あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

犬の模様のブランケット

おでんにからしを付けるとうまいという世の摂理に齢23にもなってようやく辿り着く。時折おじいちゃんが作ってくれる鍋いっぱいのおでんこそがおでんだと思っているから、コンビニのそれはいちども食べたことがない、そういえば。大根とさつま揚げとはんぺん…

なんでもない日

治安の悪い柄した柄シャツでスーパーへ行き乳酸菌を買う。最初は免疫力アップのために飲んでいたR-1が、免疫どうこうより便秘に効くためなんとなく手放せなくなった。昨日の夜はぶ厚いスウェットにブランケットに毛布の重装備でも震えていたのに、今日は嘘み…

しょうゆ味

適当に前髪を巻いて、ちゃちゃっと眉毛を描き、手と顔のマスクから出る部分に日焼け止めを塗るだけ、が近頃の外出スタイルになっている。マスクをしてしまえば万事なんとかなる。前も書いたけれど最近は彼氏に贈られたワンピースをこれでもかと着倒している…

御守

昔、吃音持ちの私は苛められるのがこわくて話すことができなかった。苛められることはなかったけど、誰とも話せなかったし笑うこともなかった。無愛想でかわいげのない自分のことが嫌いだった。五年生のころ、教育実習の先生がクラスひとりひとりに宛ててく…

まどろみと覚醒

テキストに青いマーカーを引きながら『重要と書かれた文字を写してく なぜ重要かわからないまま』という加藤千恵の短歌を思い出していた。夕飯に食べた餃子とビールの味は、歯を磨いても牛乳をのんでも口蓋に張り付いているような気がしてならない。ゴールデ…

チョコミント

外に出たのは1週間ぐらいぶりだろうか、日付の感覚すら麻痺してきたのでわからないけど。ここ最近は徒歩数分のスーパーにすら行っていなかった。誕生日にLINEギフトで貰ったプレミアムロールケーキをいい加減引き換えたかったのと、買い置きしていた2リット…

へらない紅

誕生日だからと妹がくれたブラウンのリップは貰ったそばから塗らなくなった。バイトから帰るバスの中で更新するのが常だったブログは、一時休業になってしまったから自然と書かなくなった。たまに必要に駆られてスーパーや郵便局へ出向くぐらいじゃメイクも…

春宵、一等星

時勢の煽りを受けて近所のパン屋はすべてのパンをビニールで覆っていた、少人数で回しているこの店にとってビニールを被せていく何気ない作業がどれだけの負担であるのだろうと思いながら、タイムセールで半額になったチーズフランスを買う。181円、端数を切…

井戸と刃

スカイツリーの展望台でも鳥取砂丘でもちょっと小高い山の上やだだっ広い草原の真ん中でもなんだっていいけどそういったスケールの大きな場所に行ったとき「地球の大きさに比べたら自分の悩みなんてちっぽけに思えた」ということが生まれてこの方一度もない…

冬と春の隙間に

路肩にはまだ雪が残っていても、食卓にはみずみずしいアスパラが出るし、スーパーの和菓子コーナーには桜餅が並ぶ。白いコンバースのハイカットを履きたいけれど、泥にまみれた雪解け水が染み込むのは嫌だなあと思って今日も黒いブーツを装着した。冬と春の…

2月は耳元を過ぎる風

気付いたら2週間ほどもブログを更新していなかったことに今しがた気がついた。お元気ですか、とは言えない情勢だけど、これを読んでいるような物好きなあなたには元気でいてほしい。 2月は目まぐるしく、風のように私の耳元を掠めていった。こないだ投下した…

幻じゃなかった

赤、水色、また赤、すぐに水色。鮮やかな照明がステージを目まぐるしく駆けめぐった。飛び跳ねる観客の背中と、熱をもって高く上がった拳のむこうで、軽やかにベースをさばくマイケルさんの姿が妖しく明滅している。頭の丸いシルエット、降り注ぐ赤、水色、…

喫茶記

美術館にいこうと思ったが億劫になったのでずっと気になっていた喫茶店へ赴く。店内は満員で、そういえば三連休の初日だったかと気づいた。学校よりもバイトに行く日数のほうが多い大学四年生は曜日の感覚がどうもない。案内された窓際の席には、ランプや置…

おすすめ本/おすすめしない本10選

万人におすすめしたい本と、万人には絶対おすすめしないけど私の大好きな本を5冊ずつ集めました。厳しい冬を過ごすお供にどうぞ。 ◎おすすめ本5選 「容疑者Xの献身」東野圭吾 ミステリー/サスペンス好きなあなたにとにかく読んでほしい、私の人生の1冊。ガ…

生産性なく過ごす、が年末年始の目標である。年が明けてすぐ夜にロックを聴いてしまったら編のライブDVDを流して、明け方まで気が済むまで酒を飲んだ。クリスマスに買ったきり残っていた桃のワイン、やけに親しみのある味だと思ったら、チューペットのあの甘…

