あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

ライジングサン'16 ⑦

My Hair is Bad

23:10~def garageにて、My Hair is Bad

 

def garageはメインステージから程近い (ゆえにメインステージまでここの音が聴こえてくることも) 場所にある、即席ライブハウスのようなテント。若手の登竜門。

 

CDを買うとサイン入りカードがもらえるということで、「一目惚れe.p.」ゲット。あまりの可愛さにツアT×2と、ここには写ってないけどタオルも買ってしまった。期待値マックス。

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30分ほど前に着くと、ちょうどサウンドチェックが始まるところだった。メンバー全員普通に出てきてジャカジャカやりだしたもんで、え?まじで本人?スタッフさんじゃなく??と一瞬思った。だけど黒いウインドブレーカーのフードをすっぽり被ってるのは、間違いなくボーカルの椎木さんで。リハから見れるなんて贅沢な。ガン見してたら目が合った気がした。おめでたい錯覚。

 

サウンドチェックに対して、ペンギンみたいに両手広げて「すごくいいと思いまーす」って言ったり、後ろ向いたときにTシャツのタグがぴよんっと出てるの見えたり、椎木さんのこのあざとさがツボにハマって抜け出せなくなる女性ファン多そうだな~と思った。私もいずれ危ない。

 

2016 8/13 セットリスト

真赤

アフターアワー

元彼氏として

フロムナウオン

戦争を知らない大人たち

夏が過ぎてく

 

 

リハは確か『マイハッピーウエディング』→『ドラマみたいだ』→『彼氏として』。

 

『ドラマみたいだ』の間奏で「リハでーす!」と叫んだこと、『彼氏として』を演る前に「何がいい?月に群雲?彼氏?……彼氏がいっか。彼氏やりまーす」と意見を仰いでいたこと、リハ終えたあと「今何分?残り5分?4分?……やったるぞ。笑」と意気込んでいたことなどを覚えている。

 

 

熱量。とにかくそれに尽きた。

語りがとにかくすごくて。アツくて。しびれた。

 

椎木さんがしきりに叫んでいたのは、本物になりたい、という想い。

 

以下、うろ覚えのMCです。完全に記憶だけで書いてるのでニュアンスだけ掴んでもらえたら。

 

「仕事や学校で成功したいよな?やれることはやりたいよな?俺だってかわいい女の子とヤりたい。電話で女の子をホテルに呼びたい。あの子と結婚したい。いつか妻と子どもを連れて夏フェスに来たい!」

 

「……でも、ただひとつだけ強く思ってることがあって。俺は、本物になりたい」

 

「1999年、第1回目のライジングサンロックフェスティバル。俺はbloodthirsty butchersの映像を擦り切れるほど見た。本物のロックバンドを見たと思った」

 

「2016年、夏。新潟県上越市出身のクソガキがライジングサンのステージに立っている。ライジングサンで1番いいステージになんてできるわけない。でも俺は本物になりたい。若手なめんな、若手なめんじゃねぇ!本物のロックバンド見て帰ってくれ。あの時マイヘア見たんだぜって10年後言ってくれ」

 

25のクソガキ、若手、ということを言っていたけど、マイヘアは今年で結成10年になる。バンド活動とバイト (今もやってるのかはわからない) に明け暮れるマイヘアが望むのは、「売れたい」というシンプルな願い。今でも機材は自分たちで運ぶらしい。機材を他のスタッフに運ばせられるようになりたい、売れたい、と。

 

変にカッコつけるより、素直に売れたいと叫ぶバンドが私は好きだ。じゃんじゃん売ってくれ、どんどん買うから。キュウソ然りマイヘア然り、4大フェスのひとつに出演してもなお満足せず「売れたい」と言う。飽き足らない向上心が、ハングリー精神が、なによりも「本物」のバンドを育てていくのだと思う。

 

 

 

「今は誰の番だ?なあ、今は誰の番だ?でけぇ声で言ってみろ!」

誰もなにも言わない。語気の強さに、その場にいるみんなが息を呑んでいるみたいだった。

 

