あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

飄々とイマジネーション

1/26、Zepp Sapporo にてフレデリックを観た。

 

フレデリックが北海道に訪れるのは、じつに1年2ヶ月ぶり。(私は我慢できなくてフェス遠征したので4ヶ月ぶりだったけどそれでも!)楽しみでしかたなかった。

 

Zepp Sapporoは、全国のZeppのなかでも群を抜いてチケットをさばくのが難しいといわれる。北海道最大級のライブハウスは本当に完売しづらい。でも、1年以上来れなかったからと、ツアー初日にこんな素敵なハコを抑えてくれてすごくすごく嬉しかった。

 

 

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見切れるたけちゃん

 

先行物販、ボディバッグが30分で完売していた。ライブハウスには珍しくプレゼントボックスが用意してあった。お手紙書いてきてよかった。

 

さて。ここから先、セトリや演出などがっっつりネタバレします。では。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【セットリスト】

  1. シンセンス
  2. かなしいうれしい
  3. パラレルロール
  4. KITAKU BEATS
  5. シンクロック
  6. TOGENKYO
  7. FUTURE ICE CREAM
  8. 真っ赤なCAR
  9. NEON PICNIC
  10. LIGHT
  11. リリリピート
  12. エンドレスメーデー
  13. バジルの宴
  14. オドループ
  15. スキライズム

En1. 逃避行

En2. 飄々とエモーション

 

 

 

今回、康司さんの姿がめちゃくちゃよく見える良席をゲットした。9割がた康司さんしか見ていないので、ひどく偏ったレポになるかもしれない。

 

 

 

18時。会場BGMが止み、照明が落ちる。ステージに掲げられた 「飄々とイマジネーション」 という文字が、生き物のようにうねうねと光りだす。手拍子と歓声の飛び交うなか、4人が姿を現した。

 

康司さんの雰囲気が変わっていて驚いた。ほんのり髭を生やし、パーマがかった前髪をおろしていた。黒いハイネックの上にジャケットを羽織ってダンディにキメている。

 

 

・シンセンス

「よく来たねぇ!」 とほほえむ健司さん。こっちのセリフだよ~~~!!!!(号泣)

左を向くと健司さんの横顔が見える。白いてろてろしたジャンパー、スリットの入ったロングシャツが裾から出ている。ライブ衣装も楽しみのひとつ。

楽しすぎて記憶飛んだ。断片的に思い出せるのは、軽快にステップを踏む康司さんのひらひら舞う足元と、大きく口パクしながら楽しそうに叩く武さんの表情。

 

 

・かなしいうれしい
・パラレルロール

の記憶がマジで飛んでる。多分トリップしてた。楽しかったことしか覚えてない。

 

 

・KITAKU BEATS

例の 「遊ぶ?遊ばない?…遊ぶよなぁ!」 きっちり言ってくれた。最後の 「遊び切ってから…帰れよ」 も。このふたつの煽りは、健司さんにとって手紙における拝啓と敬具のようなものなのかもしれない。礼儀。

 

 

シンクロック

おろした前髪越しにも眉間に力が入っているとわかるぐらい、康司さんの 「今この日を この瞬間を 待ち望んでいた」 は力強かった。

思わずタオルを握り締めた。1年2ヶ月、大好きなフレデリックのワンマンをずっと待っていた。そんな気持ちとリンクするような歌詞に、涙腺がほどけていく。

 
 
・TOGENKYO

大好き通り越して聴くたびに泣きそうになる大切な曲。「桃源郷 待って待ってほら」 と大好きな曲を目の前で大好きな康司さんが歌ってる光景がほんとうに夢みたいで、幸せで頭がパンクしそうになる。した。

誰だって僕だって君だって後悔を飲み干して悲しくたってそんな顔みせずに笑って過ごしてんだ」 って歌詞、いつもニコニコしてる康司さんが書いてるのかと思うと。胸にくる。

 

 

・FUTURE ICE CREAM

傷も見せないで踊ってたんだ」 なんかもそう。この曲、ライブで聴くといつも泣きそうになる。なぜだか。マキロンのごとく心に染みる。

 

 

・真っ赤なCAR

赤いライトがステージを包む。手を振りかざす人、肩を揺らす人、みんな思い思いにリズムに浸っていた。この曲、彼女がべつの男に乗り換えた歌なんじゃないかと思ってる。車だけに。

 

 

NEON PICNIC

きたきたきた。想像以上に艶っぽくて、双子から目が離せなかった。

健司さんの両手から、しかめた眉から、康司さんの弦を弾く指から、つむった瞼から、滝のようにどっと溢れだす色気。交互に繰り出されるツインボーカルは、「笑わせないでくれ」 で混じりあって溶ける。

