お次はフレデリック。
数ヶ月前にハマったばかりだけど、毎日コンスタントに聴き続けている。フレデリックには、クセになりすぎちゃって手放せない煙草みたいな、収まりのよい中毒性がある。
FUTURE FROWERS というステージに30分前に駆け込むと、既にドラムの武さんがサウンドチェックをしていた。続いて隆児さん、康司さん (双子弟) と続き、ボーカルの健司さん (双子兄) が現れる。
生で見るフレデリック、顔ちっちゃ!色気もすごい!!そして何気ないアイコンタクトや、時折交わされる会話から、めちゃくちゃ仲いいんだなってことが伺えた。4人中2人は実の兄弟という核家族バンドだけど、他の2人だって家族みたいだった。
【フレデリック】
リハ
トウメイニンゲン
リリリピート
愛の迷惑
セットリスト
KITAKU BEATS
オワラセナイト
ナイトステップ
かなしいうれしい
まちがいさがしの国
オドループ
オンリーワンダー
(セトリ見つからなかったので、自分の記憶とネットで拾ったものを掻き集めて1番近い形にしました。多分合ってるけど違ったらごめんなさい)
リハの3曲とも聴きたいと思っていた曲で、初っ端からブチあがった。演奏を始めたとたん康司さんはすっごいニコニコし出すし、健司さんはスイッチが入ったように目つきが変わるしで、どんどんフレデリズムに引き込まれていく。
5分ほど前にリハを終え、メンバーは一旦袖へ消えた。
開演15:40きっかりに『KITAKU BEATS』をアレンジしたインストのようなものが流れ出す。わっと沸く会場。健司さんの声が告げる。
「フレデリック、はじめます」
まぶしく笑いながら4人が現れて、
「40分一本勝負、始めたいと思います」
からの『KITAKU BEATS』。
KITAKU=帰宅、のことだ。「だから今夜は帰りたくないBeat 帰りたくないMid Night」 「君の隣でダンスだ 遊びきってから帰宅」。こうなったら40分間フルに遊びきるしかない。
私はメインボーカルじゃない人の歌声にテンション上がる性癖があるので、康司さんパートの 「素敵な夜のダンスナンバー 染み渡っていけ」 のとこで個人的にピークを迎えた。
『オワラセナイト』『ナイトステップ』と次々ヒートアップしていく。「ほら簡単な言葉を散々と吐いたら おわりおわりおわりおわりおわり」 辺りで健司さんがくわっと目を見開いてて、うわあ~~ノッてんなあ~~~!と嬉しくなった。
シングル発売を控えた新曲『かなしいうれしい』。サビ前の箇所に差しかかると、スッと顔の横で両手を構えた健司さんに合わせて、「タン・タン・タッタッタッ」 のリズムで手拍子を叩く。たのしい。
待ってました『オドループ』。なりふり構わず体揺らしてたので、記憶があんまりない。はっきり覚えてるのは、「カスタネットがほら たんたん たたたたんたたんたんたたんたん」 のとこで盛大に手叩くのが超楽しかったことぐらい。
ところで、いい歳した大人たちが必死で飛んだり跳ねたりして音楽を楽しんでる姿って、めちゃくちゃアホで愛おしい。帰りたくない。ずっと踊ってたい。
フレデリックに初めて出会って、踊ってたい夜を知ってしまった。帰りたくないBeatを知ってしまった。「踊ってたい夜が大切なんです とってもとってもとっても大切です」 という歌詞がすっと腑に落ちる。
最後は大好きな『オンリーワンダー』。フレデリックは歌詞よりも曲重視で聴くことが多いんだけど、この曲の歌詞は全編通してまるごと好き。
健司さんは 「だからジョインはジョイン わたしはわたし 君は君なんだ」 と、歌詞を変えて歌ってくれた。
この曲を聴けただけでもライブに来られてよかった、と深く思うことがある。今回は『オンリーワンダー』がそれだった。引用するのも野暮ったいぐらい全部好きな曲だ。
「フレデリズムを感じたい人は、ツアーでまた北海道来るんで観に来てください!」 と宣伝がなされて、40分一本勝負は大勝利のうちに幕を閉じた。
いつしか雨はすっかり止み、レインコートは熱気で蒸れまくっている。モッシュに潰されないようずっと踏ん張っていたせいか、終わった瞬間力が抜けて、しばらく母の腕を借りて歩いた。
けっこう人目気にせずノリまくっていたので、急に心配になって母に 「ライブ中の私って動きヤバかった?暴れてた?」 と聞いてみる。
「んー、ガチ寄りの常識あるファンって感じ」
「ガチ寄りの常識あるファン……」
「手振るタイミングとか超聴きこんでるなーって感じで、遠慮なく動いてもいるけど、周りの人に迷惑かけないようにきっちりマナー守ってノッてる」
超分析されてたじゃんハズい……。
フレデリズムにどっぷり浸りつつも、次のオーラルを見るために早足で歩き出した。
次回、③はオーラル編。
あおでした。