「もちろんブルーハーツでも、ここにいる俺らでもない。今は誰の番だ?でけぇ声で言ってみろ!」

圧倒されて、動けなかった。何も言えなかった。熱を帯びていくボーカルから目が離せなかった。ただ、次の言葉を待った。

 

「てめえの番だ!!1999年でも、2020年でも30年でもない、俺たちは今を生きてんだよ!……フロムナウオン」

そんな語りから始まった『フロムナウオン』。じんときて、ああこのバンド大好きだって思って、夢中で飛び跳ねた。

 

 

あまりにMCが印象的で、曲中のことはほぼ覚えていない。「元君の彼氏より」と歌うところを 「元お前の彼氏より」 などと替えて歌っていたことぐらい。

 

曲がすごくなかったという意味ではもちろんない。刺さって抜けなくなるくらい鋭い等身大の歌詞も、熱いプレイも、とにかくすごかった。本物のロックバンドを見た、と思った。私の中では、間違いなく今年のベストアクトだ。たった30分ほどのステージだけど、こんなにも濃密でヒリヒリする30分は他にない。

 

「いいと思ったらCD買ってください。よくないと思ったら買わなくていい。そういう形で応援してください」という言葉通りに、帰りにタワレコブースに寄った。アルバム「narimi」を選ぶ。

ライブで拍手や歓声を送るのもそうなんだけど、CDを買うことがいちばん目に見える貢献だと思ってる。年中金欠だからレンタルで済ませがちだけどね。歌詞カード読むの好きだし、なるべくちゃんと買いたいなあ。

 

 

 

余韻に包まれながらメインステージへ歩いていくと、『私以外私じゃないの』が聴こえてきた。母の手を引いて走る。

 

次回、⑧はゲスの極み乙女。ライジングサンで観たステージとしてはこれが最後です。⑨でまとめ書いて終わりかなーと考えてます。あと2回、お付き合いくださいませ。

あおでした。

ライジングサン'16 ⑥

UNISON SQUARE GARDEN

12:30~ SUN STAGEにて、お目当てのユニゾン

私も母も田淵ファンなので、左の前から3列目をゲット。いちおう説明しておくと、テレビに出演すると話題になる「怖いベースの人」が彼です。作詞作曲を手掛けるバンドの頭脳でありながら、プレイは超クレイジー。ギャップがたまらん。

 

2016 8/13 セットリスト

クローバー

桜のあと (all quartets lead to the?)

オリオンをなぞる

BUSTER DICE MISERY

リニアブルーを聴きながら

天国と地獄

harmonized final

誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと

mix juiceのいうとおり

シュガーソングとビターステップ

シャンデリア・ワルツ

 

陽射しは強いわ、ジャンプしすぎると砂埃がもうもうと舞うわで夏フェス感満天。メインステージのトップバッターだけあって、代表曲多めで、イントロが鳴るたびにテンションが跳ね上がっていく。

 

皆さんご存知だとは思いますが、ユニゾンはとにっっかく演奏がうまい。音が生きてる。才能がバチバチぶつかり合ってるのがわかる。そのくせバランスは抜群に取れてるという奇跡みたいなバンド。

 

重厚なサウンドの上をすいすい泳ぐ心地よいハイトーンボイス。ボーカルの斎藤さんの声がすごく好き。程よい高さが耳にすうっと馴染む。この声で乱暴なフレーズを歌われたり吠えられたりすると、ちょっとたまらない。

 

クローバー、桜のあと、オリオンと続き、ここでMC。

UNISON SQUARE GARDENです!…今日は僕らなんかが立たせてもらうのはおこがましいぐらいの素晴らしいステージを用意してもらいました。なので、有名人に見えるように、僕らなりに有名な曲を持ってきました」

 

「ですが次の曲は、最新アルバムの中でもいちばん人気のない曲です」

 

からの『BUSTER DICE MISERY』。予習が甘かったせいでこの曲だけ知らなかったんだけども、いっっちばん血液が沸騰したのがこの曲。演奏が!かっこいい!かっこいいよ!!シビれる!!!!演奏には疎いけど、ユニゾンが強烈にうまい、というのはわかる。

 