離さないで そらさないで このまま」 と健司さんが歌い、空気が張りつめる。吐息のようなブレスののち 「君はなぜ」 と再度歌いはじめるまでの一瞬の間が、ほんとうに永遠にも思えた。息もできなかった。

 

 

 

・LIGHT

暗転。イントロが鳴り、一気に照明がついた瞬間、ステージの背景が変わっていた。

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参考画像(会場のフォトスポットより)。

 

ステージいちめんにおりた透明の幕。無数のCDディスクが等間隔に散りばめられ、照明を浴びてきらきら光を反射する。

FLASH」 と言うごとに段階を踏んで バッ!バッ!!とベースのネックを高く掲げていったり、「ヒカリテラセイマ」 のとき両手を広げていた康司さん、めちゃくちゃ楽しそうだった。ライトを受けて輝くCDディスクが綺麗で、4人とも楽しそうで、なにより音に乗るのが気持ちよくて。

 

 

どこかの曲中でメンバー紹介があった。ベース三原康司、ギター赤頭隆児ときて、ドラムセットの載った台に腰をおろしながら 「ドラム高橋武!」 と紹介する健司さん。すぐさま隆児さんもその横に並んで座る。康司さんも笑いながら腰掛けにくる。

真剣に叩く武さんをちょこんと座りながら眺める3人、という構図がひたすらかわいかった。そのまま額縁にでも飾りたい。

 

最初に述べたとおり、9割がた康司さんばかり見ていた。笑顔のイメージが強かったけど、ずっと見ていると時折艶っぽい表情を浮かべることもあって妙にドキドキした。フォーマルめの衣装と髭で大人っぽさがぐっと増していたから、なおさら。

音の響きを確かめるように目をつむったり、軽く仰け反ったり、ネックを掲げたりステップを踏んだり、曲の表情によっていろんな動きをしていて、全身で音楽を愛してるんだなって伝わってきた。

奏法のこと全くわからないんだけど、ベースを指で弾くかわりに拳で小刻みに叩いていたのと、そのあとボディを掴んで震わせていたやつがやけに印象に残っている。あれなに?

 

 

 

・リリリピート

「リピートして、リピートして……『リリリピート』」。煽ったわけでもないのに 「しょっちゅう しょっちゅう」 のところで自然と大合唱が起きて、康司さんはその部分を歌わずにニコニコしていた。

 

 

・エンドレスメーデー

新曲。何度も繰り返される 「君の声が聞こえた」 というサビが耳に残る。夢中すぎてかっこよかったことしか覚えてない。かっこよかったです。

 

・バジルの宴

しっとりクールダウンした客席が再び沸騰する。ここで初めてちゃんと健司さんの顔を見たら、オドループのPVかってぐらい目がギラついていて痺れた。「ねえ こんにちは」 って、ただの挨拶をここまで色っぽく歌えるボーカリストがいるだろうか。途中で2度ほど長すぎる間が訪れて、も~~焦れに焦れまくった。まんまと踊らされてる。

 

 

久々のワンマンライブ、流れるような曲の繋ぎが印象的だった。かと思えば『NEON PICNIC』『バジルの宴』然り、曲中に焦れてしまうほどの静寂を設けたりもする。間の使い方が完全にプロだった。間のテクニシャン。

 

 

 

 

このあたりでようやくMCを。「ただいまって言ってもいいかな?ただいま!」 って言ってくれて嬉しかったな。

健司さんは1年2ヶ月ぶりに来れてよかったということを何度も話してくれたけど、「前に来たの11月やったもんな?1年2ヶ月ってあれやで。高校1年生の子がおるとするやん。11月でクラスにも馴染んできたぐらいの子が、1年2ヶ月経ったらもう2年生やん。そろそろ受験のこと考え始めるで?」 っていうたとえ話だけはよくわからなかった。好き。

 

メンバーにも1人ずつ話を振る。「北海道も寒いけど、ロシアはもっと寒いやんな。恐ロシアやな」 と隆児さんが言うと謎に拍手が起きる。「俺のほうが恐ろしいわ今」 と冷静にツッコむ健司さん。

 

康司さんは大通のタワレコに行った話を。「シングルもアルバムもちゃんと揃ってて、あらぁ~北海道の愛ですな~と思った」 とニコニコ笑う。CDたくさん並べてくれるお店そんなにあるわけじゃないらしい。誇らしいね。三原兄は例によって 「ええこと言うやろ!俺の弟!」 とドヤ顔でうちの弟自慢をしていた。

 

