あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

OTOツアー横浜記 3/3

コブクロOTOツアー、横アリ2日目。

 

(横浜観光のはなしはこちら。マジでひとり旅満喫してるだけの話なので、暇な人だけどうぞ。→http://bloomsky.hatenablog.com/entry/2018/06/07/002214

(横アリ1日目のレポはこちら。こっち先に読んだほうがいいと思います。→http://bloomsky.hatenablog.com/entry/2018/06/20/202802

 

 

 

昨日も参加して今日は2日目。だからちょっとは平常心で臨める、かと思ったのだけど。


トレードで競り落とした席は、アリーナのめちゃくちゃ前方。目の前には花道の先端。

「日替わりで好きな曲やったらみなとみらいに遺骨撒いてくれ」 なんてほざいてたけど、これ好きな曲が来ようが来るまいが死ぬやつだ……。心臓ばっくばく。

 

トドメを刺すように、小渕さんによる場内アナウンスが入る。

「バンドメンバーがいない寂しさからコブクロが楽屋から出てこない場合がございます」 

「たった今、黒田がサングラスを外しました!」 「おっと、小渕が黒田にサングラスを掛けました!気合十分です!」

 

拍手が起こり、スクリーンの映像が切り替わる。数秒ずつ繋ぎ合わされたストリートライブ。坂道やらBye Bye Oh! Dear My Loverやら日本列島観察日記やら、ため息が出るほどのレア曲ばかり。

 

 

映像が止み、目の前の花道に黒田さんが現れる。あまりの近さに絶句する。私のまわりの人たちは黄色い声とも悲鳴ともつかない声をあげていた。

 

え、近くない?大丈夫なのこれ?追加料金は払わなくてもいい?ご祝儀とか必要だった……?

 

ゆるっと着た襟つきシャツ(のちのMCで 「チェ・ホンマンの彼シャツみたい」 と言っていたやつ)の皺まで数えられそうな近さである。生きられるのだろうか、私。

 

 



ふたりが拳をクロスさせて『YELL』を歌い始める。「今 君は門出に立ってるんだ」。コブクロ20周年の門出を祝っているようにも、自分に言われているようにも聞こえて。

 

昨日は1曲1曲をふたりのこれまでの軌跡やこれからの未来に重ねて聴いた。この日は自分自身にも重ねて聴くようになっていた。

 

私が横浜まで遠征しにきた理由は、ただ地元でツアーをやらないから、だけじゃない。横浜公演の翌週から就職が決まるまでの1年は、遠征も旅行も難しくなるから。就職前最後の贅沢にする心づもりだった。これから1年頑張るために。

 

だから、力強く後押ししてくれるような『YELL』が沁みて仕方なかった。合図にあわせて灯っていく白いライトが綺麗だった。

 

 

 

静寂のなか、黒田さんの 「カモンッ」 という低い声が響いた『One Song From Two Hearts』。


この曲はも~~ほんとだめ。泣いちゃう。19年ものあいだ酸いも甘いも共に越えてきたふたりが、ふたりだけで歌うワンソン。まだ2曲目なのにクライマックスみたいな泣き方をしてしまった。

 

 

 

横浜公演ということで、昨日に引き続き 「横浜の2人組」 の話になる。コブクロのふたりとマネージャーさん、レコード会社の人とでゆずのライブを観に行った話をしてくれた。
黒 「こいつな、間にレコード会社の人おんのに、その人挟んで『この演出ええね!』とか言ってくるねん。そんなん後でええやん」

小 「思ったときにすぐ言いたいやん」
黒 「俺も同じもん観てるっちゅーねん」
小 「頷いてくれてたやんか~」
痴話喧嘩にしか見えない。並んで座れよ。

その流れで 「今日は横浜ってことでお守り持ってきてん」 と、ゆずのグッズで売っている青いタンバリンをどこからか取り出す黒田さん。

 

オンタンバリン黒田俊介で送る『夏色』。タンバリンを叩くのと歌うのがどうしても同時にできず、自分の歌う箇所でいちいち叩く手を止めていた。歌ときどきタンバリン、といった感じ。

1番で終わるかと思ったらまさかのフルバージョン。めちゃくちゃ盛り上がった。
「もう1回!」ってコールするやつ最初はお客さんが自然と言い始めたんだけど、それに応えてやり終えたあと、小渕さんが 「もう1回!」 を催促するように指立ててみせてた。あざとい。

 

 


お客さんのリクエストで 「その日の気分」 1曲目は『向かい風』に。恥ずかしながらこの曲、ふんわりとしか聴いたことがなかったのだけど。なにこの名曲……。歌詞もメロディーもすっごいよくない?失恋ソング大好き人間だからたまらん……。

 


お次は 「俺のやりたいやつやっていい? ほんわかした曲にしよ」 と小渕さん。曲名を伏せたまま黒田さんに楽譜を見せる。
黒 「こいつ今、口笛吹ける?って言いよった!吹けるわけないやん!」

口笛?『Bell』かな?でも全くほんわかしてなくないあれ?なんて思ってたら、始まったのは『朝顔』。確かに曲調はほんわかしてる。

黒田さんの 「このままどこへも行かないで」 をいっぺん聴いてみたかったので嬉しかった。アレンジ効いてた(原曲うろ覚えなせい)けど。

 