『天国と地獄』めちゃくちゃ好きだからさ、生で聴けてほんと嬉しかった。「Who is normal in this show?」の言い方からしてたまらなく好きなんだ。いいねいいね。疾走感。砂埃なんて知るかよ!と思いながら飛び跳ねまくって手を突き上げまくった。

 

『harmonized final』が終わり、再度MCを挟む。

UNISON SQUARE GARDENです!…今日は僕らなんかが立たせてもらうのはおこがましいぐらいの素晴らしいステージを用意してもらいました」 この辺りで笑いが起き始める。そう、前のMCとまったく同じこと言ってるのだ。

「なので、有名人に見えるように、僕らなりに有名な曲を持ってきました」 おいおい同じじゃねえか!!!

「ですが次の曲は、人気がなくてカップリングになった曲です」 ほぼ同じじゃねえか!!!ここで001に入った。

 

ところで私と母は前述の通り田淵ファンなので、本編通してずーーーっと田淵さんばっかり見てた。歌もギターも超絶ドラムもしっかり聴いてるよ、聴いてるけど、一挙一動から目が離せない。モンスターみたいに激しく暴れ回るくせに、ベースはしっかり弾いてる、しかもエグ巧い。なんなんだ。

 

この日の田淵さんはものすごく機嫌が良さそうだった。笑顔が多かった。ミックスジュースのとき嬉しそうにステップ踏んだり、リズミカルに肩を揺らしていた。全体的にすごく楽しそうで、喜びを全身で噛み締めているみたい。何回かこっちの方(私らを見てるわけではないだろうけど)を向いてニヤッと不敵そうに笑った。もーーノックアウト。

 

シュガーソングとビターステップ』はいちばんの代表曲なだけあって、私の隣で終始体を揺らしてただけのご婦人も夢中で手を突き上げていた。田淵さんのあの、ベースから手離して、両手の人さし指を胸の前に持ってくるポーズあるでしょ。(PVで見れるかな?) あれを生で拝めたのが嬉しすぎて、母と肩叩き合った。

 

『シャンデリア・ワルツ』をシメに持ってきたのはすごくいいね。「ハローグッバイ ハローグッバイ」という歌詞がぴったり。鈴木さんは袖に引っ込む最後の最後まで手を振ってくれていた。

 

もう控えめに言って最高だった。最高だった。

 

ほんとはこのあとスカパラSHISHAMOが見たかったけど、暑さでバテバテだったので一旦帰ることにした。「よりぬきROOTS66」っていう渡辺美里やら斉藤和義やらトータス松本やらぞろぞろ出てくる豪華なステージも見たんだけど、レポ割愛させてください。悪しからず。

 

次回⑦は!My Hair is Bad

もう既にめちゃくちゃ熱をこめた下書き用意してるので、あとは微調整して投下するだけです。ものすごいステージでした。にわかで行ったにもかかわらず、私の中で今年のベストアクトでした。お楽しみに。

あおでした。

 

はじまりのうた

お題に沿ってブログを書く、というyucoさんの素敵な企画にちゃっかり乗っかってみたいと思います。繋ぎます、ことばのバトン。

詳しくはこちら↓↓ (リンク貼るの下手っぴ)

http://yyy6996.hatenablog.com/entry/2016/08/15/214752

 

今回のテーマは「はじまり」

 

ツアーも今日からはじまるということで、私と愛してやまないコブクロとのはじまりについて語らせてくださいね。

 

 

 

 

コブクロのはじまりが『桜』という曲であるように、

 

私がコブクロに出会ったはじまりの曲もまた『桜』だった。

 

小学1年生の頃、だったと思う。音楽に興味がないどころか、物心がついていたかも怪しい。いつも9時には眠りについていて、金曜ロードショーやドラマを観ることは、当時の私にとって「夜更かし」に分類されていた。

 

その頃、夜更かししてまでも私が観たかったもの。「N'sあおい」……の主題歌、『桜』を聴くためだけにわかりもしない医療ドラマをせっせと観た。

 

『桜』が、新たな扉を開けてくれた。すべてのはじまりだった。

 

