クリープハイプのライブは15:50~、EARTH TENTという屋根つきのステージでおこなわれた。着いたころには会場はすでに満員御礼で、外に設けられたモニターで観ることにした。ちらほら小雨が降っている。
「雨だからみんなここ(EARTH TENT)来たのかな、とか卑屈なこと思っちゃうけど。中にいたほうがいろんな意味で濡れますよ」 とのこと。
【クリープハイプ】
- HE IS MINE
- 愛の標識
- 鬼
- 火まつり
- ラブホテル
- イト
- 新曲(今今ここに君とあたし)
- 5%
- 二十九、三十
- 栞
いきなりぶちかます『HE IS MINE』。前戯もなしにねじ込んでくるような強引な攻め具合。例のコールアンドレスポンスのところ、会場の外にいる人たちも大声で叫んでいてかなり気持ち良かった。
『愛の標識』では「君の故郷を代表する "白い恋人" は たまらなくこの上なく甘かったな」 と歌い、道民の心をぎゅっと掴んでいった。
「北海道は寒いと聞かされてきましたが、テントはおかげさまで暑いですね。冷たい声で申し訳ないのですが『火まつり』という曲をやります」 とカオナシ氏が告げたときには息をのんだ。フェスにカオナシさんのボーカル曲を持ってくるのも、キーボードまで弾いていたのも驚きだった。
クリープハイプを初めて観て驚いたのは、1時間足らずのステージに自分たちの持ち味を惜しみなく投入することだった。そりゃもう潤沢に。余すことなくぜんぶ出してくれた。
夏のせい、と『ラブホテル』を歌いはじめると歓声があがる。夏フェスで聴きたかった曲ナンバーワン。曲の途中、間奏中にふつうに喋りはじめたのにはびっくり。
尾 「楽屋で間違えて人の水飲んじゃいました。間接キスだね。赤いイスの前にあったやつだれの?」
カオナシ 「僕のです」
尾 「恥ずかしい」
カ 「(小首を傾げて)夏のせい…ですかね?」
客 (歓声)
尾 「いちばん美味しいとこ持ってくなよ…」
このくだり、仕込んでたのかと思ったけどたぶんアドリブっぽかった。めちゃくちゃ綺麗に締まったね。
発売前の(※ライジングサン当時)新曲まで披露する贅沢っぷり。「昔々あるところに独特な世界観を持ったバンドがおったそうな」 という箇所でにやりとし、「だから今日も「決して開けてはいけません」と言われた扉を開け続けるのです」 というところにグッときた。
バンドバージョンの『栞』、ばっちばちにかっこよかった。802バージョンからポップさを根こそぎ削ぎ落として、クリープハイプ120%に濃縮還元した感じ。
尾崎さんが 「よくいるバンドみたいなこと言うけど、この景色をずっと忘れないと思います」 と言ったようにもう会場はパンパンで、場外に溢れまくった観客がみんな手を上げていて、ものすごく圧巻だった。
初めて生で観たクリープハイプ、すごく良かった。いろんな意味で濡れました。
次回 ⑧ はsumikaを。
あおでした。