2019年総集編

2019年に読んだ本・観た映画・行ったライブをまとめました。毎年1月1日からブログの下書き欄にちまちま書き始めるこの総括、今年で3年目です。では。 2018年→(2018年総集編 - あおいろ濃縮還元) 2017年→(明けまして、2018 - あおいろ濃縮還元) 【本】→45…

2019年ベスト5トラック

私的・2019年リリースされた楽曲ベスト5を発表します。笑っちゃうぐらい偏りがすごいんだけど、一興ということで。 なんも関係ない写真 5位 イマジネーション/フレデリック 性感帯直撃イントロを聴いてくれ。いままでのフレデリックでは聴いたことがないひ…

はちみつゆずと納豆焼酎

バイト終わり、バスが来るまでのあいだ、キオスクはもう閉まっているので駅の自販機でホットはちみつゆずを買う。パッケージが和風だからしばらく気づかなかったけれど、ミニッツメイドらしい。道理で美味しい。タイムラインを眺めながら半分ほど大切に飲ん…

VISION編

11月16日、フレデリックを観た。観た、というより、目撃してしまったというニュアンスのほうが近いかもしれない。あの公演を目の当たりにしてから1ヶ月近くが経ったいまでも、私はあのとき何を見せられたのだろうと怖くなる。暴力的で鮮烈な夢を、みていた気…

ボロボロと涙が止まらないのは

右手にボイガルのフライヤー、左手にカイロを握り締めてライブハウスから駅までの道を歩く。来場特典でもらったポスターカレンダーの先っぽがビニールから飛び出していた。熱いライブの余韻で寒さなんて気にならない、と言いたいところだけど、氷点下の北海…

机上に踊る

グラスのなかの梅と目が合う。比喩でもなんでもなく、ソーダの底に沈めた酒浸しの梅と目が合う。梅酒ソーダと筆の捗る、夜でも朝でもない気だるい時間。そんな時間に学問がことさら捗るのはタイムラインが動かないからだと性根の腐ったツイ廃は思う。モダニ…

とりあえず

気付け代わりに啜るコーヒーの湯気が眼鏡のレンズを曇らせて、普段から眼鏡のひとは大変だろうなと思う。卒論を書くときだけ、ブルーライトカットする眼鏡を掛けるようにしている。目の疲れ具合がすこしは違う気がする。一生裸眼でいるためにPC眼鏡を掛ける…

人伝いに、あまり関わったことのない後輩が私のことを尊敬しているのだと聞いた。生き方に感銘を受けているのだと言ってくれていたらしいその子のほうが、圧倒的に格好良く生きていると私は思うのだけれど(高校生のうちからあちこち留学に飛び回るようなア…

作品まとめ

レビューや小説など、ブログ以外のところに掲載された作品を一挙にまとめます。 随時更新していくのでお楽しみに。 【目次】 「スーパースターになっても ーback numberの東名阪ドームツアーに寄せて」(2017/12/20) 「ミッドナイトグライダー」(2019/6/10…

ミトコンドリア

親友を久々に部屋に呼んだ。家は近いのに、大学生になるとじゃあ実家で遊ぼうかという話にはあまりならなくなる。高校生のころは学校帰りにそのまま招いて、親友の門限ギリギリまで遊んでいたことを思い出した。 旅行の計画を練ったり、スピッツのバンド名の…

長いトンネルを抜けて

ハンブレッダーズを観たいがために行った4バンド合同のイベント。結局彼らのステージしか観なかったのだけど、あの泥臭く煌めく40分にだって2500円のチケット代じゃ安すぎた。 HTB主催の夢チカライブvol.140。140回も続いてきたこのライブイベントは、12月に…

脇役たちに最大級の

UNISON SQUARE GARDENがどうしようもなく好きだな、と最高だったライブの余韻を握りしめながら思う。「来年もどうせツアーやるだろうし」って何気なく言ってくれたひとことがどれだけの灯りになりうるかなんて、あなたたちは知らなくていい。ただステージ上…

レッサーパンダじゃない

私じゃなきゃダメ、じゃなきゃヤダ。誰にでも紡げる量産型の言葉なら私じゃなくて工場ででも作っちゃえばいい、誰でもいいからとりあえず私の手を掴んだのなら今すぐ振りほどいて他を当たってくれ、オンリーワンもナンバーワンもどっちも欲しいからまた脳味…

ブレンドホット

「コーヒーを美味しく飲めるようになったら大人」なんて昔は思っていたけど、「コーヒーを純粋に楽しむためでなく、時間潰しのために頼むようになったら大人」なのではないかと大人に差し掛かったいまは思う。そんなことを言っているいまだって、クリスピー…

邂逅譚

初対面は雷門、お互いの顔も知らなかった。 北海道とは違い、東京はそこかしこで金木犀の香りがする。用事を済ませた私は都営浅草線に飛び乗った。少し暑いのも気にならなかった。知り合って半年ほども経つフォロワーにようやく会えるのだ。便宜上フォロワー…