あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

夜明け

思えば北海道で地震があったあの日から、豆電球をつけていないと眠れなくなった。夢をたくさん見るくせに、起きたら全部忘れているようになった。遺体の本人確認ができるように特徴的な指輪を嵌める癖も抜けない。

 

こないだ久々に同級生で集まって、地震の話題が上がったときみんな星が綺麗だったとか道産子は逞しいよねって明るく結んで、それで簡単に話は終わった。みんな本当にそのぐらいにしか思っていないのか、私みたいに言わないだけなのかわからなくてモヤモヤした。大した実害があったわけでもないのに、自分のメンタルはもっと丈夫だと思っていたのに、なんでまだこんなにも胸がざわめくんだろう。

 

12月30日の夜明け前、数ヶ月ぶりに震度3~4の地震があった。本棚のカタカタ揺れる音と振動で目が覚めて、あのときのことを一気に思い出した。翌朝には死んでいるかもしれないという恐怖を抱きながら、死んでたまるかと思いながら、でもいつそうなってもいいように死ぬ準備を整えながら、ただならぬ覚悟を決めて眠った数日間のことをきっと忘れられないし、忘れちゃいけない。「明日死んでも悔いが残らないように」 という言葉の重みをこの歳で知れてラッキーだったと思いたい。

 

年も明けたことだし、今日から電気を消して寝ようと思う。おやすみなさい。いい夢が見れるといいな。

あおでした。