あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

まぼろしゆれる

憧れのライブハウスは幕を閉じてついに憧れのまま終わる。告白せず閉じた片想いみたいに、散ることなくただ小さくなって消えた線香花火みたいに、きっと未練は消えないまま胸に残り続ける。不在として在り続ける。終わらないままなくなったものはいつまでも終われない。思い出を語ろうにもその思い出がないのが何より切ない。幻や蜃気楼やチェシャ猫のように揺れ続けるだけだ、いつまでも。

 

久々のブログだから近況もついでに綴る。更新していなかったのは書きたいことがなかったからじゃなく、何を書いても薄っぺらくぼんやりして見えてうんざりしていたから。心底幸せで平和に凪いでいる時に書ける文章なんて綿飴ぐらい中身がない。最近はイギリスのドラマに傾倒していた。「シャーロック」は有名すぎて語るべくもないが、「このサイテーな世界の終わり」は邦題が恐ろしくダサい以外はサイコーだから是非観てほしい。お盆休みなどなく、無理に捻出した2連休で私の夏休みは終わったが、日が沈みきる前からピザを食べてビールをあけてプロジェクターで映画を観た。ウーバーイーツ対象外どころかピザの宅配エリア外の田舎に住んでいるもので、すっかりご無沙汰だったピザーラは罪の味がした。なんとかワクチンの予約ができたものの副反応に脅えて冷えピタを買いに奔走した。スーパーにも薬局にもどこにもなかった大人用冷えピタはファミリーマートに普通にあった。鮮やかなオレンジのガーベラを買った。今まで部屋に合わせて落ち着いた色の花を選んでいたけれど、落ち着いた部屋だからこそビビッドな色が映えるとわかった。初めて本州で迎えた夏は溶けそうに暑い。一昨日からは涼しくなってエアコンを切っても過ごせるようになった。大好きな夏が終わる前に手持ち花火をしたい。なぜか彼氏が買ってきたプリキュアのやつ。