健 「武ちゃんは何してたん?どうせスマブラやろ?」

武 「雪風Zepp近くのラーメン屋)行ったよ!スマブラもしたけど」

ラーメン屋の行列に並んでる20分のあいだ、寒すぎてずっと爪先を動かしていたら、ふくらはぎが筋肉痛になったという。ドラムセットから出てきてどんなふうに足踏みしていたかわざわざ見せてくれた。

 

他のメンバーが話してるあいだ、楽しそうに笑いながら少しずつ腕まくりしていく康司さんをガン見してしまった。あと人差し指と中指でピックをずっと挟んでいたところも、手が綺麗すぎて思わず目がいった。

 

 

・オドループ

「踊ってない札幌が気に入らないですか?」 と不敵に笑う。やっぱりこの曲なしじゃ終われない。

ギターを弾きながら健司さんのほうに寄っていく隆児さん。「色を塗って生きるのは」 のところで自分を指さす。健司さんは 「あなた あなた」 と歌いながら隆児さんのことを指さした。なかよし。

ほかにも康司さんに1歩ずつ近寄って後ずらせていたり、今日、珍しく隆児さんが構ってちゃんだった気がする。楽しかったのかな!

そんな隆児さんがギターソロをキメる間に、どちらからともなく顔を見合わせてニカーッと笑い合う双子が尊くて天に召されかけた。

 

 

・スキライズム

またしても新曲。ラジオや公開されたばかりのMVで何度も聴いていたせいか、昔からの定番曲みたいな風格がすでにあった。それこそ、「ずっと前から知っていた」 みたいな。

 

 

本編、あっという間だった。

 

 

 

 

 

アンコールを受けてふたたび登場する4人。衣装などはそのまま。

 

健 「もうすぐ発売ですよ、フレデリズム、」

客(ツーー!!)

健 「お。言わせようとしたわけじゃないんやけどね(笑)発売日は2月の?」

客(20日ーーー!!!)

健 「(笑)今日みんな誕生日プレゼント持ってきました?」

客 (苦笑)

健 「えっなんでそこ苦笑なん(笑)」

 

ここでもまた1年2ヶ月ぶりに北海道来れてよかった、みんなの声忘れない、って健司さんがしきりに言ってくれて嬉しかった。またライブハウスやフェスでお会いしましょう、といった旨のことも。匂わせるじゃん……。

 

 

・逃避行

「まだやったことない新曲やってもいいですか?『逃避行』」。フレデリズム2のなかでも特に気になっていた曲。全体的にすごくかっこよかった。康司さんの高音が綺麗だった。

この曲、恋人とふたりでまだ見ぬ街へ駆けていくような、愛の逃避行の歌に聞こえた。「君とばっくれたいのさ」。ラブソングにも取れるし、もっと広く捉えることもできる曲なんだろうなと感じた。

最後は 「まだ見ぬ街へ 君と逃避行」 と伸びやかな歌声でバシッと終わる。ここ、言葉にできないんだけど、ものすごく鳥肌が立った。早くまた聴きたいって終わった瞬間から思った。

第2弾MV、この曲なんじゃないかな……?

 

 

『逃避行』を終え、うつむいてふっと笑う健司さん。

「アンコールで新曲やるってどんだけ攻めるんやって思うよな(笑)」

「2019年、攻める年にします」

 

そして最後、この曲。

 

 

・飄々とエモーション

正解ってなんだって 桃源郷描いて」 という歌詞で、1年2ヶ月前のワンマンというのが TOGENKYOツアーだったことを思い出す。神戸アリーナワンマンへの橋渡しのためのツアー。そんなツアーの集大成である神戸ワンマンでいきなり初披露されたのがこの曲だったはず。北海道で歌うのはこれが初めて。

1年ちょっと、そのあいだに、まっさらな新曲だったこの歌はもはやラスボスのような風格を備えていた。

2番間奏、夢中で飛び跳ねる観客をさらに加速させるように 「来いよ」 と煽る。言葉責めか。

明日声が出なくなってもいい、そう思って、喉が潰れそうなくらい合唱した。そしてロングトーン。上を向いて声を振り絞る健司さんの、かすかに震える喉を忘れられない。

 

 

 

 

Zepp Sapporo、熱気ものすごかった。でも暴れるとかじゃなくて、みんな楽しすぎて自然と体が動いてる感じ。それを見てる4人も楽しそうで、ほんとうに幸せなワンマンでした。また来てね!

 

 

 

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ちなみにここから観てた。目の前にあるのが康司さんのマイク。公演中ずっと、ふわふわの前髪から楽しそうにステップ踏む足元まで全部見えた……。

 

(1年2ヶ月前の札幌ワンマンの様子はこちら→ぼくらのTOGENKYO - あおいろ濃縮還元

 

5千字越えの熱量半端ないレポ、最後まで読んでくださってありがとうございました。あおでした。