前回は指輪&リングピローについて、前撮り準備について、オンライン式場見学、両家顔合わせ、美容について書いた。
(結婚準備記③ - あおいろ濃縮還元←前回③はこちら)
今回は入籍編。入籍準備、入籍日当日の動きと、苗字の変更手続きについて。
ちなみに「婚姻届を提出した」という意味で「入籍した」という言葉を使うのは誤用である。初婚同士の場合、夫の既存の籍に妻が入るのではなく、全く新しい戸籍をふたりで作ることになるため、「入籍(既存の籍に入ること)」とは呼ばない。
厳密に「入籍」とは、再婚や養子縁組で既存の籍に入る場合を指す。ただ、いちいち「婚姻届を提出する」と言い換えると長ったらしいし、ここでは婚姻届の提出にかかる手続きのこと全てをわかりやすく「入籍準備」と呼ばせていただく。
入籍準備
職場には入籍3ヶ月前に報告した。報告の手順についてネットで調べると「まずは直属の上司に報告し、そのあと仲のいい同僚に報告」とあったが、従業員数10人にも満たない職場で誰かひとりに話したら一瞬で広まる。直属の上司なんてものはいないし、全員仲がいい。みんなに平等に告げたかったので、ミーティングの場で発表した。
苗字が変わる際に必要な手続きや書類はあるか経理担当に聞いたところ、私がすることは特になかった(職場によっては書類が必要だったり、年金や保険に関する手続きがあるかもしれない)。ただし福利厚生で結婚祝い金がもらえたので、その手続きだけ簡単に済ませる。
婚姻届は「結婚スタイルマガジン」というサイトより、枠線の色がくすみブルーのものをダウンロードし、コンビニで3枚印刷した。イラストのないシンプルなものがいいけど役所でもらえる普通のじゃ芸がないかな、と思っていたからぴったり。
婚姻届を無料ダウンロード【無地もあり】~おしゃれ・かわいい・シンプル~オリジナル限定デザイン | 結婚ラジオ | 結婚スタイルマガジン
居住地と本籍地が異なる場合は、婚姻届とあわせて本籍地の戸籍謄本も提出する。戸籍謄本はコンビニのコピー機で取り寄せ(事前登録も必要なので時間に余裕を見ておいたほうがいい)、証人欄は両家顔合わせのとき父親たちに書いてもらった。押印は2021年9月から本人・証人ともに任意となっており、押さないことにした。力が弱くて3回に2回はミスるので押印はないほうが嬉しい。入籍日は付き合った日と同じにする。また、ふたりの戸籍を新しく作ることになるため、本籍地を決める必要もある。現在同居しているマンションを本籍地とする。
事前登録について、なぜ赤字で書いたかというと、 直前でも間に合うとタカをくくっていた彼が、いざ発行する段になって事前登録していないことに気づいて絶望していたから。(数年前に登録していたらしいんだけど、有効期限とかあるのか……?わからなかった)コピー機で住民票などはいつでも取得できるが、戸籍謄本は平日17時までしか取得できない。結局間に合ったが、最悪の場合は入籍当日に本籍地まで行くしかなかった。怖。
私たちの住んでいる市では、婚姻届を提出するときに希望すると無料で記念証(婚姻届の写しを台紙に貼ったもの)を発行してくれる。その際に必要な申請書もコンビニで印刷して記入しておいた。記念証、いるかいらないかで言えばかなりいらないけど、なんか面白いから……。
ゼクシィの、式場の口コミを投稿するキャンペーンにちまちま応募し、Amazonギフト券を1300円分ゲットした。山崎ナオコーラさんの「かわいい夫」というエッセイを買い、残りは認印を買う足しにする。印鑑ケースがついていない認印を選んで買い、ケースはがま口のかわいいものを別途で購入。
かわい~!中に朱肉も入ってるやつにした
また、ゼクシィのキャンペーンには他に、指輪の下見や式場見学でギフトカードがもらえるものもある。このギフトカードを貯めて入籍日にホテルステイをすることにした。どうせなら普段手の出ないラグジュアリーなホテルがいい。職場の「結婚休暇」はハネムーンにしか使えないのかどうか問い合わせ、結婚に係るものならなんでも適用できそうだったから、1日半休みを取らせてもらった。
詳しくはあとで書くけれど、苗字の変更に必要な手続きを洗いざらい調べるのが本当に大変だった。免許証やマイナカードの他にもクレジットカード、スマホ、保険、FCの名義なども変えねばならない。どの手続きに何が必要かをひとつひとつ調べ上げ、事前に必要な数の住民票や戸籍謄本の数をカウントしておく。ここが1番キツかった。愛着のある苗字を変えなければならないのにこんなに大変な手続きもしなくちゃいけないなんて不条理すぎる……。苗字を変える側の私ばかり負担を強いられることにあまりにも納得がいかなかったので、苗字変更の手続きに奔走する日のランチ代を払ってもらうことで話をつけた。
