あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

ぼちぼち無職

退職して1週間ほどが過ぎようとしている。結婚してすぐに退職の運びとなったものの、あまり熱心に家事をしているわけではないし、厳密には寿退社というわけでもないので、専業主婦というよりただの無職である。

 

在職中は忙しくて出来なかったことをほどほどに頑張り、とはいえ全力で頑張りすぎないように、程よいバランスで無職をやっている。いくら仕事がないとはいえ昼に起きて深夜に眠る生活をぐうたらと続けていては、ただの引きこもりになってしまう。メリハリのある健康的無職になるため、まず、土日は完全に休日と定めた。土日は全然頑張らず、昼まで眠り気ままに遊び、ごはんも夫の当番である。

 

ただし、平日はきちんと生活する。朝は夫とともに起床し、ごはんを食べたりして支度を済ませ、在職中の勤務開始時間とだいたい同じあたりから活動をはじめる。週休二日、フレックス制の無職である。洗濯や皿洗いをしたり、スーパーに買い出しに行ったり、ひと通り家事を済ませたら、本や映画をみてゆっくり過ごす。在職中、自分ひとりの昼飯は納豆ごはんやカップ麺で済ませていたが、最近はきちんと栄養を考えて自炊する。そのあとはやるべきタスクを細々とこなし、休みたいときに休む。昼寝もする。前の職場では3時に必ずおやつ休憩があった。それにかこつけ、血糖値不足に陥らないためにチョコをつまんだりする。だいたい定時の時間を過ぎたら、軽く筋トレをし、シャワーを浴び、あとは夕飯作りのほかは特に何の家事もしない。現状こんな具合だけど、そろそろハローワークに通ったり、趣味で本を作ったりもする予定。

 

 

ディズニープラスに加入し、大好きな「フィニアスとファーブ」を毎日少しずつ見ている。私はファーブが好みのタイプ。スペイン語の勉強もしたい。時間のかかるお菓子を作ったりもしたい。このあいだのフレデリックのライブで久々に「TOGENKYO」を聴いてから、何かを作りたい欲求がむくむくと膨れあがっている。とりあえず今日、発酵まで30分でできる簡単なパンを焼いてみた。パン生地をこねるとき指先に伝わる独特の柔らかさと、オーブンレンジを開けたとき漂うバターの香りに多大な幸福を感じて、しばらくは簡単なパン作りに打ち込んでもいいなと思った。

 

ポストに荷物を取りに行った折、マンションの向かいの道を、どぎつい紫のジャンパーを着たおじいさんが歩いているのを見た。自分で選んだというよりかは、子どもか孫が実家に置いていった衣類をこだわりなくそのまま着ている、といった風情。紫のジャンパーのおじいさん、都市伝説になりそうな響き。ポストには、文章をたくさん書こうと思って買ったUSBメモリと、エッセイZINEが届いていた。たくさん読んで、たくさん書きたい。時間はいくらでもある。日々生活に追われないということが、こんなにも幸せだとは。

 

転職のめどもなく無職になったことで心配されることもなくはないけれど、今のところこの上なく幸せであるので、何も心配はいりません。結婚したばかりの人間が言うのもアレだけど、気ままにふらふらとスナフキンのような生活を送るのが私には合っているんだと思う。スナフキン生活、楽しみます。