お父さんの好きな玉置浩二徳永英明の良さはまだわからなかったけど、コブクロだけは大好きだった。歌詞を丸暗記してカーステレオにあわせて歌った。『ここにしか咲かない花』も好きになった。親が「NAMELESS WORLD」を買ってくると、もう全曲夢中になって聴いた。

 

いちばん好きなアルバムは「5296」だけど、原点を挙げるとすれば「NAMELESS WORLD」だ。いちばん大切な曲は『どんな空でも』だけど、原点はやっぱり『桜』だ。

 

歌詞がわからなくても、音楽に疎くても、心に響くなにかが『桜』にはあった。あのとき親がCDを買っていなかったら、綺麗な歌声だなぁと思うことがなかったら、コブクロを好きになることも、音楽を好きになることすらなかったかもしれない。音楽に救われることもないまま、ライブの楽しさも知らないまま過ごしていたかもしれない。

 

大袈裟かもしれない、綺麗事かもしれないけど、私はほんとにコブクロの歌で人生が変わったと思ってる。誰も味方になってくれないような時でも音楽は寄り添っていてくれること、背中を押してくれること、ライブがこんなにも楽しいエンターテインメントだということ、全部コブクロから学んだ。コブクロを聴いていなれば友達いなかったろうし、今の大学にも合格できなかったろう。

 

それも全部、あのとき『桜』に出会ったから、はじまった。

 

   夢を拾った 桜の下で

   君に出会わなければ 今ここにいない

 

『STAGE』の歌詞に出てくる「君」とはおそらく、小渕さんにとっての黒田さん。黒田さんにとっての小渕さん。私たちファンにとってのコブクロ

 

そうだよ、あのはじまりがなければ、10年の時を経て今日のライブに参加することもなかったんだよ!

 

「はじまり」に感謝しつつ、行ってきます。TIMELESS WORLDツアー初日。今日もまた、はじまりの日だ。

 

あおでした。

ライジングサン'16 ⑤

すっかり動き疲れ、やむなくエレカシは見送る。前にフェスで観たとき感動したし、サニーさんキーボードだし、すっごい観たかったんだけどな。往復40分かけて歩いていく元気はない。

 

(そういえば、このレポはメモと記憶を頼りに書いてます。空き時間、スマホのメモ帳に打ち込んでました。さすがにライブ中はできないので、感想などはライブ直後に思い出せる限りばーーっと打ったりしてます)

 

キュウソのサイン会には、母を行かせてあげることにした。私は去年行けたから、キュウソ観たさに通し券にした母が行くべきだ。何も話すことないよ~ってオロオロしてた割に、ちゃっかりマネージャーのはいからさんに握手求めに行ってた。応じてもらえてた。なにそのコミュ力。私には遺伝しなかった。

サイン会が行われてるタワレコブースの陰でそっと見守ってたんだけど、笑うとひし形 (◇←この形!!)になるオカザワさんの口キュートだな。お母さん幸せそうだったし、私はサイン入りCDゲットしたし、も~~~最高でした!

 

 

布袋寅泰

かなり冷えこんできたので薄手のパーカーを羽織り、いざ布袋寅泰

疲労ピークなのと、藤原さくらを見終えたお母さんと合流しなきゃいけないのもあって3曲しか聴けなかったんだけど、それはそれはものすごかった。

 

2016 8/13 セットリスト

BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY
TRICK ATTACK -Theme of Lupin The Third-
BE MY BABY
スリル
Poison
NO. NEW YORK
DREAMIN’
バンビーナ


アンコール

RUSSIAN ROULETTE

 

登場からしてレジェンドの風格。全身ばしっと黒でキメ、手には眩いゴールドのギター。最初の2曲はインスト曲で、もう音色ひとつひとつヒリヒリするような、演奏の善し悪しがよくわからない私ですらとにかく撃ち抜かれた。キルビルのテーマ、かっこよすぎん?ギターの音色だけでずきゅうううんってきた。

 

