LIVE FOR THE NEXT ~前編~

夢物語が打ち鳴らされる瞬間、に立ち合った。

 

11/12 Zepp Sapporoにて行われた 「JFL presents LIVE FOR THE NEXT」。

ネクストジェネレーションをテーマに、アジカンと次世代のバンドが全国5ヶ所を回る。

 

札幌はASIAN KUNG-FU GENERATIONKANA-BOONのツーマン。こんなにアツい対戦カード、初めて見た。

 

 

 

KANA-BOONは結成した高校生当時、ほぼアジカンのコピバンだった。大好きなアジカンに似てしまわないようオリジナルを作るのにも苦労した。

優勝者はアジカンオープニングアクトを務められるというオーディションで優勝し、憧れのアジカンと同じレーベルでデビューする。

 

KANA-BOONアジカンと同じステージで共演するのは、オープニングアクトを務めて以来この日が2度目。

 

伝説のライブになるのはもう、間違いなかった。

そして実際、とんでもなかった。

 

 

 

前編ではKANA-BOONについてネタバレたっぷりでお届けします。

では。セトリ。

 

2016 11/12 セットリスト

1.2.step to you

なんでもねだり

机上、綴る、思想

A.oh!!

結晶星

ないものねだり

フルドライブ

Wake up

シルエット

 

オープニングアクトのプルモライト出演後、KANA-BOONが登場。

私は左の前から2列目、めしださんの真ん前に陣取っていたので、首を向ければ鮪さんが見え、古賀さんとこいちゃんはよく見えないという配置。

 

近くで観て初めて気づいたのは、いつもほんわかしてるめしださんが、演奏中だと色気出まくりなこと。マイナスイオンのかわりに色気が出るわ出るわ。振り乱されたボブの合間から時折覗く不敵な笑みにノックアウトされてしまった。不覚。

 

 

「北海道寒いね!でも北海道で今1番アツい場所はここじゃないですか?」 と鮪さん。

「今日札幌ドームでは嵐がコンサートやってるね。俺らが皆にとっての嵐になります!(笑)……まあ、俺らにとっての嵐はアジカンやけど(笑)」

 

客席からあがった「嵐よりかっこいいー!」との声を、「眼科行け(鮪)」「そういうの人前で言わないほうがいいで(めしだ)」 とばっさり一蹴してたのツボ。

「眼科」のアクセントが完全に関西のそれだったので、耳慣れない発音にざわつく道産子たち。

 

 

『机上、綴る、思想』の間奏。鮪さんはにやっと笑って 「芽生えてた感情 切って泣いて」と、『リライト』の一節を口ずさんだ。何そのニクイ演出!!ここで歌おうってずっと決めてたでしょ!!

 

その他にも、オーディション時に演奏した『A.oh!!』を披露したりと、今日のアジカンとのライブにどれだけ想いを込めてきたかがひしひし伝わってくる。

 

 

 

   キラキラと輝いているその姿が

   欲しいと願った欲望星

 

『結晶星』。バンドを始めた高校時代から、デビューして今日この日に至るまでの軌跡を想った。

 

   キラキラと輝いているその光を

   まとった僕らは結晶星

   未来をどうにか変えていこう

   僕らの何かの結晶で

 

オーディションから4年後、再び同じステージに立てるのも、KANA-BOONの努力の結晶でしかない。もし今ほど売れていなかったら2度と叶わなかったかもしれない夜をKANA-BOONは掴み取っていて、叶わなかったかもしれない夜に私たちはいて。

照明を受けてきらめく楽器、汗、お客さんが振りかざす手首に巻かれたラバーバンド。何もかもがキラキラ、していた。眩しかった。

 

 

「俺ね、メンバーにも言ってなかったことがあって」

ライブ終盤、鮪さんの言葉にお客さんだけでなくメンバーまでもざわつく。

「ゴッチさん(なんて呼んでたかうろ覚え)からDMが来て!『Wake up、いいね。売れるかはわかんないけど』って」

後輩を褒めつつ釘も刺しておくとこ素敵だなあ。それもDMで、ってとこが素敵だなあ。素敵な先輩だなあ!泣ける!

