あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

シニカル

結婚式のためにひと足早く実家に帰り、少しだけ赤く染まってきた紅葉を眺めながら散歩をしたり、友達と寿司を食べたりして過ごしている。あら汁を飲みながら、その場にはいない共通の友人の近況を聞いた。彼氏の家にゼクシィを置こうとしている彼女の結婚願望がなぜ強いかというと、結婚=女の幸せだという考えをもっており、自分が幸せになることで酷い仕打ちをしてきた元彼を見返したいらしい。考えは人それぞれだけれども、それはちょっと不健全ではないかなとその時は思った。しかしあとになって反芻してみると、私にも痛い目に遭わせてきた人々を見返したいだとか、そういう復讐に基づいて行動していた時期もあるにはある。いつの間にか脱して忘れていただけで、そういう時期は私にもあって、そのことを忘れかけていたことに安心もしたし、ゾッともした。忘れたほうがいいけれど、完全に忘れたくもない。そういうこともあったよねと心に刻んで傲慢にならないようにありたい。「幸せに踊る愛で仕返し」という歌詞に100%共感していた時期もあって、そこまでは思わないけれど痛いほどわかる今もある。その変遷を成長と言うんだろうし、そのことを忘れないで抱きしめていたい。

 

CYNICALTURE

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