「Hello,RISING SUN」からMCが始まり、ライジングサンに戻ってこれて良かったというようなことを話す布袋さん。この頃23時半を過ぎていて、道民の私でもさすがに寒かった。年齢層は高めで、ビール片手に礼儀正しくロックを楽しむ人が多いように見えた。大学生程度の人もちらほら。

 

『BE MY BABY』で起こった合唱にしれっと加わったりした後、泣く泣くステージを後にした。歌声と歓声が遠ざかっていく。ちょっぴり名残惜しくてせつない。でもここで体力を使い切るわけにはいかないのだ。明日は楽しみにしていたユニゾンとマイヘアを観るのだから。

 

というわけで、ライジング1日目は終了。

次回⑥からは2日目の様子をお送りします。

あおでした。

ライジングサン'16 ④

キュウソネコカミ

リハ

良いDJ

GALAXY

KMTR645 (feat. ネコカミノカマタリ)

 

ライジングサン」にちなみ、太陽の格好で現れたセイヤさん。全身白で固め、サングラスをかけ、頭にはダンボール製?の太陽をかぶっていた。

 

DJ!ビート!心臓のビート!1曲目からテンションぶち上がっていく。端っことはいえ前のほうを陣取れて、ビジョンで細かい表情を見るか、肉眼で全員を見るか、みたいな贅沢すぎる状況。

 

「前にライジングでスベった曲をやります!!」とむしろ気持ちいい前フリから始まった『GALAXY』。ドラゴンボールの主題歌だからか、キュウソ特有の毒っ気はないけれどかっこいいナンバー。

『KMTR645』は本邦初披露。KMTR=カマタリ。

 

キュウソも、手を突き上げて応えるお客さんも、リハとは思えない全力っぷり。初っ端からこんなかっ飛ばしてもつのかと汗を拭いていると、リハを終えたメンバーが袖に引っ込んでいく。太陽の格好したまま本番に突入したらどうしよう、と密かに心配していたのでホッとした。

 

2016 8/13 セットリスト

MEGA SHAKE IT !

ファントムバイブレーション

記憶にございません

DQNなりたい、40代で死にたい

KMDT25

サギグラファー

お願いシェンロン

ブルース

新曲 

ハッピーポンコツ

ビビった

 

サカナクションの『アイデンティティ』が流れ、メンバー再登場。セイヤさんはちゃんと普通の衣装に着替え済み。

ちなみにキュウソの立つSUN STAGEは、ライジングサンのメインステージだ。この日はキュウソの前に、ワンオクやベビメタがここで演っていた。

 

ワンオクの集客力にビビったセイヤさんが、「でも俺らには全編日本語詞だという強みがある!ないものはない!あるものはある!!」と言っていた。自分にないものを嘆かず、あるものを誇れるところが好き。

 

それと、「4大フェスに出演させてもらった中でも、メインステージに出させてもらったのはライジングサンが初めてです!最初っていうのはやっぱり特別です」とも。最初のメインステージをしっかり焼きつけてほしい、私もしっかり見届けたいと思った。

 

 

「個人的に最近すげぇ調子悪くて」とセイヤさん。調子というのは体調ではなく、メンタル的なもののようだった。そんなMCから『お願いシェンロン』に入る。

 

全員で両手を空にかざしてセイヤさんに力を送ったり、かめはめ波を打ったり、一体感の問われるパフォーマンスが続く。極めつけは、観客の上に渡した筋斗雲(と書かれた板)に乗ってセイヤさんが練り歩くというもの。2つの筋斗雲を使い、観客の上に立つセイヤさん。

 

「最近すげぇ調子悪くて!自分の曲聴いて泣いたりもして!でも、こうして支えてもらって立ってる!!!!俺は売れたい!!!!」

 

じんときた。4大フェスのひとつ、そのメインステージに立ってもなお、浮かれることなく「売れたい」と言う。メインステージの客席の真ん中を歩く人なんて、セイヤさん以外に知らない。

それでも高みを目指したいというその向上心と欲深さこそが、成功をつかむ鍵なんだと思う。鍵穴は見つかりにくいかもしれない、だけど鍵はきっともう握ってるよ。

 

確か、ここで『ブルース』を歌い始めたんだったかな。

 

