21時からのキュウソネコカミを観るため、ピロウズが終わってすぐ会場に入る。
音をチェックするだけって感じでさらっと『MEGA SHAKE IT!』1番をやると、ものすごい拍手が起きた。「え!いまので拍手してくれんの~?!」 って嬉しそうに顔をほころばせるヨコタさん。
リハーサルでは『GALAXY』を。ライジング初出場のとき1曲目でやって、尋常じゃないほどスベった曲。3年前とは比べものにならないほど、というかリハと思えないほど爆発的に盛り上がった。
ライジングサンで21時に打ち上がる花火。どどーんと音がしてみんな一斉に後ろを向く。会場の出入り口から花火のてっぺんがかすかに見えて、そのたび歓声があがる。
【キュウソネコカミ】
音出し. MEGA SHAKE IT!
リハ. GALAXY
- 5RATS
- KMTR645
- メンヘラちゃん
- TOSHI-LOWさん
- KMDT25
- 家
- ビビった(本来2曲目)
- DQNなりたい、40代で死にたい
- ハッピーポンコツ
- The band
- MEGA SHAKE IT!(時間あまって急遽)
先に言っておくと今回のキュウソネコカミ、いままでライジングで見てきたなかで史上最高によかった。
3年前にEARTH TENTで観たステージは最高に楽しかったし、2年前のSUN STAGE(ライジングサン'16 ④ - あおいろ濃縮還元)なんか泣きそうになった。だけど今回はなんていうか、キュウソネコカミのいいとこ全部乗せみたいな、とにかく圧倒的なステージだった。
1曲目の『5RATS』からものすごい盛り上がりよう。こんな身の危険を感じるようなモッシュ久しぶり。だけど 「暴れたいから暴れてる」 って感じじゃなく、キュウソが観られて嬉しくて体が動いてしょうがないみたいなほほえましいモッシュだった。(ほほえましいモッシュ…?)
『KMTR645』の キュッキュッキュ~!もばっちり揃ったし、『KMDT25』の例の掛け声も盆踊りも、『家』でもみんな息ぴったり。一体感がハンパじゃなくて、楽しすぎて、たぶん脳内快楽物質みたいのめちゃめちゃ出てた。
どのくらいすごかったかというと、テンション上がったセイヤさんが本来2曲目にやるはずだった『ビビった』を飛ばしちゃったぐらい。7曲目のときにようやく知らされた。
「メンヘラちゃんの前にもう1曲そこそこバカ売れした曲やるつもりだったの、熱気がすごくて飛ばしました!今からやります!」 とセイヤさん。そんなことある?勝負曲飛ばすなんてある…?
「おまえらの熱気がすごくて、"ビビった"!」
「メジャーに行って1、2年で消えるバンド多すぎクソワロタ」 って歌詞、初めて聴いたとき、これでキュウソが1、2年で消えたら笑えないなと思ってた。そこそこバカ売れした時期に賑わっていたファンは離れていったかもしれないけど、キュウソがもし薄っぺらいファッションミュージックを鳴らしていたなら、いまこんなにもアツいライブはできていないと思うのだ。
キュウソが鳴らす一音、吼える一小節、すべて受け取って倍の熱量で打ち返すオーディエンス。北海道のお客さんはアツい、とよく言われるのだけど、これはそりゃ言われるわ。薪ストーブぐらいアツいもん。
『DQNなりたい、40代で死にたい』。お馴染み 「ヤンキーこわい」 のコールアンドレスポンスに合わせ、ぎゅうぎゅうに詰まった観客の上を練り歩くヤマサキセイヤ。人の上歩かせたら天下一品。
この日の会場はEARTH TENTという屋根つきのハコ。ただし出入り口に扉などはなく、半野外のようになっている(最後の写真参照)。場外にまで溢れかえるオーディエンスを目の当たりにし、「テントの外まで行く!」 との宣言通りずんずん突き進んでいくセイヤさん。途中姿勢を崩しながらもテントを渡りきって、なんと本当にテントの外まで辿り着いた。謎にじんときてしまった。
『ハッピーポンコツ』でも待ちわびていたかのような歓声があがった。セイヤさん、「友達だけれど保護者みたいな あなたたちに恵まれ~!!!」 「おまえら愛してる~!!」 て歌ってくれてもう湧きに湧いた。楽しくて、幸せで、笑いながら泣きそうになった。キュウソのおかげで楽しい~!!!
生で見る『The band』、言葉にできないくらい感動した。「やっぱりライブは最強だね すぐそこで生きてる最強だね 音源じゃ伝わりきらない 細かい感動がそこにはあるからだ!!!」 「リアルタイムで出会えたから ライブが見れるの最高だね」 なんて好きなバンドに目の前で歌われたらもうだめ。
時間余ったのでもう一曲(いやだからそんなことある…?)、と言って音出しで少しだけやった『MEGA SHAKE IT!』をやってくれた。自分のテーマソングだと勝手に思っているからすごく嬉しかった。
「バカになることも必要さ バリバリ真面目にやってれば 溜まるストレス今ここで晴らそう」。私がキュウソのライブに足を運ぶ理由が、このフレーズに集約されている。
本当に、これまでに私が見たキュウソ史上最高のステージだった。5人の熱意もすごければ、打ち返す観客の熱量もとんでもなくて。最高の化学反応。楽しかったな~~!
観客の上を歩いてこの出入り口抜けてったの、そんなんヤマサキセイヤしかできないでしょ…
次回 ⑪でライジングサンレポ最終回になります。もう少しお付き合いください。あおでした。
キュウソネコカミ - 「The band」MUSIC VIDEO(YouTube ver.) - YouTube