アレンジ繋がりで、ストリート時代黒田さんがろくに原曲聞かないくせにカバーしてたからアレンジ加えてるみたいになってたって話。小渕さんが 「ちょっとぐらいの汚れ物ならば~」 って『名もなき詩』のワンフレーズ弾き語ってくれて死にかけた。小渕さんの歌うミスチル大好き……。

 

 

 


さて、「その日の気分」 枠も、もう最後。私にとっては今日がOTOツアー千秋楽だから、ほんとうにこれが最後。聴きたい曲は山ほどあるから何が来ても嬉しいなあ、なんて心の中で保険をかけていた。何が来ても全力で喜べるように。

でも、ほんとはどうしても1曲だけ、聴きたい曲があった。

 

思い思いの曲名を叫ぶ観客。黒田さんが 「全然何言ってるかわからへん!1人ずつ言ってーや!」 と、客席のお兄さんにマイクを向けた。
「なに聴きたい?」
「『どんな空でも』!」
「よし、それやろう」

 

 

 

 

…………………………え、

どんな空でもって言った、よね?

 

唯一、どうしても聴きたかった曲。

ほんっっっっっとに心臓止まるかと思った。

 

 

100も200もある楽曲のなかで最も好きな、いや好きなんて言葉じゃ言い尽くせないぐらい大事な曲なんですよ、『どんな空でも』は。思い入れしかない。小学生の頃からずっと好きで、この曲に支えられていまの私があるようなものだから。

 

しかも 「その日の気分」 コーナーでやった曲って他の公演で二度とやらないんでしょ。今日まで歌わないでいたことも、今日歌うことになったのも、なんか偶然とは思えなくて。

「ライトつけよっか!白にする?青?青がいい?青にしよっか」

あおって名前で良かった……と心底思った。本名じゃなくてただのペンネームなんだけど。本名に青色が入ってるところから付けた思い入れのある名前なので。なんか嬉しかった。

 

この先、新しいツアーに参加するたびに最高のライブが更新し続けられていくと思うけれど、私にとって人生最良のライブは今日この日でしかあり得ないな。

 

この日のこと、ずっと忘れたくない。会場を彩る青いライトもふたりの姿が終始涙でぼやけていたことも横アリに響いたシンガロングも大好きな曲を大好きな街で聴けたこともぜんぶ。多幸感に満ちてたあの数分のこと、きっと一生大事に持っていく。

 

 

 

「ツアーというよりは今日1日限りのイベントをしてる気分です」 と小渕さんも言っていたとおり、昨日と今日じゃまるで別の作品を観ているみたいだった。日替わり曲というスパイスがよく効いている。

『DOOR』の圧倒的歌唱力に沸いた横アリ1日目。ライトを振ったり合唱することで一体感を生んだ『どんな空でも』。ほんの数曲でこんなにも空気が違う。これだからコブクロのライブはやめられない。

 

 

 

 

日替わりはここで終わりかと思っていたら、まだあった。昨日は『風見鶏』『ここにしか咲かない花』だった箇所が、『風』『蕾』になっていた。

 

のちの曲説のとき、『風』で 「この道は誰とも歩けない」 と歌ったあとに『蕾』を歌うのは感慨深くもあった、みたいなニュアンスのことをさらっと言っていて涙腺ダム決壊した。

 

「今まででいちばんよかった」 と小渕さんも言ったように、この日の『蕾』は本当にすごかった。今まで聴いたどの『蕾』よりも心にくるものがあった。右隣のお姉さんはしきりに目を拭いていた。左隣の老夫婦はめがね外してハンカチで拭ってた。私も気づいたら泣いてた。なんか、すごかった。

 

 

 

アンコール1曲目は『赤い糸』。「赤つけて」 との言葉に呼応するように赤く灯っていくライト。ステージをスクリーン代わりに映し出された赤い糸を模した照明が、曲のラストにはリボンの形に結ばれていたのが印象的だった。

 

 

 

OTOツアーは 「歌」 がものすごく生きていた。編成を最小限まで削ることで、黒田さんのもつ歌のよさに磨きがかかっていた。小渕さんのギターもより際立っていた。

1と1がぶつかり合うことでどこまでも無限の可能性が生まれていく、奇跡みたいに最強の二人組。

 

20周年へ向かって走り出すふたりが、19周年から20周年へと繋ぐバトン。それがこの、ONE TIMES ONE、コブクロ史上最大規模のストリートライブだったのだと思う。

 

 

 

【2018 6/3 横浜アリーナ セットリスト】

  1. YELL
  2. One Song From Two Hearts
  3. Million Films
  4. ストリートのテーマ
  5. 君になれ
  6. 向かい風
  7. 朝顔
  8. どんな空でも
  9. Ring
  10. 潮騒ドライブ
  11. Moon Light Party
  12. ONE TIMES ONE

En1. 赤い糸

En2. バトン

 

その日の気分→ 青

日替わり曲→ 赤

 

 

 

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ずっと消化できずにいた人生最良のライブ、これにて供養完了いたしました。横浜2日目で聴いた『どんな空でも』を一生忘れない。横アリの空気染み込ませたリング嵌めて、またコブクロに会いに行けるまでがんばります。次はもっと成長した姿見せに行くから待ってて。

 

会ってくださったファミさん、銀テ分けてくれた隣の席のお姉さん、どんな空でもリクエストしてくださったお兄さん、約束したけど会えなかったフォロワーさん、ここまで読んでくださった方々も、ありがとうございました。

あおでした。