   私は歩く 人の上を

   穏やかな顔つきで

   私は歩く お前の上を

   思いやりとマナーを考えながら

 

合唱が始まった。私はこの曲を知らなかったけど、その場で覚えて声を張り上げた。両手で文字通りセイヤさんを支えるお客さん、『ブルース』をめいっぱい歌うお客さん……その上に立つセイヤさん。目頭が熱かった。キュウソのステージで泣きそうになるなんて、不覚だ。嬉しい誤算だ。どうやらセイヤさんも少し泣いていたらしい。

 

 

このあとにやった新曲も、すごく胸に迫った。タイトルも歌詞も忘れたけど、「俺は今までただ生きてるだけだった」「主人公気取りしていただけの脇役だった」みたいな感じ。

頑張っているつもりなだけで受動的に生きてるよな、このままじゃ脇役だよな、主役に返り咲きてえなあ、頑張ろ、と固く誓う。

 

『ハッピーポンコツ』は是非とも母に聞かせてあげたかった曲。お母さんのことを歌ったみたいな歌だなと思って聴かせたら、まんまとハマらせることに成功して。2日目だけ一緒に行く予定だったのが、キュウソも観たいとのことで通し券にさせた。聞かせてあげられてよかった。歌ってくれてありがとう。

 

ラストは『ビビった』。力いっぱい手を突き上げ、飛び跳ね、熱量を爆発させる。「売れたいマジで」という歌詞でさっきのMCを思い出し、また目頭が熱を帯びる。

 

 

日本4大フェスと呼ばれるフェスのひとつ、その最も大きなステージ。そこに立てること。支えてくれるお客さんがいる喜びを噛み締めながらも、ここがゴールでないことを彼らは知っている。通過点に過ぎないことを。満足してはいけないと知っている。私も頑張ろうと思った。強く強く思った。

 

キュウソで泣きそうになるなんて、こんなに背中を押してもらえるなんて、とんだ嬉しい誤算だよ!ありがとう!

 

 

長文に付き合ってくれてありがとうございました。

次は⑤、1日目の幕引き編です。

あおでした。

ライジングサン'16 ③

暑さでこのへんの記憶やられてるので、ミセスとベボベはさらっと書きます。

 

ジンジャーエールを買ったりしつつ、目指すはEARTH TENT。インディゴの会場からは10分以上。夏フェスと炭酸って相性いい。インディゴの余韻、つめたい炭酸、照りつける陽射し。サイコウ。

 

【Mrs.GREEN APPLE

会場に差しかかったとき、『Speaking』が聞こえてきた。ミセスに関してもにわかなんだけど、この曲は大好き。有線で流れたのが忘れられなくて、必死で歌詞を思い出して検索したことがある。

 

EARTH TENTは超満員。テントの外に観客があふれ出し、思い思いにリズムに乗っている。全力で踊る人、ビール片手にちいさく肩を揺らす人。会場にぎゅう詰めでモッシュもいいけど、こういう見方もアリだな。少し離れた芝生に座りこむ。

 

2016 8/13 セットリスト

愛情と矛先

VIP

アンゼンパイ

Speaking

StaRt

うブ

HeLLo

サママ・フェスティバル!

 

フレッシュだなあ!グリーンアップルと銘打ってる通りに爽やかで瑞々しい。夏にうってつけな楽しいステージだった。

 

次のベボベまでは1時間ほど。陽射しも落ち着いて風が心地よくなってきたので、そのまま芝生で待機することにした。暑い夏フェスは数あれど、涼しい夏フェスなんてのは北国の特権でしょう。

 

 

 

Base Ball Bear

2016 8/13 セットリスト

BREEEEZE GIRL

瞹してる

透明少女 (カバー)

GIRL FRIEND

short hair

changes

PERFECT BLUE

LOVE MATHEMATICS

祭りのあと

 

ギターサポートは元ナンバーガール田渕ひさ子。かつて湯浅さんが持ちこんだ初回のライジングサンの映像。そのナンバーガールのステージに衝撃を受けて結成されたのが、Base Ball Bearであるという。

 

湯浅さんが抜けた穴を、結成のきっかけになったナンバーガールが埋める。『透明少女』のカバーでは大きな歓声があがった。ライジングサンが繋いだバトンに、あまり事情のわからない私ですら何だかじんときた。

 

音源ばかりでライブ映像などは観たことなかったのだけど、こんなに歌声かっこよかったっけ?!かっこいい!かっこいい!!

