合格体験記ではありません

もうすぐセンター試験ですね。去年の大学受験の話でも書こうかと思います。

キラキラした合格体験記、ではありません。ハッピーエンドではあったけど、トントン拍子ではなかった受験のお話。

 

 

高1なりたての頃から、行きたい大学を決め打ちしていた。興味のある学科だし、家から近いし、ランク高くもないから楽してするっと合格出来そうだなと思っていた。

 

でも、模試のたびに出続けるA判定を見るたび、こんなんでいいのかな、と思うようになった。何も頑張らずに受かったらつまんねえな、私の人生そんなイージーモードでいいのかな。やがて、それが高い学費を払ってまで本当に学びたいことなのかも分からなくなった。

 

高2の夏。ほんの気まぐれで、受かるはずもないと考えていた大学の名前を、模試の志望校の欄に書いてみた。高校に出張で来てくれた講義がわりと面白かったのを思い出してのことだった、のだけど。

 

ほぼA判定に近いB判定を叩き出してしまった。

 

こんなぺーぺーには受ける資格もないと、ハナから考えていなかった所だった。奇跡的にめちゃめちゃ良かった模試だけど、まぐれだけど、もしかしたら手が届くんじゃないか……?

 

改めて資料を取り寄せ、オープンキャンパスに行き、悩み抜いた末に私は、「ここしかない」 と確信した。小さな頃から好きだったこと、今興味があること、少しやってみたいと思っていたこと、すべて学ぶことのできる場所。絶対にここしかなかった。

 

進路変更すると、受験科目が微妙に変わる。さほど得意ではない英語をみっちり勉強する必要があった。中学英語から着手し、基礎を叩き込む必要があった。文法書、単語帳、いくつかの参考書と問題集、すべて3周ずつやると決めて、洗いざらい復習していった。

 

受験勉強?何から手つけていいかわかんない(笑) と遊び呆けている友達に隠れて、be動詞がどうとか疑問形がどうとか、めちゃめちゃ基礎の勉強をするのはほんとバカらしかった。けど、地頭の良くない私がのし上がるにはそんな泥臭い方法しかなかった。

 

友達は時に足枷になった。1人だけムダな努力をしている気がして、基礎でもがいてるなんてバカらしくて、こんなに頑張って受からなかったらどうしようと打ち明けることも出来ないで、本当に苦しかった。やる気のないクラスメイトも、足を引っ張ってくる友達も、弱っちい自分さえも敵だと思った。

 

血のにじむ思いで身につけたモノを 「あおは頭いいから」 の一言で片付けられること、まだ合格点に届かない焦りがあるのに「お前は受かるよ」と先生方が言ってくれること、周りが受かると信じきってくれていること、全部しんどかった。期待を裏切りたくなかったし、心配されてたまるかと思っていたので、わざと大口を叩いたりしてみせていた。自分で自分の首を絞める思いだった。苦しかった。

 

高3の夏に差しかかり、センターの過去問をひたすら解きまくった。合格点どころかヒドい点しか取れなかった。笑い飛ばせもしないような点数を更新するために、過去問や赤本も3周ずつこなすと決めた。バツだらけの解答用紙を見るたび、このままでは届かないのだと現実を叩きつけられた気がして、ただひたすら辛かった。

 

それでも腐らずやっていけたのは、親にも友達にも言えない思いをぶつけられる、音楽という拠り所があったからだと思う。back numberのSISTERや青い春を聴けば、何度だって気合いを入れ直せた。友達と過ごしていても笑うことができなくなった時、Mr.Childrenの花、[Alexandros]のstarrrrrrrを聴いた。

 

転機になったのは、コブクロの奇跡という曲。最初私は、一般受験でボーダーに引っかかればいいほうだと思っていた。だけど奇跡ツアーに参加して、この曲をふたりが歌ってくれた時に心変わりした。

 

受かったらいいな、じゃない。受かる。一般引っかかればいいな、じゃない。なんならセンターだって受かる。今からなら遅くない。地頭良くないし英語得意じゃないけど、努力の積み重ねで奇跡が起こせることを証明する。

 

強くそう思った。夏休みの間ひたすら過去問を解きまくっても、合格ボーダーどころか平均点にすら届かなかった。辛かった。でも信じていた。奇跡を起こせるかもしれないという根拠のない自信が不安を上回った。

 

過去問と並行して基礎の復習、発展的な学習、別教科の仕上げにも力を入れた。秋を過ぎ、冬が訪れようとする頃、めきめきと点数が伸びはじめた。模試はいまいちだったけど、過去問の点数はどんどん上がっていった。

 

バカみたいにしつこく復習した基礎の基礎が、がっちり土台になっている実感があった。過去問をしつこく解いたおかげで長文読解のパターンも身についた。あんなに伸び悩んでいたことが嘘のように、何度も繰り返したことが身についていた。無謀だと思われたセンターの合格ラインに、いつの間にか届くようになっていた。

 

そして受験。

 

最初は一般ですら怪しかった第一志望に、センター&一般共に滑り止めなしでストレート合格した。大逆転劇。

 

結果だけ見るとなんだよコイツって感じだけど、特にドラマはなかった。精神的にギリギリまで追い詰められながら、ひたすらやるべき事をやっただけの地道な日々だった。参考書を山と積み上げ、邦ロックをガンガン聴きながらミルクティーを啜っていた当時のことを思い出すと、今でもちょっと具合が悪くなる。

 

努力は必ず報われるとか、支えてくれた人たちのお陰とか、合格体験記にありがちな綺麗事を言うつもりはない。環境はあまり良くなかったし、どこかで心折れていたらおしまいだった。諦めなかった私の粘り勝ち、それだけだ。要領も頭も良くない私がのし上がるにはそれしかなかった。

 

あんなに苦しんでよかったと今では思う。そもそも周りとは出来が違うからついていけないこともあるし、遊ぶどころか寝る暇がない時もあるけど、この場所を手に入れられたことが心から幸せだと思うのだ。散々苦労して見つけた居場所、そう簡単に手放してなんかやらない。誰にもあげない。

 

さて、センター試験ですね。これまで積み上げてきた努力のすべてが、どうか奇跡を起こしますように。がんばれ。もうがんばってるだろうけど、最後の最後までやり切るに越したことはない。応援してます。楽しんでこい。

 

あおでした。