(女ふたり限界京都 - あおいろ濃縮還元←前回「女ふたり限界京都」はこちら)
6時のアラームで目覚め、られるはずもなく、スヌーズで渋々起きた。泊まっているホテルユニバーサルポートの部屋からはなんとパークが見えて、ホグワーツ城の塔を眺めながら朝食を食べた。
これは夜。カーテンの外に見えてるネオンがユニバーサルシティウォーク。めちゃ近!
ホグワーツ!!!となんかのコースター
部屋のデスクと洗面所に大きな鏡がそれぞれあって、女ふたりでも喧嘩することなくメイクができた。見る人が見ればハリポタコーデだとわかりそうな感じの服装で揃え、自宅から持ってきたニワトコの杖をいそいそと鞄に忍ばせた。
ホテルでチケットを買い、ユニバの公式アプリでチケット情報を読み込んでおく。こうしておくと素早く整理券を取ることができるとYouTubeで学んだ。チェックアウト後もホテルのコインロッカーを使用していいとのことだったので、大きなリュックを預けてからホテルを出発した。
このときクリスマス期間でした
チケットがマリオだ~!!
到着したのは8時頃。公式開演時間は9時であったが、ユニバはだいたい1時間前からもう開いてるらしい。数分ほど待つとすんなり開場して中に入れた。祝日の翌々日の平日、という空いてそうな日を選んだつもりだったが、振替休日だったのか親子連れが多かった。マリオ帽子を被った3歳ぐらいのお兄ちゃんとベビーカーに乗っているルイージ、というマリオコーデの兄弟が可愛かった。
開場後即ニンテンドーワールドへ向かうも、道半ばで「ニンテンドーワールド整理券出ます」みたいなアナウンスが入る。アプリでちょうど20分後に入れる整理券を確保できた。アトラクションに乗るほどの時間はなく、まだ店も開いておらず、人のいないジュラシックパークエリアを探検して歩いた。
こういう感じの
芸の細かさが
テーマパークの
醍醐味ってものですよね
『ジュラシック・パーク』シリーズにそのまま足を踏み入れたような世界観を堪能したあと、待望のニンテンドーワールドへ向かう。マリオでお馴染みの大きな土管をくぐり抜けると、
360度、どこを切り取ってもマリオの世界。DSでスーパーマリオブラザーズやマリオカートをプレイしていた思い出が色鮮やかに蘇ってきて、友達とふたり「やばい……」しか言えなくなってしまった。コインはゲーム画面そのままにくるくると回転しているし、クリボーもパックンフラワーもドッスンもあのまま動いている。夢そのものだった。
8:50、「マリオカート ~クッパの挑戦状~」に並び始める。待ち時間は1時間半くらいだったように思うが、待機列はクッパ城の中を見物しながら進んでいくため、まるで飽きることがなく並べた。ゲームで見覚えのあるあのお城そのもの!そこかしこにクッパのこだわりが散りばめられていて、目がいくつあっても足りない。
マリオの帽子を模したVRゴーグルをつけ、カートに乗ってコースを走りながら現れる敵にこうらを投げてやっつける。私はゲームがめちゃくちゃ下手くそだからお城を見ているほうが楽しかったけど、自分が実際にマリオカートを乗り回すのはDSやWiiのソフトでは得られない充足感があった。
10:50頃には「ヨッシー・アドベンチャー」に乗車。ヨッシーに乗って進むアトラクションだから乗車というのは正しくない。ゆっくりと進みながらニンテンドーワールドを眼下に臨む、おそらくユニバでもっとも平和な乗り物。待ち時間は30分くらいだった気がする。
「ヨッシーのラッシー」なるものを飲んだ。がっつりとしたメロン味でおいしい。友達のいちご味にはいちごがちゃんと載っていた反面、メロン味はミントでお茶を濁してあっておもしろかった。
キノピオにファンサをいただいたり、子どもに神ファンサをしているピーチ姫を遠くから眺めるなどして、お昼ちょっと前にはニンテンドーワールドをあとにする。奇跡的に入れたらマリオのレストランで昼食をと思ったけれど、行ってみたら14時からの整理券を渡されて諦めた。
11:43、念願のハリーポッターエリアへ。足を踏み入れた瞬間から魔法界を思わせる音楽が低く流れており、テンション爆上がり。小5のときからハリーポッターのオタクであるので。
大人だから許可証がなくてもホグズミードに入れるよ
軒先に雪の積もったホグズミードの街並みに後ろ髪を引かれながら、まっすぐに「三本の箒」へ向かう。少し並んでいたものの、お昼時のわりには空いていた。他のエリアでは私の持っている杖を見たキャストさんが「魔法界からいらしたんですね!」と声をかけてくれたのだけど、ここでは「2名でお待ちのマグルのかた~」と言われ、本物の魔法界の方々から見れば我々は魔法使いのふりをしたマグルにしか見えないのだということを思い知らされて興奮した。
店名を示唆する三本の箒も飾ってあった
12:20、ホグワーツ城の見えるテラス席にてクリスマス限定のプレートと糖蜜タルトを昼食とする。肉に添えられたグリーンピースとじゃがいもとにんじんにそこはかとない "イギリス" を感じた。ハリーの大好物である糖蜜タルトにはなんとクロテッドクリームが載っている。ハリポタオタクと同時にイギリスかぶれでもある私、大歓喜。
食後はホグズミードの店を見て回る。ホグズミードは魔法族のみが住む村で、ホグワーツの生徒は3年生になると遊びに行けるようになる。小説や映画の魔法使いたちと同じように、三本の箒でバタービールを飲んだり、ホッグズヘッドパブでファイアウイスキーを嗜んだり、ハニーデュークスで蛙チョコを買ったりできる。ドンコの悪戯専門店には伸び耳やピグミーパフが本当に売っていた。ハニーデュークスのラブポーションキャンディ、ちょっと欲しかった。