 

 

 

あっという間に最後の曲。鮪さんは「ずっとアジカンの話しかしてないけど」と、今日何度目かになる決意を語る。

アジカンはもう、好きなだけのバンドじゃなくて、勝ちたいバンドです。こうして一緒に演らせてもらえることは嬉しいけど、それだけじゃダメで。勝たないといけない」

 

ネクストジェネレーション。このライブのテーマが頭をよぎる。憧れの人に勝ちにいくと宣言するのはどれほど勇気がいっただろう。後を継ぐ、くらいの覚悟を込めて、KANA-BOONは今日のステージに挑んでいる。

 

「勝ちにいきます」

 

そして、『シルエット』。

 

かつてNARUTO主題歌だった『君という花』をこよなく愛した谷口少年は、やがてアジカンと同じレーベルでデビューし、同じくNARUTO主題歌を任されることになる。その曲こそが『シルエット』。

 

   大事にしたいもの 持って大人になるんだ

   どんな時も離さずに 守り続けよう

   そしたらいつの日にか

   何もかもを 笑えるさ

 

KANA-BOONアジカンのコピーバンド と認識されるほど、アジカンばかり演奏していた高校時代。

その高校生が、いつかアジカンオープニングアクトを務めるなんて、いつかアジカンとツーマンを果たすなんて、誰が思っただろう。

 

どんな時も握りしめていた憧れが、この日、実を結んだ。憧れたシルエットを追いかけて追いかけて、ここまで来た。そして追い抜こうとしている。

 

絶賛・現在進行形の夢物語に、もうめちゃくちゃに感動した。心の中ではダダ泣きだったけど、圧倒されすぎて、泣き笑いみたいな変な顔をしていたと思う。

 

共演できる嬉しさを噛み締めて、それでも打ち負かす覚悟を持って、これがKANA-BOONだと見事に証明してみせた。すごくカッコよかった。濃密だった。

 

 

 

 

まだ余韻の色濃く残るステージ上、着々と楽器が入れ替わっていく。酸素の薄さにくらくらした。だけどへたばるわけにはいかなかった。次はいよいよアジカンなのだ。

 

後編ではいよいよアジカンレポをお届けします。あおでした。

 

軋んだ想いを吐き出したいのは

存在の証明が他にないから

 

 

 

そう、「リライト」 の歌詞です。

 

アジカンKANA-BOONの対バンが週末なもので、どっぷりアジカン聴きまくってました。1番有名ってこともあるけど、リライトが1番好き、やっぱり。歌詞にすごく共感する。

 

 

ライブレポとかブログとか、だらだら文章書くのが好きで。やめたくないし、やめられない。そうすることでしか存在証明できない気がする。

 

人見知りで口下手だから、口でうまく伝えることは出来ない。せめて文章というツールを使うことで、思ってることの少しでも言えたならいい。

 

「軋んだ想いを吐き出したいのは

存在の証明が他にないから」

 

だから何度でも 「消して リライト」 して、私の好きなものの良さとかライブの熱量とか、ちょこっとでも伝えられればいいな~と思うのです。新しい「好き」のきっかけを作ったり、行けなかったライブの空気感を感じてもらったり、したい。全身全霊でお送りします。今週末のライブレポも書きたいなと思ってます。

 

あおでした。

 

ナンバーワンがいい

いろんなアーティストに首突っ込みすぎて「冴えなくて女々しいロックバンドならなんでも好きでしょ」と言われる有様ですが、もちろんなんでも好きになるわけじゃないです。

 

好きになるポイントとしては、「歌詞が好みであること」。

そしてなによりも、「姿勢」。

 

 

 

 

back number、My Hair is Bad あたりの歌詞がどストライク。シンプルでわかりやすい言葉を過不足なく使い、ギュンギュン切ない世界観に仕立てあげるあの感じ。

 

 

そして最も重要な 「姿勢」。つまり 「アツさ」 のこと。どれだけ売れたいか、どれだけ高みを目指したいか、口に出してなおかつ努力を怠らないアーティストにたまらなく惹かれる。

 

