あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

なんとなくわかった気がしてきて

暮らし向きを整えている、最近は。

 

生まれてこのかた自堕落な実家暮らしを送ってきたものだから、いちから自分の手でつくりあげていく生活が楽しくて仕方ない。水仕事で手が荒れてきたし、日曜日の「最近の幸せといえば美味しいものを食べる事で 確か前はもっと大それた事を語ってたはずなのにな」という歌詞がものすごく沁みるようにもなってきた。結婚こそしていないけど、有り体にいえば所帯染みてきたのかもしれない。エンタメを摂取する時間もなくなって、つまらない女になっていくのがわかるけど、でもどうしようもなく幸せだ。遠距離恋愛しかしたことのない私には、同じテーブルを囲んでどちらかの手料理を食べるというそれだけが、あまりにも幸せすぎてたまらない。

 

家事の分担とかってどうしよう……とずっと怯えていたのだが、土日休みとシフト制のふたりで暮らしはじめると、自然と最適な形に落ち着いた。家を出る時間が違うから、朝は無理に食卓を共にせずセルフでパンを焼いたり、つくりおきのおかずをめいめい食べる。金土日の夜ごはんを彼氏がつくり、あとの平日は定時で帰れる私が担当する。皿洗いや洗濯は、手の空いてるほうがやるのではなくて、相手が疲れていそうだと思えば「任せろ!」と言ってすすんでやる。ふたりの生活がある、というより、ひとりずつの生活がそれぞれあって、重なりあったところを補いあっている。

 

まだ10日ほどしか一緒に住んでいないわけで、現時点でスムーズなのも当たり前なのかもしれないけど、なんかうまくやっていけそうな気はする。ペットボトルや調味料のふたは開けっ放し、服もあちこちに脱ぎ捨てる私の彼氏と暮らすのがストレスになる人はいるだろう。眠いからってごはんの途中で家事も任せて眠ってしまう私に付き合ってられない人はいくらでもいるだろう。今のところは、かもしれないけど、私たちはそういうお互いのズボラさは許容範囲だし、だからもうしばらくは楽しく暮らしていけそうだと思ってる。好みやこまかい価値観が合わなくても、尊重して妥協点を見つけていけるならそれでいい。修正しつつやってこーぜ、ってな感じでいまは生活がすごく楽しい。