あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

生姜と向き合う

早くに目覚めて気分がいい。仕事へ行く夫にコーヒーを淹れてあげたり、普段はしない体操や骨盤ストレッチをしてみたり、大好きな「ナイトミュージアム」を観返したりしてみる。そんなふうに生き生きと過ごしてもまだ、生理明けの体にはエネルギーが満ち満ちて溢れそうである。ということで、ずっとしてみたかったジンジャーシロップ作りに手を出した。

 

様々なひとが公開しているジンジャーシロップのレシピを読み込んで、いきなり自己流で作ることにした。シナモンスティックだのカルダモンだのスターアニスなどといった高尚なスパイスは家にないので、あるものだけを使って辛口のジンジャーシロップを仕込みたい。スパイスの風味が複雑で込み入っているものより、甘さの中にもほのかにピリッと辛味がある、ぐらいが好み。

 

まず瓶を消毒。300gの生姜で作るつもりが、思ったより足りなくて250gになった。汚れを落とし、皮ごと薄くスライスして鍋にぶち込む。三温糖もないから、代わりにザラメを使ってみる。白砂糖でもいいけどザラメのほうが三温糖に近いコクが出るらしい。生姜と同量のザラメをまぶしたら1時間放置して水分を出す。新生姜ならこのときに出る水分だけでも足りそうだが、なんとなく水気が少ない気がして、勘で100ml水を足した。レモン汁大さじ2、シナモンパウダー小さじ1、ブラックペッパー10粒、ヘタと種をとった鷹の爪1本、クミンをふた振りして弱火で15分ほど煮る。できたらほうっておき、自然に冷めたら生姜とスパイスを濾して瓶にいれる。炭酸水やお湯のほか、紅茶やビールで割ってもおいしいらしい。

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こうして煮ていると魔女になった気分

 

生姜を濾さずにシロップに漬けておいて一緒に飲んでもおいしいかも。と思っていたのだけど、ジンジャーエールとして楽しむにしては残った生姜が多すぎる。生姜はなにかに再利用しよう。シナモンパウダーと共に煮込んだ生姜が良質なガリになるとは思えないので、半分はパウンドケーキに、もう半分は生姜糖に。いつもなら途方もなく面倒に感じる行程も、余裕のあるいまは手がかかるほど愛おしい。今日はとことん生姜と向き合う日にすると決めた。

 

再利用する前に、鷹の爪とブラックペッパーを取り除いておく。ジンジャーパウンドケーキは、目分量で半分ほどの生姜をみじん切りにし、任意のパウンドケーキ生地に混ぜ込んで焼くだけ。半分ほどとは言ったが、ちらっと見たレシピには80gと書いてあったので圧倒的に多いかもしれない。生姜フリークだからまあいいか、と思って適当に作ったけれど、もし食べられたもんじゃなかったら追記して書き直す。

 

生姜糖も簡単。生姜を大きめのみじん切りにして、重さをはかる。120g。その半分の量、60gの上白糖と一緒に鍋へぶち込んで火にかける。水分が出てくるけれど、根気よく飛ばす。焦げないようこまめに炒めながら。水分が飛んで粘り気に変わり、カラメル然としてきたら火を止める。アップルパイにいれるりんごのキャラメリゼと大体同じ感じ。これが冷えるとオレンジピールみたいになる。生姜糖はジンジャーピールとも言うらしい。なるほどね。

 

 

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生姜のフルコースだ!

 

試しにジンジャーエールを1杯。炭酸水200mlに、大さじ2ほどシロップを入れてみたら薄かった。大さじ3ぐらい入れてもいいと思う。でも甘さの奥にピリッとスパイスを感じて、とても理想的な気配がする。最後のほうにシナモンパウダーが残るのがちょっとだけ気になる。生姜、楽しいな。

 

 

【追記】

シロップ、思ったよりも甘くて、もっと辛味があってよかった。やっぱりきちんとシナモンスティックを買うべきだな。粉だと底にうっすら沈殿してしまうし、辛口を目指すならもっと香り付け程度でもよかったかもしれない。

思ったより甘かったからか、炭酸割りよりも紅茶や牛乳割りのほうが適性が高かった。おすすめはホットティー割り、その次がアイスミルク割り。ジンジャーホットティーが驚くほどおいしかったので、冬にもまた作ろうと思う。