社会現象を巻き起こし、モンスターバンドとまで呼ばれる Mr.Childrenですら、自分たちのことを「未完成」だという。あの完成度で、まだ未完成? どれだけ化けるつもりなんだ。ゾクゾクする。

 

最近急激にハマりつつある、[Alexandros]。ドロスが掲げ続ける不動の目標は「世界一になる」こと。潔いほどにその1点しか見ていない。「オンリーワンなんてクソくらえだ ナンバーワンがいい」と歌うその姿勢。めちゃくちゃに好き。

 

日本4大フェス、ライジングサンのステージに出ながら「売れたい」と叫んだキュウソもマイヘアも、そりゃもう大好き。大大大好き。

 

 

 

夢のためならカッコ悪く足掻くこともできる人が、1番カッコいいと思ってる。心にもない謙遜をしてる時の自分ほどダサいものもない。

 

まっすぐに努力するって大変なことです。成果が出ないうちはヒンシュク買うし。音楽どうこうより、胸張って堂々と目標を目指せる人、が好きなんだと思います。でね、堂々と目標を掲げられる人ってやっぱり、それ相応の努力してるよ。カッコいいよなあ。

 

そういう人になりたいよね。精進します。

あおでした。

何者

映画『何者』。

朝井リョウ原作の小説がとにかく好きで、同じく原作ファンの友達と観にいってきた。

 

そして、絶句した。

 

なんだこの居心地の悪い映画は?

 

 

 

 

「就活」という言葉がピックアップされがちだけど、この物語の本当のキーポイントは「SNS」、もっと言うと「Twitter」。

 

と言っても、SNSの恐ろしさに警鐘を鳴らすような物語ではない。就活やTwitterを通して生まれていく心の変化を、リアルに切り取っている。とにかくエグい。痛い。就活生じゃない私ですら、苦しい。

 

観ていたつもりが、「観られている」。

 

原作にもあったこの居心地の悪さ (これめちゃくちゃ褒めてます) が、そりゃもう最大限に出てる。決まりが悪い。モゾモゾする。

 

チャラチャラ能天気に生きてる人や、ふわふわお花畑な人には一生わからない話かもしれない。

それでも、Twitterに疎くても就活生じゃなくても、「現代」を戦う人ならグサッとやられると思う。心当たりのある人が観れば、切れ味の悪いナイフで刺されたような衝撃を受けるはず。

 

騙されたと思って、いっぺん刺されてみ?

 

 

以下、表現はなるべく濁しますが、ネタバレを含みます。見たくない方は回れ右。

 

 

 

______

 

 

 

冷静分析男子の拓人。お気楽なルームメイト、光太郎。まぶしいほどに実直な瑞月。意識高い系、理香。どこか斜に構えた隆良。

 

就職活動の荒波に揉まれていくなかで、5人はどのように変わっていくのか?切ない三角関係の行方は?……なんていう話では、ない。これは青春サクセスストーリーではない。人の死なないホラー映画だ。

 

拓人は、いつも周りを観察する。光太郎のバンド。付き合ってすぐ同棲し始めた理香と隆良。かつての演劇仲間である烏丸ギンジ。肩書きにまみれた理香の名刺。

ただ、黙ったまま冷ややかに眺める。拓人の目線を通して私たちは、うわあマジかよ、これはイタいわ、こんな人周りにいるいる!わかる!と共感する。それが罠なのも知らないで。

 

ところで一見協力しているように見えるこの5人は、互いを信用していない。プリンターがタダで使えるから、情報収集ができるから、対策を練りやすいから。目的をそれぞれに持って、就活のために利用しあう。

みんな、「こいつイタいな」と思っていて、言わない。話を流す、笑ってごまかす、席を立つ。そうして場を回そうとする。登場人物たちが本音を伏せて仲良さげに話しているところも、気持ちの悪いポイントのひとつだ。

 

 

 

過去の淡い恋心、くすぶっている苛立ち、就活をする理由。5人の思いが明かされていき、物語は着地点が見えないまま淡々と進んでいく。

そんななか、クライマックスは突然訪れる。

 

「あんた、私たちのこと笑ってるんでしょ?」

「あんたと一緒にしないで」

 

見下していた相手からの、思いもよらない言葉。拓人がひた隠しにしていたすべてが暴かれていくとき、私たち観客もまた、醜い心を暴かれる。

 

光太郎の要領のよさを憎み、理香の痛々しい必死さを嘲笑い、隆良の世間知らずさを馬鹿にし、醜さに歪んだその顔に、いきなり鏡を突きつけられたような衝撃。これほどまでに私は醜かったのか?弱かったのか?