結婚報告のハガキも作った。入籍日は慌ただしく手続きをしたり、ディナーに出掛けたり忙しい。入籍当日に「結婚したよ」と電話をかけるのは難しいだろうが、私の祖母たちはそういうのに口うるさい。報告が遅かったとネチネチ言い続けるのが目に見える。入籍日の消印で届くようにハガキを送れば、もし電話できなくても大目に見てくれるだろう。我が家の祖母×2、彼家の祖母×2とご実家の計5枚をスマホでデザインしてコンビニ印刷する。私の実家はそういうの堅苦しくていらない派だから、なし。
入籍日当日
入籍日は平日だった。有給を取った彼は、午前中に戸籍謄本をコンビニ印刷し、結婚報告ハガキを郵便局に持ち込んで慶事用切手で送る。私は午前だけ働く。休んでもよかったけど、どうしてもやりたい仕事だったから午後休にした。
退勤後、合流して大好きな中華屋でお昼を食べた。帰宅してネイルチップをつけ、ワンピースに着替える。午前中の業務は爪も服も汚れる力仕事だったため、朝から入籍日仕様で行くことは難しかった。市役所と警察署で手続きをするので、婚姻届、記念証をもらうための書類、印鑑、免許証を携えていく。
市役所でおこなった手続きは以下。1は必須。2はぜんぜん必須じゃない。3は後述するけれど人によっては必要で、4はしておいたほうがのちのちラク。5は、登録していた印鑑が下の名前のみのものだった場合は苗字を変更しても引き続き使えるため不要。
- 婚姻届提出
- 記念証(婚姻届の写しを台紙に貼ったもの)発行
- 世帯合併
- 新しい住民票をもらう
- 印鑑登録の廃止
婚姻届を提出する際、本籍地についての説明をされた。私たちは現在住んでいる賃貸マンションを本籍地としたのだけど、一般的には夫の実家(持ち家)に置くことが多く、賃貸マンションは微妙……という感じだった。私たちの住む市ではコピー機で戸籍謄本を取り寄せることができず、直接役所に出向くか郵送で手続きをすることになるのでその点でもお勧めはしないそう。
のちに持ち家を購入した場合、そこに本籍地を移し替えることもできる。しかし転籍をすると、戸籍の履歴を取り寄せる必要に駆られた場合、今まで置いていた籍をすべて取り寄せなくてはならない。すべての戸籍が必要になるケースは死亡した時だとかで、人生にそう何回もないだろう。私たちが死ぬ頃にはとっくにコピー機どころかもっと便利な方法で戸籍が取り寄せられるかもしれない。そういう点も既に話し合っていたから私は気持ちが動かなかったのに、彼がその説明で「実家がいいのか……?」と悩み始めて、結婚して秒で揉めた。
記念証をもらうための書類を印刷していったが、窓口でももらえたらしい。そりゃそうか。婚姻届のコピーをラブリーな台紙に貼ってもらい、ウケて仲直りした。
私たちは結婚前から同棲しており、かつそれぞれが世帯主であったので、世帯の合併をする必要があった(結婚後もそれぞれが世帯主でいてもいいけど、私は扶養に入る予定があったから夫を世帯主にした)。世帯合併の書類をサクッと書いて手続きをする。
このあと免許証の変更をするため、新しくなった住民票を発行してもらう。夫は2枚。私は新姓と旧姓がわかるように表記してもらったものをとりあえず4枚発行したが、結局1枚も使っていない。手数料がけっこうかかるので無駄だったかな……。
印鑑登録の廃止をついでにやってくれて、マイナンバーカードの苗字変更を2回も勧められたが、今日は時間がないからあさって来ますと固く誓って役所をあとにした。
続いて警察署で免許証の変更。氏名だけでなく、本籍が変わった場合も変更する必要がある。夫も本籍地を変更したため、ともに手続きをした。免許証、その場で記入した書類、住民票を提出する。夫と同じ住民票でいいですよと言われて私のぶんは返却され、ここで初めて結婚した実感が湧いた。
私の苗字変更に必要な手続きはまだ残されているが、入籍のために必要な手続きはこれで済んだ。この日は名古屋へ移動し、ホテルステイを満喫することに。
入籍日の様子はこちら→(入籍日、ホテルステイなど - あおいろ濃縮還元)
苗字変更手続き
ホテルステイから一夜明け、この日も私は休みだった。市役所と郵便局へ、苗字変更行脚とゆく。
市役所でおこなった手続きは、
- マイナンバーカード 氏名変更
- 印鑑登録
マイナカードの氏名変更にはもちろんマイナンバーカードと、それから暗証番号も必要になるので不安な人は調べて控えておくとよい。私はミスって新しい番号に変えてもらった。
印鑑登録には新姓の実印が必要。よくわからずに印鑑登録証明書を300円で発行してもらったけど、これは絶対いらなかった気がする。登録だけでよかった。
どっと疲れて早めのランチへ。私だけ煩雑な手続きをするのは納得がいかないからと、夫からランチ代をカツアゲ済みである。狙っていたイタリアンが閉まっており、コメダで普段は高くて頼まないビーフシチューを食べた。
