あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

起承

隣の家の庭でアジサイが青々と咲いていた。横を走り抜けていった子どもは小学生のお手本みたいな半袖短パンで身を固めていた。つっかけたスポーツサンダル、指のあいまをすり抜ける風の温度が心地いい季節になった。夏だから髪を伸ばしていると言うと驚かれるけど、実はショートヘアがいちばん暑苦しいことを意外とみんな知らない。

 

今年初めて会った親友は相も変わらず私と正反対で、似ていないところの差分を丸ごと愛おしいと思った。私は愛が重たくて、彼女はなかなか嫉妬深くて、でもそれをお互いぶつけはしないから共依存せず健やかにやっていけてる。前に一瞬交わしただけの卒業旅行しようかという話を覚えてくれていて、大して旅行好きではない彼女が乗り気でいてくれたことにひどく感動して、いつもより多めにおどけてしまった。

 

夏のうちになるべくまた会っておきたくて、浮世絵を見にいこうって言ったら引かれるかなあなんて紅茶豆乳を飲みながら考える。紅茶の味がする牛乳って感じで脳が混乱しておいしい。最近のマイブーム。アラジンの4DXでもいいな。私があんまり人と映画館に行かないのは、親友の横でたまに無言で顔見合わせながら観る映画がいちばん好きだからっていう最強に気持ち悪い理由、絶対に絶対に気づかないでいてほしい。

 

私がもっとも愛している夏という季節になると、大好きな人たちにたくさん会いたくなる。今年も良い夏を過ごせるといいなあって願いながら、ZOZOTOWNでフェスグッズを吟味する日々である。