 

理香の涙が、隆良のまっすぐな眼差しが、痛い。

 

誰かを観察して馬鹿にしていた自分こそ、いったい何者だったんだ?

 

 

 

冷静に周りを観察していたつもりが、実はすべて見抜かれていた。観客席にいたつもりが、いつの間にか舞台に上げられていた。嘲笑っていたものが実は鏡だったような、決まりの悪さ。気持ち悪さ。

そのことを象徴するようなあのシーンを、是非ともスクリーンで観てほしい。原作は知り尽くしていたのに、いや原作を知っていたからこそ、あの演出はゾクッとした。

 

 

と同時に、幕の下りたステージから駆けていく拓人の姿は、これまでの場所から次のステップへと進むことを暗示させる。

 

140字の中から出られなかった拓人は、ラストでついにその枠を越える。原作にはなかった最後のセリフに、打ち震えた。140字に留まらない拓人の思いは、SNSで発信する整えられた言葉よりもずっと、拓人の本質を表している。

 

 

ステージを降り、ずっと囚われていた140字の枠から飛び出した拓人は、その手で新たなドアを開ける。

 

『青春は終わった。人生が始まる。』

 

この映画に付けられたキャッチコピーが、ふっと頭に浮かび上がったとき、やられた、と思った。

なんなんだ。120点じゃん。キャスティング、音楽、原作のよさを最大限に引き出す演出、なにからなにまで最高だった。

 

とにかく居心地が悪く、気持ちの悪い映画だった。めちゃくちゃいい意味で。この先、いちばん好きな映画を聞かれたら、私は迷わず『何者』と答える。

 

 

 

光太郎のおちゃらけ大学生度合いが強すぎる原作も最高なので、映画を観た方はそちらもぜひ。

あおでした。

 

桃白白ナイト

強烈な、35分間。

忘れられない。忘れない。初めてライブハウスで観た My Hair is Bad を。

 

「忘れたくないことだけを 覚えていく」

 

この日、椎木さんはそう言った。

だから書き残しておく。ずっと覚えておくために。だって忘れたくないのだ。笑って泣いて飛び跳ねた、嵐のような35分間のことを。

 

 

 

札幌のライブハウスにて、マイヘア主催で行われた『桃白白ナイト』という対バン企画。対バン相手はいずれも北海道のバンド。水曜というド平日にもかかわらず、チケットは2分で完売。キャパは300くらい?

 

My Hair is Bad の良さを挙げるとキリがない。言葉の選びかた、韻の踏みかた、描写のリアルさ、エグさ、女々しさ。でもやっぱり1番なのは、目が離せなくなるアツいパフォーマンスだ。

 

ライブがとにかくヤバい、と聞いてはいたけど、まんまとライジングサンで虜になった。

( 詳しくは、過去のブログにレポ書いてます→http://bloomsky.hatenablog.com/entry/2016/08/30/114528 )

あの鮮烈な30分間にまた出会いたくて、またマイヘアの掻き鳴らす魂に触れたくて、焦がれていたところに舞い込んできた『桃白白ナイト』。迷わず参戦キメた。

 

 

【出演者】 ALL IN A NUTSHELL / My Hair is Bad / TAGNUTS / THE BOYS&GIRLS

演奏順はナッツシェル→ボイガル→タグナッツ→マイヘア。他のバンドについては詳しくないので、マイヘアのみレポします。

時系列ぐちゃぐちゃなニュアンスレポです、それではどうぞ。

 

 

2016 10/12 (水) セトリ

アフターアワー

彼氏として

悪い癖

告白

クリサンセマム

元彼氏として

フロムナウオン

真赤

アンコール

優しさの行方

 

