あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

終着点より

忘れられない夜だってひとたび明ければ扁桃腺も腫れて嫌んなっちゃう。あの眩さを思い返しながらうどんを茹でて鼻をすする。どれだけ強い光だって滑稽な日常に織りこまれていくからこそ忘れてなんかやらないと思う。

死ぬことを生き甲斐にしているあの子は自分の骨をブライアン・メイの農場にひっそり撒いてくれと私に言う。いつか下見に行こうと交わした約束を果たすまでは生きていてくれると信じてもいいだろうか。ついでにホーリー・トリニティ教会に付き合って私の気が狂いそうになる姿を見届けていてくれるだろうか。あれは私がいつか向き合わなければならない人生の最果ての地だから。

息継ぎなんてする暇も与えない難しい言葉を時折綴るのは簡単になんてわかってほしくないから。読点のない垂れ流しの思想はわかってくれる人だけがわかればいい。感動するような透き通った言葉だけじゃなくて棘と血に塗れた息苦しい言葉も綴ってみたいって日頃思うのは無い物ねだりだろうか。私が愛してやまないあの人の言葉のように救いにも呪いにもなりたいのは傲慢だろうか。