次いで郵便局へ。
- ゆうちょ銀行 氏名変更
- ゆうちょ 印章変更
私はメインの口座がゆうちょ銀行であるため郵便局に行ったが、他の銀行口座を持っている人は銀行で手続きしてください。窓口で「苗字が変わって、口座の名義とかハンコとか変えたいんですけど……」と告げてなんとかしてもらった。
用意したものは、新姓と旧姓の銀行印、旧姓がわかるもの(住民票持っていったけど免許証でよかった)、通帳、キャッシュカード。口座の名前はボールペンで書き換えられ、使い切って次の通帳に切り替わるタイミングで新姓で印字されるらしい。新しいキャッシュカードが簡易書留で送られてくるまで2週間ほど。届くまでの間も通帳でお金をおろすことはできる。新しいのが来たら古いのはハサミを入れて破棄してね、とのこと。
以下は主にウェブでおこなったもの。
・楽天カード カード作り直し、支払い口座変更
楽天カードの場合、名字を変更するにはカードを作り直さなきゃいけないんだけど、新しいのが届くまで1週間~10日もかかる。事前に買っておかなきゃいけないもの(マスクや米など)を購入しておいたり、この間に当選したチケットはコンビニで払ったりと大変だったからそのへんの計画も立てておくべき。支払い口座は新しい名義のものに変更。
・楽天銀行 氏名変更
アプリにて本人確認書類(免許証)をアップロードすればOK。
・楽天証券 氏名変更、同居人から配偶者に変更、出金先指定口座登録
結婚前から同棲していた夫の情報を「同居人」から「配偶者」に変える必要があった。同居人のときは不要だった部署名も入力する。
・住信SBIネット銀行 氏名変更
アプリより免許証の写真、顔写真と動画アップロード。自分の顔を正面や斜めから撮ったりしなければならず、すっぴんだったので慌てた。軽くメイクしとけばよかった。
・フレハウス+ 名字変更
フレデリックのFCサイトに登録した名字は、メールで問い合わせて変更した。
フレデリックOFFICIAL FAN CLUB「フレハウス+」
・医療保険 改姓手続き、家族情報の登録、受取人の変更、支払い方法変更
私の加入している医療保険の場合はこう。Webにて本人確認書類(免許証)をアップロードしたら、電話などは不要でWeb上のみでサクサク変更できた。家族情報に夫を追加し、私が死亡した場合にもらえる保険金の受取人も母から夫に変えた。支払い方法は新しい名義のクレカに変更。もちろん加入している保険会社によって手続きは異なるので参考まで。
・モバイルSuica 改姓、クレジットカード変更
氏名をアプリから直接変更することはできない。「会員情報変更・修正」専用申請フォームから申請すると、一時的にアプリに変更画面みたいのを表示してもらえるので、そこで変更する。クレカは普通にアプリで変更できる。
姓が変わったため、登録情報を修正したい。 | モバイルSuica よくあるご質問:JR東日本
・Spotify クレジットカード変更
同居しているカップル(など、同居している二人組)向けの、Spotify Premium Duoという二人で月額1280円のプランに加入している。今までは私のクレカで支払っていたものを、結婚を機に夫名義にした。今後の家計は夫名義の家族カードをメインにしたかったので。
・povo1.0
auからpovo1.0に乗り換えており、名義(苗字)変更をしたかったのだけど死ぬほど大変だった。これがいちばん大変だった。なんでも新しいほうの2.0というバージョンならばWebで簡単に変更できるらしいのだけど、1.0と2.0の違いすら知らずに2.0のチャットで問い合わせたら「登録されていません」と言われてめちゃくちゃ焦った。1.0の場合、povoではなくMy auからログインして名義変更に必要な書類を郵送してもらい、それを返送するらしい。手続きだけなら簡単だが、どうすればいいのか調べても出てくるのは2.0の情報ばかりでよくわからなくて焦った。
・各種ECサイトなど(オルビス、スターバックス、ローソン、無印良品、ピーチジョン、ドットエスティ)
モバイルオーダーや通販を利用するサイトの苗字やクレカ情報も更新しておく。詳しくは忘れたが、会員情報から普通に氏名の編集をすればOKだった気がする。
・各種チケットサービス(イープラス、ローチケ)
上に同じ。ライブチケットと名前が違うのは死活問題なので早めの変更が吉。
こんな感じ!めっちゃ大変!
入籍日に送った結婚報告ハガキはかなり喜んでもらえて、義祖母が返事のお手紙に夫の幼少期の写真を同封してくれたり、結婚祝いが届いたり、義実家のコルクボードに飾っていただいたりしていた。
次回⑤は結婚の前撮りについて。もう大方書き終えているので編集がんばります。
(次回⑤→結婚準備期⑤ 前撮り編 - あおいろ濃縮還元)