 

途中から母と芝生で合流し、なぜか母の持ってきたみたらし団子を食べながら『祭りのあと』を聴いた。余談だけどこの曲のとき、ちょっとアジカンのゴッチみたいな声じゃない?音源聴いてて「ゴッチじゃん」て思った。それが言いたかった。アジカンベボベも好きですよ。

 

 

適当なレポで申しわけない。さて、④はキュウソネコカミです。わりと長くなると思います。

あおでした。

 

ライジングサン'16 ②

indigo la End

ゲス乙女の川谷絵音さんが掛け持ちしているバンド。数曲しか知らない超にわかだけど、ゲスよりもインディゴのほうが好きなテイストです。

 

30分前に陣取りに行くと人ガラッガラで、あっさり3列目をゲット。え、ほんとにいいの?バンドセット激近だけど、私にわかだけど、いいの?と変に恐縮する。でもいいんだよな、にわかだからこそ好きになる余地が無限大なんだから。

 

15:00~ RED STAR FIELDにて、indigo la End。画面の向こうでだけ知っていた姿が、目の前に現れる。目の前ってのは言葉のアヤだけど、3列目だからかなり近め。

 

ライブで初めてアーティスト本人を目の当たりにするとき、いつも不可思議な気分になる。

 

イヤホンや画面越しに知っていたあの人が、目の前で息をしている、同じ空気を吸っている、同じ時間を過ごしている。音楽を通して出会っていなければ、同じ時間を過ごすことなどなかった。交わることのないはずの点と点が、音楽を通してひとつの凛とした線になる。そのことにいつも震える。このときも、同じ思いに駆られた。

 

2016 8/12 セットリスト

名もなきハッピーエンド

悲しくなる前に

藍色好きさ

忘れて花束

ココロネ

インディゴラブストーリー

夏夜のマジック

渚にて

 

 

外面に出てきにくいだけで、芯の熱い人だな、と思った。絵音さん。

涼しい顔をしておいてうっかり近づくと火傷する、ロウソクに揺らめく青い火のような人だと思った。別に騒動どうこうのことじゃなく、純粋に音楽に関して。いやほんとに他意はない。

 

歌っていうか完全に絵音さんレポになってしまうのだけど (ごめんなさい、夢中で飛び跳ねたついでに曲中の記憶もすっ飛んでしまった) 、色気がすごかった。情熱的なギターに思わず息をのんだ。

 

ハンドマイクで歌うのだけでもズルいのに、持て余した左手をマイクスタンドに掛けちゃうのたまらない。こう、気だるく肩を組むように。あれは全バンドマンにやってほしい。字面じゃ伝わりにくいか。

 

最初は涼しい顔をしていたのが、少しずつエンジンがかかっていって 『渚にて幻』の最後なんて、ギターを左手に持ってふらふら振りかざしてた。そのまま投げ出してしまうんじゃないか、というかこのまま倒れてしまうんじゃないか?と思った。そうしたらギターと共に倒れ込むように、押し倒すように、なだれこんでいった。そのあと床に座りこんだままギターを弾き、エモーショナルに幕引き。

 

 

知らない曲が多くても楽しめる、むしろ知らない曲のほうがわくわくする、ということに改めて気づいたライブだった。

 

メロディーも歌詞も、シングルなのかカップリングなのかも知らないまっさらの状態で聴く。「ドンピシャで好き」、「好みじゃないけどアリ」、「何回か聴いたらハマりそう」。手を振り上げながら、音に浸りながら、ゆっくり「好き」を見つけていく時間もまた楽しい。

 

少し興味のあるアーティストをふらっと観られること、新たな「好き」に気付けることもフェスの醍醐味だと思います。

 

③に続きます。まだまだ続きます。

あおでした。