あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

パック牛乳とサングリア

中学時代の友達とお酒を飲む、という、不思議な感覚を味わった。

 

同じ教室で、机をくっつけて給食を食べていたあのころ。くだらない話をしながらパックの牛乳を飲んでいた私たちは、6年後、ワンルームのアパートでわいわいご飯を作りながら自家製のサングリアを飲んだりしている。

 

中二で仲良くなった友人たちが大好きで、でも進学したら疎遠になってしまうと思っていて、だから一緒にお酒を飲める日が来るなんて思ってもなかった。

 

だけど成人したって、ノリも話の内容も中学生のまま変わっていなくて。それなのに一丁前にサングリアを炭酸水で割ったりアイスに垂らしたりしていて、なんだかすっごく不思議な感じがしたのだった。

 

友達のアパートに集まってからも、夕飯の買い出しをしているときも、ご飯を食べているときも、後片付けをしているときも、太陽が昇りはじめるまでずーーーっと、中学生のころと同じようなくだらない話をいつまでも交わした。

 

くだらない話だけを延々とし続けられる人、っていうのがすごく貴重な存在だということを、この年になって実感している。お金を自分で稼げるようになっても、眉毛をきちんと描けるようになっても、みんな中身は中学生のまんまで、ものすごく愛おしかった。誰も変わっていなくて嬉しかった。

 

職場や学校のグチとか恋バナとか進路とか、ありきたりな話はしなかった。後片付けの分担でモメる茶番をしたり、布団の敷き方について真剣に話したり、テレビ番組にツッコんだり、目の前にあることをひたすら指さして笑っていられた。

 

ただ、「帰りたくない~」 「また泊まりたいから歯ブラシ置いてっちゃおっかな~」 なんて言えても、「もう1日泊めて」 なんて誰も言わなかった。仕事やバイトや課題をどうしてもやらねばならないとわかっていて、実現できないことを冗談でも口に出さないほどには、みんな大人になった。

 

いつかもっと大人になって、転勤なんかして、年1回ほどしか集まれなくなるんだろう。でももう、会えなくなっても疎遠にならない自信がある。そしてまた会えたときだけ、笑い転げているときだけ、私たちは中学生に戻れるんだろう。

 

ものすごく楽しくて、少し寂しくなった。サングリアがシャンパンや日本酒に変わっても、白髪染めを使うようになっても入れ歯になっても、くだらないことで笑っていたいよねえ。

 

 

もちろん友達にこのブログ書いてることは言ってないんだけど、見つけたら黙ってないですぐLINEしてね。見つからないと思うし、見つかっても笑い飛ばしてくれるだろうし、心配してないけどね。

あおでした。