 

舞台上に3人が現れたとき、オーディエンスの熱気が高まった。音響チェックする間もふつふつと沸き続け、ライブが始まると同時に沸点に達した。前のほうへどっと押し寄せる人波。

いざ、幕開け。

 

 

「僕ら最高速でいつだって 走れるわけじゃないんだって いつかは 止まってしまう日が来る」と歌う『アフターアワー』。

 

ひとたびステージへ上がると、普段の人懐こい笑顔からはかけ離れた、情熱むき出しの椎木知仁がそこにいる。いつか止まってしまうことを知っているからこそ、マイヘアはこんなにも全力で、最高速で駆け抜けているのかな、と思う。

 

 

「桃白白ナイト、ってどういう意味か知ってる?」と椎木さん。

「ググってください。言えないから。ググって。(笑) 昨日ね、(ボイガルの)シンゴと中高生向けのラジオに出たんだけど。由来聞かれて、答えらんなくて…(笑)」

そう濁していたわりにはあっさり 「セ×××キャバクラのことです」 と答えを明かしてしまう。札幌に桃白白という名前のキャバクラがあるらしい。

 

「俺も行ったことはないよ。別に行きたいとも思わないよ!…でもさ、こんな名前付けちゃったからには、挨拶でも行かないと (笑)」

めっちゃ行きたそうじゃねえか。

 

 

 

新曲やります!と始まった『告白』。

韻の踏み具合が絶妙なアッパーチューンながら、どきりとする歌詞が胸を刺す。「未来に期待したい なんて撤回だ 今だけでいいんだ」 「誰かに合わすのはやめたんだ」 「どうしたいんだ そんなバックグラウンドに興味はない」。

今を生きてるなあ、とつくづく思う。過去は顧みず、いつか衰える未来があることを知っていて、マイヘアは今を全力で生きる。自らを燃やすことで輝きを放つ星みたいな、懸命な姿に心打たれる。

 

 

 

「桃白白に行ったことはないが、デリヘルはある」 と指を2本立てる。2回ある、らしい。

「1回目はおばあちゃん。おばあちゃん…。11000円もしたから、してもらったけど。そして2回目は!背の高いギャルだった!」

 

拍手が起こる。椎木さんのタイプが、キャバ嬢やギャルみたいな女の子なのは大体みんな知ってる。好みの子でよかったね!の拍手なのか。マイヘアのファン、椎木さんの性事情に寛容すぎない?

 

ちなみに17000円したらしい。デリヘル呼んだことと、内容まで話しちゃうバンドマンがどこにいるんだ。赤裸々すぎる所も魅力のひとつではある。

 

 

「札幌は、カッコいいバンドいっぱいいるね」

「タグナッツ オールインナッツシェル ボーイズ&ガールズ 正義 正解 不正解 有名 有名じゃない そんなのどうでもいい 俺たちは親友だ」

「平日のライブハウスに来てくれてありがとう」

 

平日のライブハウスに人を集めるのは簡単じゃない。対バン企画に乗ってくれたタグナッツやナッツシェルやボイガルがいて初めて、今日という日が成り立っている。

 

この日の椎木さんは以前見た時よりもがっつき度合いというか、噛みつかんばかりの前のめりさ、が薄かった。その代わり、ボイガルのシンゴさんをはじめとする仲間への感謝が濃かったように思う。

 

 

『フロムナウオン』はマイヘアの真骨頂。サビ以外の歌詞はほとんど毎回アドリブ、という凄まじい曲。どんなこと言ってたかは記憶ぶっ飛んじゃったけど、それはもう。すごかった。

 

 

 

「挿れるの?挿れないの?と聞かれ 挿れますと答えた ロックバンドでもロックスターでもない 24歳の男がいた」

「時代は流れる どんどん忘れていく どんどん忘れていく 楽しかったことも悲しかったことも苦しかったことも忘れていく 時代は流れる 忘れたくないことだけを覚えていく」

 

忘れたくないことだけを覚えていく。その言葉を聞いたとき、この瞬間をずっと覚えていたいな、と思った。

 