13:30、「フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ」に並ぶ。待ち時間は40分ほど。ヒッポグリフを模したコースターに乗ってハグリッドの小屋の上空を駆け抜ける、たぶん子ども連れ向けの小さなコースターなんだけど、屋内コースターしか乗れない高所恐怖症のビビりにはまあギリ乗れるかな……って感じだった。
ハグリッドの小屋の傍らには、赤子のハリーを乗せてプリペッド通りまで運んできたハグリッドのバイクがあったり、
「怪物的な怪物の本」が入っていたであろう木箱が置かれていたり、
セストラル(死を間近で見た者にしか姿の見えない魔法生物)の餌があったり、写真にはないけどボウトラックル用のワラジムシと書かれた袋が置いてあったりした。ボウトラックル(ファンタスティックビーストに出てくるピケット)ってワラジムシ食べるんだ……。ハグリッドの飼い犬であるファングの鳴き声も聞こえてきたりして、待ち時間もオタクの心を捉えて離さない。コースターは浮遊感があって苦手だったけどたっぷり小屋を見ることができて楽しかった。
14:30、「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」へ。待機列は3号温室を通り、ホグワーツ城の内部を進んでいく。太ったレディの動く肖像画が語りかけてきたり、みぞの鏡が置かれていたりする。厨房のドアの向こうからは、屋敷しもべ妖精たちが皿を洗うカチャカチャという音が聞こえ、スネイプが魔法薬学を教える地下牢教室のドアには鉄格子が嵌っている。痺れるディテール。
4人乗りのライドに乗って4Kの映像を見ながら進んでいく、スパイダーマンのようなアトラクション。映像の臨場感がありすぎて、箒に乗って飛び回るシーンなんかは高所恐怖症にはちょっと怖い。クィディッチってかなり怖くないか?終始薄目で見ていたけれど、リアルでものすごく楽しかった。
タイトルを「女ふたり限界ユニバ」と銘打っている通り、この時点で私たちの体力は限界だった。前日の京都で歩き潰した足を、ハリポタコーデのために革靴に押し込めて、何時間もアトラクション待ちをして、歩けているのが不思議なくらいに痛い。睡眠不足で眠気もすごい。気力だけで持たせていた。
とにかく座らないと無理すぎる、ということでちょうど目の前にあった「メルズ・ドライブイン」に入る。50'sのアメリカを模した内装の洒落たダイナーで、ハンバーガーが売りらしい。あまりお腹が空いていなくてオレンジジュースを頼んだ。イカした洋楽をBGMに今後の作戦を立て、心ゆくまで休憩する。足の疲れも少しは癒えた。今度はハンバーガーもちゃんと食べたい。
楽しみにしていたミニオンエリアへ。 私はこの日のために怪盗グルーシリーズを3作観た。
クリスマス仕様ミニオンかわいすぎ
「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」が脅威の2時間待ちだったため、潔く諦めて「ミニオン・ハチャメチャ・アイス」に並ぶ。もう2時間待つ体力は残っていない。アイスリンクの上を四方八方に滑っていく、ディズニーシーでいうアクアトピアのようなアトラクション。
標識もかわい~
右下のアヒルのやつめっちゃ好き
16:30、40分ほど並んで乗車。ミニオンたちに冷凍ビームを浴びせられながらハチャメチャにアイスリンクを滑るの、制御不能のコーヒーカップみたいで楽しい。11月の夕方に乗るものではなかったかもしれないけど、大満足だった。
数十分並んでゲットしたミニオンまん(友達)とティムまん(私)。あたたかいチョコが冷えた体に沁みた。
クリスマスのショーを遠目に見たり、お土産屋さんを回って、閉園時間までたっぷり遊んだ。楽しかった!!
……では終わらないのが限界旅行である。
ホテルに戻り、ロッカーに預けたリュックを回収。途中コンビニで買った「休足時間」を、痛すぎる足の裏に貼ってみる。痛みは癒えるが、歩くと貼り口が無様にずれていく。
パーク内で夕飯をとるタイミングがなく、ユニバーサルシティで夕飯を食べようとしたのだが、閉園後のユニバーサルシティの飲食店などアトラクション並に混みに混んでいる。大阪っぽいご飯を最後に食べるなんていうのは早々に諦め、1番早く入れそうなハワイアンの店を選ぶ。それでも1時間半くらいは並んだ。肩、腰、足の痛みと眠気が猛烈に襲ってきて、あと少しでお別れだというのにお互い口をつぐんで疲労に耐えていた。
食事後、人もまばらになってきたユニバーサルシティのベンチに座り、今日の感想をぽつぽつと話す。そうしているうちに友達の夜行バスの時間になって、別れたあとサンマルクに入った。1時間ほど写真を整理しながら過ごす。
足の裏でぬるくなった休足時間を剥がして、ふくらはぎに新しいのを貼る。バスターミナルの自販機でホットドリンクを買って待っていたが、一向に予約したバスが現れないので場所を間違えたかと思って焦った。結局、5分前にバスがやってきて無事に乗ることができた。
行きの激混み激狭バスとは違い、フットレストやカノピーつきの休息に特化したバスはかなり空いていた。サービスエリアで起きることもなくノンストップで寝た。
限界旅の結論→体力に自信のない大人は夜行バスに乗って京都を歩き潰したりユニバで遊び倒したりしないほうがいい