パノラマパナマタウンの初全国ワンマンツアー 「HUMAN PARTY」、通称 「人間集会」 の札幌公演を観た。
予定が怪しくて諦めていたのだけど、奇跡的にスケジュールが空き、さらに当日券が出ると知り。徹夜明けで帰宅した1時間後にはライブハウスに向かっていた。めちゃめちゃ衝動で生きてる。
バンTとラババン完備しててよかった~~
札幌は SPIRITUAL LOUNGE、120人収容のどミニマムなライブハウス。岩渕さんの愛してやまない狸小路商店街がすぐ近くにあり、このハコ岩渕さんのために建ってるような立地だな……と思ったら案の定行ってらした。
ここからがっつりネタバレするので、セトリ知りたくないかたは回れ右お願いします。
入り口にどでかいサイン入りポスターあって照れた
【セットリスト】
Top of the Head
$UJI
マジカルケミカル
SHINKAICHI
Sick boy
月の裏側
シェルター
Gaffe
真夜中の虹
Waterfront
Who am I??
distopia
くだらnation
PPT
ロールプレイング
フカンショウ
MOMO
めちゃめちゃ生きてる
【アンコール】
俺ism
世界最後になる歌は
【ダブルアンコール】
いい趣味してるね
(セトリ見つけられなかったので、別公演のセトリを参照&記憶を頼りに仕上げました。曲順ミス、記入漏れご了承ください)
『Top of the Head』、歌詞が刺さりまくった。「駆け出していけ何回でも この単調な毎日を変えて 最高潮イメージを積み重ねて それを人生と呼び叫ぶだけさ」 と全力振り絞ってうたう岩渕さんを目の当たりにして、雷に打たれたように痺れた。
私の人生これからどうなるんだろう。生きるってなんだろう。人生ってなんだろう?最近そんなことばかり考えていた。考えすぎては眠れなくなって、悶々と夜を明かす日々が続いていた。
だから 「駆け出してく何回でも 単調な毎日を変えてく それを人生と呼び叫べばいい」 なんて、いきなり答えで殴られた気がして、感動だとか安堵感だとかいろんなものがいっしょくたに込み上げて、まだ1曲目だったけどここに来れて本当によかったと思った。
と、真面目にそんなことを考えていたのもここまでで『$UJI』からはずっと激しく動いていたので記憶ぶっ飛んでる。それぐらいアツかった。
ニューアルバム 「情熱とユーモア」 からの新曲はもちろん、これやってくれるんだ!これも聴けるの?!という曲もたくさんあった。新曲も昔からの曲も、4人の手にかかれば違和感なくひと繋ぎの物語になる。
言葉の波を自由に泳いでいく、岩渕さんの歌詞とボーカルが好き。複雑に絡みあうリリックを難なく編み上げたかと思えば、魂の叫びをこれでもかとぶつける。それを柔軟に受け止めては、何倍にもアツく増幅させる演奏。かっこいい。かなわない。
パノラマパナマタウンのライブに行くと、最高に生きてるって感じがする。音楽も生き様もめちゃめちゃかっこいいから。
「なにか夢を、夢と呼べるものでなくてもいいから、なにかひとつを大事にしろ。道がなければ自分で作ればいい。自分の人生を生きろ」 といったニュアンスのMCが、泣きそうなぐらい響いた。
祖父の家が北海道にある岩渕さんの地元愛に溢れたMCではたくさん笑った(ウケたという意味じゃなく、わかる~!あるある~!って終始ニコニコしてた)。
涙腺も表情筋もフル稼働して、このところ錆びついていた感情が柔らかに解きほぐされていくようだった。ああ、生きてるなあ、って思った。
『Waterfront』音源でもよかったけど、生で聴くとことさら染みた。曲に入る前に言っていた 「俺たちは水際」 みたいな、韻踏んでたやつ、すごく感動したのに忘れてしまった……。
『PPT』の歌詞がガラッと変わっててびっくりした。パノラマパナマタウン、略してPPTの4人についてそれぞれラップで紹介していく曲。音源のも良いけどこっちのバージョンのほうが笑えて好きかも。
