あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

瑞々しいルビー

果物を綺麗に剥いて食べさせてあげたい、と思うことってかなり分かりやすい愛の指標だと、自分のために雑に剥いたルビーグレープフルーツを貪りながら思う。ふたつあったグレープフルーツを本当は昨日の食後に出そうと思っていたけど、満腹すぎて結局剥かなかった。なのでひとつはブランチにする。彼氏に食べさせるときはきちんと綺麗にお皿に盛り付けるが、自分用だからと横着して切ったそばから直接食べる。頭と尻を切り落とし、皮と白い部分を削ぐように剥いて、薄皮から実を切り離す。実家にいた頃はこんな面倒くさい食べ方はしなかった。ふたつに切って砂糖をかけて専用のぎざぎざしたスプーンでくり抜くのが絶対的なスタンダードであった。キウイフルーツなんかもそのスタイルでいく。彼氏と暮らすようになって、わざわざ皮を剥いて薄くスライスしたキウイやら、種まで取って一口大にカットしたスイカなどを出されて衝撃を受けた。自分はりんご丸かじりするくせに。手間をかけてでも食べやすくて綺麗なものを出したい、というのはかなり愛だなと思った。見習うようにして頑張っていたら最近はごく自然にそう思うようになった。生活のなかで日々学んでいるのは、生活のスキルというより愛情だと思う。