フェスで初めて観たマイヘアも、この日ライブハウスで観たマイヘアも、いつかホールやアリーナで観ることになるであろうマイヘアも、覚えていたい。

 

椎木さんのTシャツがグレーだったことや、バヤさんとヤマジュンに至っては姿すら見えなかったことも、忘れていくのかもしれない。でも、3人の掻き鳴らした音に心動かされたことだけは、ずっと覚えていたい。

 

 

 

 

 

3人が退場したあと、アンコールを求める手拍子が起こった。たちこめる熱気のなか、ぼーっと手を叩く。ステージはあっという間のようで、永遠にも思えた。

 

ライジングサンでマイヘアを観たとき、年内に絶対また観たいと思った。今までにないレベルで渇望した。

そのたった2ヶ月後、2分で完売したチケットを勝ち取ったこと。小さなハコでマイヘアを観られること。夢中で飛び跳ねて、MCに笑って、切ない歌詞と熱のこもったパフォーマンスに泣きそうになったこと。

この場所に立てていることが奇跡みたいに思えて、なんだか泣きたくなった。

 

 

「話せないことがたくさんある!!…でもデリヘルの話しちゃったもんな。これは話せないと思ったけど、話しちゃったもんな」

出てくるなり、またもやデリヘルの話をはじめる。35分(と本人が言っていた)のステージ中、どんだけこの話題に時間割いてるんだ。

 

「(夜中の)4時くらいにヤマジュン呼んで、どの子がいいかな?!って。この子にしようって決めて電話かけて、えっ今日はいない?じゃあこの子?いや絶対この子だよ!…17000円かあ…。ねえ17000円だって…とか言ってさ。(笑)」

 

「いつかもっと売れる!」で止めときゃカッコいいものを、「そしてもっと高いデリヘルを呼ぶ!」と続けるあたりがマイヘアらしい。

 

 

アンコールは『優しさの行方』。

「とられて困るくらいなら その手で持っておくんだよ」という歌詞になぞらえて、椎木さんは叫ぶ。

「ポケットの中でもない。はたまたカバンの中でもない。その手の中に持っとけ!」

 

何を持っておくのか、一人ひとり違うものを思い浮かべただろう。私はこの夜のことをずっと持っておきたかった。桃白白ナイト、なんてふざけた名前の夜を。目まぐるしい35分間を。

 

というわけで、ここに記しておきます。ありがとうございました。

 

 

 

読みにくすぎる長文でごめんね、書かずにはいられませんでした。あおでした。

 

雨垂れ

のようにぽつぽつと、フリースタイルな記事を書きます。

 

満たされていると、文章を書く気が起こらない。スランプ起こしてるときほど創作意欲(=ブログ更新したい欲)が泉みたいに湧き出てくる。それはもうぶわああっと。最近めちゃくちゃ楽しいから、ブログのことを思い出しもしなかった。

 

後期はだいぶ時間にゆとりが出来そうなので、好きなことやりまくろう!精神で生きてる。手始めに図書館に通いつめ、見境なく読みあさってる。いま確認してみたら12冊ほど読んでいた。今後読み継いでいきたいほどおもしろかったものもあれば、腹立たしいほどつまらなかったものもある。そういうの全部から吸収したい。何を、かはわからないけど。

 

それとライブにもガンガン行くつもり。今年中にコブクロ(名古屋と大阪)、マイヘア、空想委員会、アジカンKANA-BOONのツーマン、ゴールデンボンバーのライブに出没予定。雑食。

 

そんなに何度もライブに行って金欠になってバカみたい、かわいそう、という目で見てくる人も多いけど、人の好きなものをけなさないと生きていけない心の貧しいあなたのほうがかわいそう、と思う(ことにしている)。

 

反対に、どっぷりのめり込める好きなものがある人ほど、他の人の好きなものにも寛容だなあと思う。というか、いろいろ言葉を尽くして、すごく嬉しそうに好きなものの魅力を伝えようとしている人ってかわいくないですか。魅力的じゃないですか。微笑ましいじゃないですか。

 

