果肉という言葉の響き、なんだか艶っぽいなあと、苺がふんだんに入ったアイスを食べながら思う。ところでアイスって最初は美味しくて有難いけど、中盤からもうただ平らげる作業として無心で口に運んでしまうというか、早々に賢者タイム来ないですか。しょうもないことしか言ってないのは風邪のせいってことで大目に見てもらえないですか。
猫みたいだね、とじっと目を見て言われたそれだけのことを、溶けた飴玉を舐め転がすように反芻している。黒猫みたいって何度となく言われてきた。自分でもそう思うし。私が黒い服ばかり着ているせいか、黒髪のせいか、切れ長の目元なのか、それこそ猫のような性格のせいなのか、きっと全部なんだろう。この人よく私のことわかってんなと思うし、何もわかってないなあともどっちも思う。本当に全て預けきった大好きな人間には馬鹿な犬よろしく尻尾を振ってしまうこと、知らないんでしょう。いいよ、知らないままがいいよ。なんて言わないで、そうでしょよく言われるって笑ってた。知らないほうが乙なこともあるのだ、私が好きな人間にしか優しく/厳しくしないこととか。だから私のことを優しい/厳しいともしあなたが思っているのなら、それは。
これ引用する箇所は選べないんだけど、めちゃいい感じのとこ切り取れたので聴いて