あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

#フレデリックVISION

フレデリックのニューEP 「VISION」。

3曲に加え、アコースティックバージョンのライブ音源2曲(初回盤は+ライブ音源1曲)と、フレデリックの良さをこれでもかといろんな角度から魅せてくるCDの良さを、140字では語り尽くせないからこうして書こうと思う。

 

といっても、フォーマルに襟を正して書くつもりはない。これはただの熱烈なオタクによる有り余る愛の掃き溜めなので、いつもツイッターで語っていることの延長線上だと思ってもらってかまわない。

 

 

ジャケットや内装など、「VISION」のアートワークはベースの三原康司が手がけている。フレデリックのグッズはいつも三原康司デザインだけど、ジャケットを描くのは「うちゅうにむちゅう(2014年)」以来とのこと。ジャケットもだし中のデザインが本当に良いから、配信だけじゃなく手に取ってみてほしいな。

 

f:id:bloomsky:20191013144613j:image

初回盤の紙ジャケット、サイコ~~~じゃないですか?ちなみに康司さんはポスター右から2番目。この爆イケポスターカレンダーはタワレコ以外のCDショップで貰えるはず。

 

 

 

 

1曲目、EPのタイトルにもなっている『VISION』。私はフレデリックの耳に残るイントロが大好きで、このイントロは特にたまらない。最初の一音でフレデリックだとわかる感じ。名刺を振りかぶって突きつけてくるフレデリズム満点のイントロよ。

 

私は恥ずかしながら演奏についての知識が乏しく、あまりよくわからないんだけど、それでもフレデリックの音はめちゃくちゃ気持ちいいなと思う。"らしい" エッセンスをふんだんに詰め込んでいるのに、過剰ではない。気がする。足し引きのバランスが絶妙だから、こってりすることもなく程よく心地いいのかなと思う。

 

詳しく言うと、Bメロからサビに向けて一気に階段を駆け上がっていくような音の高まりと、サビ前ほんの一瞬だけすべて静止して光が見える感じ、が好き。

 

それと歌詞。このEP全体にも言えることなんだけど、これまでの抽象的だったり中毒性に満ちた歌詞とは異なり、わりとストレートな言葉選びが目立つ。視界良好、一点も曇ることなくただ未来へのビジョンだけを見つめているんだなってことがわかる。作詞作曲をしている康司さんが気に入ってる歌詞に「さよなら 古びたプライドは捨てて歩き続けよう」という箇所を挙げているところからしても。

 

 

 

 

『イマジネーション』のイントロ、ずるくないですか?夏フェスで初めて聴いた時は『まちがいさがしの国』に似ていたイメージが強かったから、あの最初の一音でぶっ飛んだ。なにあの音。首筋を下から上へフェザータッチで撫でられるようなゾクゾク具合を感じる。海より先に私の理性が燃えてしまう。

 

この曲、本当にとんでもない。今までのフレデリックの概念を良い意味でぶち壊す、爆風みたいな歌。後ろで支えるようなギターを弾く赤頭さんが珍しく歪ませまくったという音もさることながら、歌も凄まじい。

 

健司さんに関して "声量おばけ" みたいなイメージは今までなかったんだけど、こんなパワフルな声出るの?マジ?と背筋凍った。かと思えばあのフェイクとか、「映り込んできた喧騒 気にしなくたっていいよ」 と歌う声色だとか、織り交ぜてくる艶の緩急もすごい。パワフルさと艶を両立させられることってある?どこでそんな技覚えてきたの?

 

 

 

3曲目『終わらないMUSIC』。最初から最後までずっと気持ちいい曲にしたかったと康司さんが語ったように、最初の一音から最後までずっと気持ちよく高まったまま曲は続いていく。「波に揺られ揺れようよ MUSIC」 という歌詞がぴったりの、思わずゆらゆら肩が揺れるような。

 

個人的に、たまに康司さんのボーカルパートがある時って、作詞作曲者である康司さんが特に伝えたい箇所を自分で歌っているような気がしていて。だからこの箇所(自分でCD聴いて確かめてください)を歌っていたの、ああすごくわかるな、と思った。最初エフェクトにびっくりしたけど、声質にすごく合っていて良い。

 

横浜アリーナワンマンの副題にもなっているこの『終わらないMUSIC』という曲、きっと何年、何十年経っても歌い継いでいくんだろうな。それほどまでに色褪せない歌詞で、曲だと思う。使い込むほどに馴染んで味が出ていく一点モノの革製品みたいに、ずっと大事に聴いていきたい。

 

 

 

 

 

アコースティックバージョンの『シンセンス』『かなしいうれしい』、初回盤に付いてくる『夜にロックを聴いてしまったら』ライブ音源もすごく良いのであとは自分で聴いて。

 

あと私は歌詞カードをクレジットまで読み込むのが好きなんだけど、メンバー紹介のところ、「Koji Mihara : Bass, Vocal」 と書いてあるのにグッときた。ベースコーラス、じゃなくてベースボーカル表記なのすごく良い。

 

 

通常盤が1300円に対し、超ボリューミーなDVDを付けた初回盤が2200円なのは本当にバグなので全人類買ってほしい。新木場スタジオコーストでのライブ映像もとんでもないんだけど、リリリピート編のドキュメンタリーがそれを超える激レア具合。まさかあの曲のリハ風景を見れるとは。しかもこんな……。ね……。和気あいあいとじゃれ合うメンバーの姿も見られてこの値段はタダといっても過言ではない。

 

 

今ならラミネートパス(メンバー1人ずつのインタビュー映像各10分程度+全員でのインタビューが見られるほか特典多数)(オーラルでいうBKWカード的な)も付いてくる。買わない手はないです。

 

 

好きなところを書き連ねようとした結果ただのCD販促みたいになってしまったけど、本当に良い盤なのでよろしくお願いします。

 

VISION

VISION

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それと私がきっちり襟を正したフォーマルな文章はロキノン8月号の「フレデリズム2」ディスクレビューで読めるのでそちらもよろしくお願いします。