新しいバイト、慣れないことばかりで心の使ったことない部分がやたらとすり減るけど、死ぬほど向いてないんだろうけど、好き。
コンビニすら23時で閉まる中途半端な田舎で生きている私にとって、繁華街のど真ん中で働くなんてセンセーショナルな出来事で。店を閉めてひとたび踏み出せば、煌びやかな街が口を開けて待ち構えている。もっとも煌びやかなのは看板に灯るネオンだけで、酔っ払いとキャッチでごった返している繁華街はちっとも綺麗じゃないけれど、都会の人ごみにひとりで紛れるのが好きなのでなんか落ち着く。
都会で働けばバイト帰りにマックに寄ることもできる。そんなことで背徳感に痺れるくらい私は田舎に飽き飽きしてる。すすきのマック、2階席、窓際。有名なニッカの看板と、交差点にごった返す人波を眺めながら安っぽいハンバーガーを食べているとなんだかすごく落ち着く。
田舎の薄暗い夜道が嫌いで、だから夜の街を走り抜けるネオンにどうしようもなく安心する。都会の煌めきに憧れてドキドキするとかじゃなくて、都会のつめたさに心の底からほっとするのなんてどうかしてるけど。
つめたく灯るネオンを思って今日は安らかに眠れそうな気がする。