あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

かぞえる

さっきから大粒の雪がこんこんと降っている。こんこんと、というのは泉などから水がたくさん湧き出すさまのことを指す言葉なので不適当かもしれないけど、「しんしんと」などと言うほど大人しい降り方ではないからやっぱり「こんこんと」が合っていると思う。真っ白く曇った空から湧き出る水のように雪は降りつづけている。

 

この頃は余裕がなくて、ダウンロードした映画も15分ほど視聴したあたりで止まっているし、読みかけの本など4冊ある。本や映画やライブ(最近では配信)だとか、私の心の拠り所になってくれるエンタメたちは、しかし本当に心に余裕がないときは享受することができない。好きな本を読んで元気になりたいのに、本を読むための元気がない。だからもっぱら頭を使わなくても観られるYouTubeをぼーっと眺めてむりやり笑ったり、あったかい飲み物を飲んだり、強制的に湯船に浸かったりして、強引に元気を引き出すべくがんばっている。

 

最近しあわせだなあと思ったのは、食べたいと思っていたタイミングで母が買ってきたみずみずしいいちご大福と、スーパーでおそるおそる買った半額のラテがかなり美味しかったこと。理不尽や不条理にぶん回されながら、そういう細かいしあわせを味がなくなるまで噛みつづけたい。あした、試験が終わったらひとりで暖簾をくぐって、ネギだくの味噌ラーメンを思いっきり食べようと思う。