風が冷たくなってきた「秋の入り口」って感じのこの時期がいちばん好き。10月にもなると、北海道はストーブつけたくなるぐらい寒い。だから今ぐらいがちょうどいい。北海道民は寒さに強いってだけで、寒さを感じないわけじゃない。

 

あ、あとね、ちゃんと勉強もしないとだめだなと思ってる。まだ思ってるだけ。ポテンシャルがものすごくある人たちが怠けているのを見て、ペーペーな私でも陰で死ぬほど努力すれば追い越せるんじゃね?なんて。卒業するときにでも、あお頑張ってたよね、ってリア友に言わしめたら私の勝ち。ひそやかな勝利のために虎視眈々とやってきたいと思ってる。まだ思ってるだけ。

 

やりたいことは無限にある。楽しい。

あおでした。

 

書く

ひとつ、忘れられないことがあります。

 

文章を書くのが小さい頃から好きで、高校で文芸部に入りました。小説や詩や短歌を書いて、部誌にまとめるのが主な活動でした。当時使っていた「えそら」というペンネームは、その頃よく聴いていたミスチルのエソラという曲から来ています。

 

楽しかったけど、きっかり1年で辞めました。向上心や闘争心が周りになさすぎて物足りなかった。このままなあなあで適当に褒め合ってても上達なんてしない、嫌いになる前に切ってしまおうと円満に辞めました(周りに迷惑はかけてしまいましたが)。

 

部活を辞めて、文章を書くことはなくなりました。それでもツイートやライブレポを褒めてもらえると心踊りました。一方通行じゃない、見てくれてる人がいる、届いてる人がいる。言葉のいいところは、大なり小なり人の心を揺さぶれることだと思っています。誰かの心を揺さぶることができて嬉しかった。

 

そんなとき。高3になり、英検の一次試験に合格しました。一次の筆記試験に受かると、二次は面接があります。私と2年生の女の子とで、面接練習を受けることになりました。放課後、先生と3人で音読や質問の受け答えをみっちりと練習しました。

 

練習が終わり、帰ろうと階段を降りていたときのことでした。か細く私を呼び止める声がありました。その女の子です。ぎこちなく振り返った私に、その子は言いました。

 

「えそらさん、ですよね」

 

最初はなんのことだかわからなかった。1年以上も前に使っていたペンネームを、言われて初めて思い出しました。その子は続けて、部誌で私の作品を読んでとても記憶に残っていた、みたいなことを言ってくれました。

 

作品には本名は記しません。ペンネームだけです。ただ、部誌のいちばん最後のページに、この人の本名はこうですよというのがちょこんと載せてあるだけ。

 

つまり、私の作品を面白いと思ってくれて、本名が載せてあるページまで見てくれて、練習中に先生が呼んでいた名前を聞いただけで「えそら」と結びつけるほど記憶に残してくれていたということです。

 

覚えていてくれる人がいる。こんなにも届いていたんだ。私の言葉がその子のなかに息づいているのを目の当たりにして、嬉しくて嬉しくて泣きそうでした。

 

ツイートならこれを読んで少しでも笑ってもらいたいとか、ライブレポなら少しでも雰囲気を思い出してほしいとか、色々ありますが、私がなにかを書くときの芯は「誰かの心を揺さぶりたい」というシンプルな欲求です。

 

あんなに「届いた」と実感できたことは他にありません。荒削りで青臭い作品だったと思うけど、好きだと思ってくれたことも、名前まで覚えてくれていたことも、すごくすごく嬉しかった。

 

このたったひと言が嬉しくて、いまだに覚えている。なにを話したかは忘れたくせに、肌寒い廊下、私を呼び止めた声、あのとき湧き起こった感情をまざまざと覚えている。

 

あの一瞬があったから、私はなにかしら書くことをやめられない。「伝わる」っていうのがどういうことなのかを、本当に知ったあの日から。

 

 

長ったらしいけどつまり、これからもレポとか自己満足でいっぱい書くけどよろしくねチェケラ、ってことです。

そして、ツイートやブログが好きだと言ってくださるの、本当に本当に嬉しいです。こちらこそいつも読んでくださってありがとうございます。

あおでした。