなかでもとりわけ奇異な曲。「自意識がクライシス迷子!」 のところ、私がいた前のほうでは 「迷子~!」 というコーラスのところで楽しそうに手を上げたり跳んだりする人が多くて楽しかった。

 

ようやくアルバム曲を挟んだと思ったら『天国と地獄』。この曲のときの、"地獄の使者" みたいな田淵智也が大好き。目ん玉ひん剥いて舌突き出して悪魔でも憑依したように暴れ倒すやつ。

確かこのとき、ベースを担ぐようにして斎藤さんのほうにダッシュして、殴りかかるように思い切り振りかぶる(もちろん当たらないようにしていた)という芸当をやっていた。あまり動じてなかったけど、さすがにちょっと嫌そうな顔してた。

 

間髪入れず『シュガーソングとビターステップ』。イントロで今日イチの歓声があがる。全力で動きまくったのでここらの記憶が飛んでいる。ユニゾンのライブは本当に、勝手に体が動いてしまう。田淵さんがよく言う 「好きにしてくれ」 というのは、わざわざ煽らなくてもよいライブをすれば自ずとレスポンスが返ってくるかららしい。確かに。

 

『オトノバ中間試験』をもってきたの、単に田淵さんが 「呆れるまで斎藤に任せといて」 の部分を聴きたかったからでは?ここ歌うとき、誰よりも楽しそうな顔してたもん。

 

多幸感たっぷりのナンバー『君の瞳に恋してない』。ヒットチューンオンパレードで限界まで上がりきったと思った温度はまたも高まり、『Invisible Sensation』へと収束する。そこまで意図してたわけじゃないかもしれないけど 「このステージに立てるのは選ばれし 相応だ!派手なやつをくれ」 ってフェスのメインステージで豪語するとこ好き。

 

「ラストッ!」 と斎藤さんが言う。最後の曲。

ハッピーな大団円、を迎えつつある客席を裏切るように始まったのは『Cheap Cheap Endroll』だった。やられた。選曲がニクすぎる。有名曲ノンストップで息もつかせず、最後の最後に 「君がもっと嫌いになっていく」 とひたすら叫ぶこの曲で締めるあまのじゃくっぷり。

 

私の周りは相当なファンばかりだったらしく、始まったとたんみんな今日イチの気迫で飛び跳ねはじめた。もちろん私も。ここで体力ぜんぶ使い果たしたっていいと思った。そのぐらいアツいライブだった。

 

スピード感満点のAメロBメロを駆け抜け、サビの 「もっと嫌いになっていく」 ではみんな合唱したり拳を強く突き上げていた。シュガソンオリオンあたりしか知らない人たち、何が起こったかわからなかったんじゃなかろうか。とにかく最後の1曲、爆発的に盛り上がった。それまでもすごかったのに。ジェットコースターだと思って乗っていたものがゴール寸前でフリーフォールに変わったみたいな、全然うまくいえないけど、とにかくすごかった。すごかったんだよ。

 

ニゾンには珍しく "UNISON SQUARE GARDEN入門編" といったふうだった優等生なセットリストは、一筋縄じゃいかさない幕引きを迎えた。初めて見る人でも楽しめるし、勝手知ったる人はもっと楽しめる最高のステージングだった。かっこよかった!!

 

次回、⑦はクリープハイプです。

あおでした。

 

ライジングサン2018 ⑤ - あおいろ濃縮還元

ライジングサン2018 ⑦ - あおいろ濃縮還元

どうでもいいはなし

家にとてつもなくばかでかいフランスパンが2本ある。しかも、バット代わりにそのまま打席に立てそうなぐらいカッチカチに硬い。隙を見つけては少しずつフレンチトーストにしてるんだけどもなかなか減らない。パンを切るときの音がもう、ゴリゴリゴリ、って感じで、料理というよりDIYをしているみたいだ。

 

黄色の映えるピアスを親友に選んでもらい、私は親友に緑の効いたイヤリングを選んだ。次会うときに付けてくる約束をした。お互いに 「相手が選ばなさそうだけど絶対に似合うやつ」 を選ぶの、楽しかったからまたやりたい。そういえば、自分は物持ちがいいと彼女は言っていたけど、高2のとき色違いで買ったシャーペンはまだ持っているのか聞けばよかった。ちなみに私は、クリップ部分が折れたにもかかわらずいまだに使い続けている。

 

夏の帰り道、大学に咲いているあじさいを眺めながら歩くのと、生ぬるい夜風に吹かれながら『夏夜のマジック』を聴くのが好きだった。もうあじさいは枯れたけど、木々の葉っぱの先のほうがうっすら赤く染まりはじめていて、インナーカラーみたいでかわいい。いつから四季を楽しめる人間になったんだろう、年取ったかな。ぐっと冷え込んだ夜道に似合う音楽はまだ見つけられていない。

 

おまえに一人暮らしは向いていないと各所から言われまくるのだけど(自分でもそう思う)始めたら始めたで楽しめそうだとは思う。うまく回せるかは別として。いちおう自炊はするけどサラダ作るのは面倒くさくて、仕事帰りに最寄りのコンビニでレタスミックスみたいなやつ買って、店員さんに 「レタスの人」 で覚えられたりして、なんとなく適当に過ごすんだろうな。一人暮らし、したくないけどしたい。

 

最近よく書いてるこういうブログ需要ない気がするけど、私自身 「なんでもない日常をつらつらと書いていてそれなりに面白いけど読んだあとなにも残らない」 みたいな文章を読むのがすごく好きなので、未来の自分が忘れたころに読んでそんな気持ちになってくれたらいいなと思っている。

あおでした。