『ロールプレイング』『フカンショウ』『MOMO』『めちゃめちゃ生きてる』と、新旧の名曲が交互に繰り出される流れがあまりに美しくて舌を巻く。どの曲も引けを取らないほど爆発的に盛り上がる。
パノパナのライブで『フカンショウ』を聴いているとき、生きている感じが脈々とする。跳んで、ノッて、「ほっといてくれ!」 に合わせて拳突き上げて、「知らねえよ」 って声張り上げて、音楽とぐちゃぐちゃに混ざりあうあの感じ。あの気持ちよさは一度知ったら抜け出せない。
『めちゃめちゃ生きてる』も然り。動きすぎてほぼ記憶ないけど、「遊園地よりも映画より ここで生きてる それが幸せ」 って歌詞に顔がほころんだ。遊園地より映画より、ここで、ライブハウスで汗だくで好きなバンド観てるのがいちばん幸せだから。
本編、2秒くらいで終わった気がする。体感。そのぐらい最高だった。
アンコール1曲目は『俺ism』。「いつまで経っても悩んでるのは 君が誰とも似てないからだぜ」 って歌詞が特に好き。
そしてアンコールラスト『世界最後になる歌は』。この曲、岩渕さんが客席のど真ん中に降り立って合唱を煽るパフォーマンスがある。岩渕さんが客席に降りたったとき、ちょうど目の前、拳が触れ合いそうな距離まで来て頭が真っ白になった。汗が飛んでくるぐらい近かった。
客席ど真ん中で歌っていた岩渕さんは、おもむろにドリンクカウンターのほうへ向かったかと思うと、足をかけてよじ登り始めた。天井に手が届く。尋常じゃなく舞った埃をモロに吸い込んでしまい、本気でむせていた。ドリンクカウンターによじ登って天井の埃吸ってむせるボーカル、岩渕さんしか知らない。好きだ。
そのまま煽られて歌った 「世界最後になる歌はこんなもんでは伝わらないかもしれない 世界最後になる歌はこんなもんでは伝わらない」、最高に楽しかったな。
完全燃焼して袖にはけていく4人。なんと、再度アンコールを求める手拍子が間髪入れずに響いた。
綺麗な大団円だってわかってた。でも足りなかった。まだまだ熱狂の渦のなかにいたかった。
どんどん大きくなっていく手拍子を受け、4人がまた姿を現した。お前らなあ、とでも言いたそうな笑顔を浮かべて。こんなの想定外だったらしい。撤収準備を始めようとしていたスタッフさんにもうちょっとやってもいいかガチで聞いてた。
「欲しがるなぁ~!!」 ってすごく嬉しそうに笑う。初ワンマンやる土地でダブルアンコールまで呼ばれたらそりゃ嬉しいだろうなあ。
岩 「じゃあ や~ろっかなーー!!」
客 「イエーーー!!!」
岩 「や~~ろっかなー!!」
客 「イエエーー!!!」
岩 「や~んないっかな~?」
客 「えええーーーー??!!!」
岩 「や~ろっかなー!!」
客 「イエエエーーーーイ!!!!」
このくだり超楽しかった。一体感すごかった。
北海道でライブをするどのバンドも、「北海道の盛り上がりはすごい」 と必ず言う。正確にはちょっと違う。北海道の客はとても素直だ。良くないものにはそれなりの反応しか返せない。その代わり、良いものを見たときの爆発力が凄まじい。心から楽しんでることがわかる盛り上がり方をする。
この日のライブはその最たるものだった。現に熱烈なダブルアンコールに成功したわけで。
「こんなの(ダブルアンコールするの)本当にここだけだぜ」 と笑い、
「いい趣味してるね」。
クラクラした。まさにその曲振りで『いい趣味してるね』をいつか聴いてみたいと思っていたから。本来ありえなかったダブルアンコール。やるはずのなかった曲。
今度こそ最後のナンバーは、やっぱり尋常じゃなく盛り上がって終わった。
これで初ワンマンツアーだなんて行く末が恐ろしい。こんなにもアツいバンド、もっともっといろんな人に目撃してほしいと思う。
終演後、岩渕さんが物販に立ってくれていた。私もラババンを手渡しで買い、お話することができた。あんなに圧倒的なライブしてた人が、ステージ降りると気さくな優しい兄ちゃんなのずるくない?あと背高くてスタイルもいいのに顔はちっちゃいのもずるくない……?
楽しかったな、って何回言っても足りないくらい楽しかったな~~~!!!
また行くからまた来てね。めちゃめちゃ待ってる。
あおでした。